第十七話 猫の特性
【猫宮袮夢視点】
怪力馬鹿メイドに強引に推しの元に連れて行かれる気持ち考えたことあるニャンか?
「猫宮さん、来てくれてありがとう」
推しからのありがとう程尊いことはない!
怪力馬鹿メイド、今回は推しからのありがとうで許してやるにゃんよ。
「ラルク君のためなら、いつでもどこでも飛んで行くにゃ。それでそれで、ウチに何かようニャンか?」
「うん。ここに間も無く猫獣人たちが襲いかかってくるみたいで、瞬く間にプロイセン王国が管理下に置かれるそうなんだけど…そうなるまで猫獣人の接近に気が付かないなんて事あるかなって?それで猫に詳しい猫宮さんに話を聞きたくて呼んだんだ」
ふんふん、成程成程。
推しからの期待に応えないとダメニャンね。
まぁ、猫獣人って事は猫の特性は受け継いでると考えて間違いないニャンよね?
なら簡単に説明出来そうにゃん。
「ゴホン。ラルク君に説明するニャンね。猫の足裏には、肉球があってこれがクッションの役割があって、それと猫による独特な歩き方が重なると全く足音を立てずに動く事ができるニャン。恐らく猫獣人も少なからず猫の特性を…って猫獣人!?それならウチがテイムすれば何の問題もないニャンよ!」
だって、ウチのギフトは…。
【ローザ視点】
やれやれ、坊ちゃまのコアルームが騒がしいから来てみれば、この色ボケメイドは、こういう大事な話はみんなを集めるべきでしょうが!
えっ?
これはどういう事?
猫宮さんのギフトが変化してる?
名前 猫宮袮夢
職業 小学生
ギフト 猫テイマー(猫科の魔物だけしかテイムできない代わりにどんな猫科の魔物でも必ずテイムできる。それが例え獣人であっても)
生い立ち 猫宮家の老夫婦の子供として誕生する。猫が沢山いる猫宮家の猫と一緒に育ったからか異常に俊敏で夜目が効く。その分、朝は苦手で良く遅刻しそうになるのをラルク=フォン=ビスマルクへの推し活で、何とか耐えている。猫のように寒いのも苦手で、よく炬燵で丸くなってるのを猫宮家の老夫婦は微笑ましく見ている。異世界に来てから、推しのラルク=フォン=ビスマルクとずっと一緒にいられるのが嬉しい反面育ててくれた老夫婦に会いたいホームシックな気持ちを隠している。
すっご〜い。
異世界にいる全ての猫魔物をテイムしたいと願ううちに猫しかテイムできない猫テイマーに変化しちゃったよ。
どんな猫魔物だろうと彼女の前では従順の代わりに他の魔物は何もテイムできないポンコツ化したよ〜。
ギフトの変化か…。
黛様は確かギフトの進化が発生したとおっしゃっていましたね。
変化に進化、このギフトは使えば使うほど育てられるという事でしょうか?
それとまた意思を持ってる私のギフトの説明ですが、一つのことを極めたものをポンコツとは言いません。
それは最推しと言うのです。
猫宮様にとって、猫たちとの生活は日常であり、坊ちゃまのストーキングも日常なのです。
推しを愛し続ける。
そこには親近感を覚えます。
私も最推しである坊ちゃまに降りかかる火の粉は払っておきたいので。
【ラルク視点】
猫宮さんからトンデモ発言が飛び出した。
猫獣人をテイムするって…いや相手人だよ!
無理でしょ!
いや、でも黛先生は蜥蜴人間のリザードマンをテイムしてたっけ?
この世界、もしかして人でもテイムできたりする?
それとも黛先生と猫宮さんがおかしいだけ?
もう僕にもよく分からないよ。
でもテイムできるなら言葉を話せる従業員が増えるって事だし、僕としては助かるんだよね。
これからも施設は増やしていきたいし、そうなってくるとまだまだ圧倒的に従業員が足りない。
キャットニャンコ王国を猫宮さんに制圧して貰えば…無条件で猫獣人たちを従業員に迎え入れられるって事でしょ?
何度聞いてもお得しかない…うん丸投げしよう。
「じゃあ、猫宮さんに任せようかな」
「うん。ウチに任せて!ラルク君の憂いを取り除いてあげるにゃんよ!」
【渡来円視点】
亜人をテイム?
猫宮さんの話が本当なら…それってドワーフとかエルフもテイムできるってこと?
私のギフトってやっぱり外れだよね。
だって、数分先の未来しか見えないって誰得って話だし…。
でも、この力のお陰で清瀬さんを救えたし、その清瀬さんのギフトが『聖女』でみんなの生存に帰依してるとしたら全くハズレでも無いか。
【メアリー視点】
ゲッ、いつの間にか堅物眼鏡がしれっと居るし。
せっかく、私の活躍を見せ付けて坊ちゃまを独り占めにする計画が台無しじゃないですか……猫宮テメェ!
アタイが暴れる機会を奪うとか後で覚えてろよ!
いけないいけない、私としたことが平常心平常心っと。
坊ちゃまの喜びが私の喜びですし…そんな簡単に割り切れるかよ!
せっかくアタイの華麗な活躍を見せて、坊ちゃまにメアリーが居てくれて良かったよって褒めてもらうつもりだったのに!
侵入者をテイムするだ?
アタイの出番を奪うんじゃねぇよ!
はっ!
私としたことがまた汚い言葉遣いを、平常心平常心っと。
坊ちゃまが猫宮様にお任せすると言ったのですから、ここは任せ…クソが!
どうしてアタイのギフトが『収納』なんだよ!
もっと戦わせろよ!
アタイの拳が疼いてんだよ!
血を求めてよ。
はっ!
いけないいけない、昔やさぐれていた時のドロドロとした感情に支配されそうになっていました。
ここまで、お読みくださりありがとうございます。
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それでは、次回もお楽しみに〜




