第六話 破壊の限りを尽くす
【クロータル視点】
力が力がどんどん溢れてくる!
フハハハハ。
俺のことを馬鹿にした奴らが潰れて死んでいく様は、何度見ても堪らんなぁ。
「我が国民に対して、そこまでよ!」
チッ、クソババア帰ってたのか。
俺が出来損ないだから2人目が欲しかったんだよなぁ?
殺してやる。
殺してやる。
殺してやる。
【ラーニャ視点】
このカエルのデカブツをクロータルが召喚したですって?
息子の不始末は親の不始末。
この騒動が治ったら私たちは王族では居られないわね。
今は、そんなことよりもこの化け物にこれ以上、この城を壊させないようにしないと。
「クソババアァァァァァァァ」
何て風圧の咆哮なの。
相殺しなければ、壁にぶち当てられてミンチになっていたわ。
「シネェェェェェェェェ」
また風圧?
私に風は効かないわよ。
「シネヨォォォォォォォクソババアァァァァァァァ」
だから何度やっても風圧は私には効かないわ。
足場が…。
「ゲバゲバゲバ。オチロォォォォォォォォクソババアァァァァァァァ」
また風圧?
まずいわね。
相殺できても、このままだと地面に激突して、当たりどころが悪ければ死ぬわね。
「ラーニャ!無事か!」
こういう危ない時にいつも助けに来てくれるから、私はアナタとの本当の子が欲しいと思ってしまう。
ひょっとして、私がそんなことを思ってしまったからクロータルは、ぐれてしまったの?
なら、クロータルと無事に会えたら、私がどれだけ愛情深く育ててるか分かるまでうんと抱きしめてあげないと。
「えぇ、ありがとアナタ」
【クロータル視点】
クソッ!
もう少しでクソババアをミンチにできたのに、クソジジイまで、来やがって!
ちょうど良い、俺が貰ったこの力で2人ともミンチにしてやる。
「クソジジイィィィィィィィィィィ」
あーイライラする。
どんどんと理性を失ってるのが声からわかる。
今、俺の声から出てる声は、野獣のそれだ。
でも、良い。
俺のことを馬鹿にする奴らを見返せるなら俺は化け物に魂を売り渡してやる。
【フランク王視点】
城がどんどんと崩壊していくとは…。
子の不始末で国民に多大な迷惑をかけたワシにもう王はできぬだろう。
だが、何としても何としてもこのカエルの化け物だけは止めねばならぬ。
ここから出してはいけない、そう思うのだ。
プロイセン王国に救援要請は出した。
我が国民の命と愚息が呼び出した勇者を預けるに値する王などワシが知る限りプロイセン王ぐらいだ。
例え、命をかけてでも止める。
「サンダーボルト!」
な!?
持っている三又の槍を天に掲げて、ワシのサンダーボルトを受け止めただと!?
【クロータル視点】
「ゲバゲバゲバ」
とうとう、人の言葉っぽいのも出なくなってきた。
「サンダーボルト!」
クソジジイが!
俺のトライデントで、貴様の雷を受け止めて打ち返してくれるわ!
感じる感じるぞ!
トライデントに帯電していくのが!
これでも喰らえ!
「ガァァァァァァァァァァァ!」
【フランク王視点】
ワシの威力の何倍もの雷が。
「あががががががが」
まだ逃げきれていない国民の背を襲ったか。
すまぬ。
不甲斐ない王のせいで、その尊い命を奪ってしまった。
「落ち込むのは後にしなさいアナタ!あれに雷は撃たないこと!利用されるだけとわかったでしょ」
「わかっておる!もう二度と雷は打たん」
こういう時に我が妻ラーニャの言葉はワシを冷静にさせてくれる。
しかし、勇者の血脈から受け継いだ雷魔法を使えないとなると己の武芸で、勝負するしかない。
ワシの10倍もの大きさになりつつあり、城の半分を倒壊させたカエルの化け物を相手にいささか不利であると認めざるを得ん。
「ウインドブロー」
我が妻ラーニャの風魔法もそよ風とでも思っているのか、全く聞いておらぬ様子。
本当にどうやって止めれば良いのか。
「私の風魔法も効いてなさそうね」
「あぁ、そのようじゃな」
あの三又の槍をどうにかできれば…。
「槍をどうにかできたらと考えているのならやめておきなさいアナタ。雷を受け止めるのが槍によることを見せつけた大袈裟なパフォーマンスである可能性を捨てきれないのだから」
確かにラーニャの言う通りだ。
どうも、国民の多くを蹂躙され、冷静な判断ができなくなってるようだ。
「そう気を落とさないの。確かに悪手だったけれど向こうも味方を巻き込んで、あのデカブツ1人になったわ。だから完全に無駄でも無かった。犠牲は多く出てしまったけれどね」
ワシの心を察して、慰めてくれる本当にできた妻じゃ。
だが、ワシの雷もラーニャの風も通じぬとなるといよいよあのデカブツを倒す手段がない。
どうしたものか?
【クロータル視点】
もう一度、雷を打ってこいクソジジイ。
そしたらまたテメェの雷で、テメェの国民を貫いてやるからよ。
あ?
味方も巻き込んだだ?
知るか、避けられねぇ使えない奴らなど必要ない。
風も雷も打ってこなくなりやがったか。
なら、こっちから行くぜ。
「グオオオオオオオオオ」
【フランク王視点】
突然、咆哮を上げてジャンプした?
あの巨大がもう一度地面に着いたら。
地震が起こる!?
それも飛び降りる地点は城下町の方じゃと!?
やってくれよる。
あのカエルの化け物は、ワシの守るべき国民を1人残らず殺すつもりのようじゃ。
できるだけ遠くへ、逃げてくれ、頼む。
ピキキッとすごい音が鳴って、地面が地割れのように割れ、街々がそれに飲み込まれる。
我が王国は、国としての体裁を保てない有様であった。
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それでは、次回もお楽しみに〜




