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異世界転移に巻き込まれた坊ちゃま好きたちによる坊ちゃまを最強に育てる異世界開拓  作者: 揚惇命
第三章 プロイセン王国

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第五話 人手不足の解消

【ホプキンス視点】


 坊ちゃんには、驚かされてばかりだ。

 いつの間にか増設された畑にミネルヴァ大興奮の果樹園と。

 俺たちが料理で食材を余すことなく使えるように整えてくれた。

 今度は俺たちの番だ。

 坊ちゃんはここに人を呼び込んで多くのダンジョン魔力を得る計画を立てた。

 それは周り巡って、俺たちの生活環境の快適さに繋がる。

 そのためには、料理屋だけでなく宿も早い段階で一般開放できるのが好ましい。

 そのための人手不足の解消で、アルバイトの募集を提案したのだが…坊ちゃんは俺たちの料理で冒険者たちまで取り込むつもりのようだ。

 やっぱり俺の目に狂いはなかった。

 坊ちゃんがたとえ早いと周りから言われようとも当主に就任していれば、ビスマルク家はずっとずっと安泰だっただろう。

 それだけが悔やまれる。

 しかし、この世界で坊ちゃん自身も吹っ切れたかのように楽しんでいるのをみると、俺たちでしっかり支えてやらないとなって思う。

 そのためにも現状坊ちゃんの護衛も兼ねてる2人を料理屋に縛り付けるのは得策ではない。

 坊ちゃんのことを狙う奴らもいるだろうからな。

 坊ちゃんは頭の回転は速いが力は無い。

 この異世界の頑丈な奴らに肉薄されたらあっさりと殺されてしまうだろう。

 これは良くない。

 ドイツ陸軍出身の坊ちゃん付き執事のローザと怪力馬鹿娘なんて揶揄されてる坊ちゃん付きメイドのメアリーにしっかり守ってもらわねぇとな。

 こっちは、どうも冒険者たちから恐れられてるスコッティが居れば、馬鹿なことする奴はなかなか居ないだろうしな。


「料理長がアルバイトを雇うことには賛成でやすが…坊ちゃんに近付いてよからぬことを考える奴もいるんじゃないでやすか?」


 ソルトの懸念は最もだ。


「俺も目を光らせるつもりだが…0ってわけにはいかないだろうな」


「そういうことでしたら私が面接に立ち会うというのはどうでしょう?」


「おいローザ。お前、何処から俺たちの話を聞いてた?」


「坊ちゃまと聞こえたあたりから」


「全部じゃねぇか!いや、そこまで頼れねぇよ」


「これは私がしたいだけですので…坊ちゃまに害を為す輩が居るのなら早めに調べ上げておきたいですから」


「流石、元特殊部隊所属のエリートだな。何だって、お前が坊ちゃんの専属に?」


「強いて言うなら坊ちゃまの可愛さに命を救われたからでしょうか」


「けっ!そうかよ。で、一人一人お前が『鑑定』を使って調べるってのか?」


「はい。坊ちゃまに害を為そうと考えてる輩を招き入れるわけにはいきませんから」


「まぁローザ様が協力してくださるのでしたら、何も問題はないのでは?私もお菓子作りに集中できますし」


「どうして坊ちゃんはおいどんのために小麦畑を作ってくれないんでごわすか!ちょっと、お願いしてくるでごわすよ!」


 ミネルヴァもヌードゥルも自由人だな。

 でも確かに坊ちゃんがヌードゥルのために小麦畑を作らないのはおかしいな…いやもしかして本当に忘れてるのか?


「料理長がシフト作るって話っすけど。ミネルヴァが休みの時はデザートの提供できないっすよね?日替わりメニューってことにするんすか?」


「あぁ、そう考えている。今のところ週休2日の休みは絶対で、キッチンに誰かしら3人は居る状況で、ホールを5人ほど雇う計算だ」


「それでいくと予備も含めて倍の10人は欲しいところですね」


「あぁ、ローザの言う通りだな。頼めるか?」


「勿論。坊ちゃまに害を為す人間を中に入れるわけにはいきませんからね。それに10人なら直ぐだと思いますよ。私が見た限り、坊ちゃまに興味がありそうな女性冒険者がそれぐらい居ましたので」


「坊ちゃんに?いや、昔から坊ちゃんの屈託のない笑顔や優しさにメロメロになる女たちを結構見てきたからな。もう驚かねぇよ」


 そして、アルバイト募集の貼り紙を張って開店したその日。


「ねぇちょっと聞きたいんだけど?」


 この女性冒険者は、スコッティに勝って撫で回してた奴だよな。


「何だ?」


「このアルバイトって何?」


 アルバイトが分からないだと!?

 いや、確かに俺も知らない奴なんていないだろうとアルバイト募集って貼り紙をしたが、よくよく考えてみたら異世界なら知らない奴が居ても無理はないのか。


「賃金を得て、労働することをアルバイトと言う」


「へぇ。!!それってさ!ここで働けるってこと?」


「あぁ」


「はいはーい!私にここで働かせてください!」


「ずるいですアンヌ先輩!私もここで働かせてください!」


「私も!」


「私も!」


 アレよアレよという間に10人集まってしまった。


「質問なんですけど、この賄い付きって何ですか?」


 こっちの娘は確かアンヌって呼ばれてた人の後輩か。

 そうか賄いも何か普通はわからねぇよな。


「賄いってのは、簡単に言うとだな。その日の在庫を見て、使いきれない食材を自分たちで料理して、昼食や夜食にしてしまうって感じだ。まぁこの場合は俺たち料理人が作ったものが…」


「それって!ここで働けば、この美味しいご飯が一食分無料って事ですよね!凄いです!」


「お、おぅ」


 いや、俺たちの作る料理を喜んでくれるのは嬉しいんだが…なんか危ない薬品でも入ってるのかって錯覚するぐらいグイグイ来られるのは反応に困っちまうな。

 この後、ローザは何も確認せずこの10人を即採用した。

 俺の側に来た時に小声で。


「これなら私の『鑑定』も必要ありませんでしたね。彼女たちは、あの日来店した時に全員見ましたので」


 成程な。

 要は坊ちゃんに興味を抱いてる連中ってことか。

 まぁ、異世界にもショタ好きは居るってことだな。

 あの一度しか顔を見せてないのにこんなに素敵なお姉さんたちを手懐けてしまうんだからやっぱり坊ちゃんは凄いぜ。

 ここまで、お読みくださりありがとうございます。

 少しでも続きが気になると思っていただけましたら評価・良いねしてくださいますと執筆活動の励みとなりますので、宜しくお願いします。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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