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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第三章 プロイセン王国

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第十四話 研修

【渡会円視点】


 まさか小学生の身で、社内研修を受けることになるなんて。


「渡会様のギフトは大変貴重ですので、坊ちゃまのメイドとして、伝通様と控えていただきます。2人にメイド研修をさせていただきますメアリーです。先ずは、西方寺様!」


「は、はい!御注文を受けた服を作りましたです」


「これは、凄く良いですね。後で、私のはこうゴニョゴニョ」


「わ、分かりました。がんばります」


 西方寺さん、貴方顔だけでなく耳まで真っ赤よ。

 どうしたの?

 何を言われたの?

 凄く気になるわ。

 でも、私のギフトが貴重だなんて買い被りも良いところよ。

 だって、本当に数分先の事しか見えないんだもの。


「ハァ。ハァ」


「おい!渡会!それで坊ちゃまのメイドになれると思ってんのか!アァ!」


 このメアリーってメイドさんキャラ変わりすぎでしょ!

 というかこっちが素なのでは?

 なんか聞いたところによると盗賊を1人で追い返したとかいうし、刃物は蹴り1発で真っ二つにしたとか…私たちにそれを求めるのはやめて欲しい。


「メアリー姐さん!腕立て100回と腹筋100回、終わりました!」


「良し!伝通!お前は次の段階に進んでも良いだろう。坊ちゃまのメイドたる者、一瞬の油断も隙も見せてはならないからな、次は反射神経を鍛える。基礎体力のない渡会は、体力作りからだ!これを毎日続けて、徹底的に鍛えてやるから覚悟しな!」


 無理よ。

 私、体育会系じゃないのよ。

 こんなの毎日と言っていた頃が懐かしい。

 というか、私の体力が付くのと同時に『予知』の範囲も伸びるってどういうことよ!

 というか…嘘…えっ…プロイセン王国に危機が迫ってる?


【伝通佑視点】


 まさかこんな形で女の子っぽい服を着ること夢が叶うとは思わなかったけど。

 あの執事さんにキレた時のメアリーさん怖かったなぁ。

 絶対に逆らわないようにしよう。


「おぅ伝通!反射神経も意外にあるみてぇだな。坊ちゃまの命がいつ狙われるかわからねぇからな。お前は、坊ちゃま専用の足だ。危険が迫ったら何よりも坊ちゃまの身の安全が第一だ。わかったな!」


「はい、メアリー姐さん!」


「良し!今日は上がって良いぞ!っとゴホン。訓練中は素が出て大変申し訳ございません。これもひとえに坊ちゃまの身の安全を守るメイドとしての矜持。2人ともちゃんとついて来てくださいね」


 メアリー姐さんって二重人格なのかなって思うぐらいキャラ変わってるけどどっちも素なんだろうな。


【清瀬純子視点】


 伝通君と委員長さんがメイドさんに連れていかれちゃった。

 残された私たちは、ローザさんと呼ばれている執事の人が研修してくれるみたい。


「改めまして、坊ちゃま専属執事のローザです。この度、皆様に合った研修をさせていただきます。宜しくお願いします。先ず、清瀬様と桐島様は、坊ちゃまが今度お作りになる病院の医者と看護師をしてもらいます。その専用の服を」


 あれっ西方寺さんが居ない?


「あの色ボケメイド。先手を取りましたね。まぁ、良いでしょう」


 なんか、喧嘩してるように見えて、2人ともお互いを信頼してるってのだけは伝わってくるから不思議だよね。

 それを見てあたふたしてたラルク君は可愛く思っちゃったけど。


「丸美屋様は坊ちゃまの作った畑の管理をホプキンスから引き継いでもらいます。西方寺様には、オーダーメイド限定の服飾専門店を坊ちゃまが作られるそうなので、そこの店長を。物語様には、店員をお願いします」


「阿部様と道満様と浄瑠璃様は、他の皆様を守るために戦っていたとお聞きしましたので、元ドイツ軍特殊部隊の私が直々に鍛えることにしました。まぁ、研修とは名ばかりの皆様がこの異世界で死なずに生き残るために大事なことを教えるということです。皆様の誰も死んではなりません。坊ちゃまが悲しみますから。だから私が教えるのはあくまで自衛、戦いは大人に任せること、これは約束してくださいね」


 話の端々に包み込むような優しさのある人だなローザさんは。

 きっと、軍人時代にとても大変な目にあったんだろう。

 というか改めてラルク君って凄いね。

 だって、ものの一瞬で、私たちの見慣れた物が目の前にあるんだから。

 これは紛れもなく病院だ。

 ここが私と依子ちゃんの職場。

 頑張ろうと思う。


【丸美屋早苗視点】


「ローザさんから畑の管理を引き継ぐように言われて来ました丸美屋です」


「おっ!さっきぶりだな。ホプキンスだ。ローザの奴に虐められたらすぐに言えよ。まぁ、ローザよりもメアリーの方がすこしばかり厄介だが」


 この人は、ラルク君の家の専属料理人をしてるホプキンスさんだ。


「まぁ、見てくれ。ここが坊ちゃんから管理を任されてる畑だ」


 土壌を綺麗にしてくれているだろう麦わら帽子を被った可愛らしいミミズに鍬で耕しているモグラ、鎌で稲を刈り取っているイタチ。

 うわぁ、何ここ可愛い動物たちと働けるなんて、天国かな?

 天国なのかな?


「まぁ、驚くのも無理はねぇ。皆んなのことを紹介」


「ねぇねぇミミズさん!いつも畑を綺麗にしてくれてるの?そうなんだ。ありがとう」


「ねぇねぇモグラさん!そこもうちょっと深くできる?うんうん、そんな感じ」


「ねぇねぇイタチさん!触っても良い?うわぁフサフサで気持ち良い」


「何だよ俺が心配して損しちまった。この嬢ちゃんにアイツらもすっかり飲まれてやがる。任せられそうで安心だ」


 何、1人で喋ってるのって?

 えっ?

 貴方には、この可愛い動物さんたちの声が分からないの?

 ミミズさんはキューって返事をしてくれるし、モグラさんはモグッて、これで良いって聞いてくれるし、イタチさんは胸を張ってドンと来いって言ってくれてるのに?

 そんな可愛い表情ひとつの仕草読めないなんて、人生損だよ。

 損損だよ〜。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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