1話・友達探し中のハプニング
高校に入学して1週間が経った。
昼休みの教室内は、日常のように騒がしい。
創は自分の席で、購買のパンを一人でかじっていた。
(高校生活が始まったのはいいけど……友達、出来ねぇ!!!いや、自分から声をかけない俺も俺なんだけど!!!)
1週間が経っても、友達の1人も出来ない創は、
頭を掻き回した。
(こんな事なら、オカンにあんな事言わなきゃ良かったな……)
ふと昨日の出来事がよみがえった。
ーーーーーーーー
昨日の朝。
創はリュックを背負い玄関に向かう。
「電車行くからもう行くな〜」
するとリビングのドアから、母が顔を出した。
「ねぇねぇ、創。あんたもう友達出来た?」
靴を履いていた創の体が固まってしまう。
「い、いきなり何?」
「ん〜?いや、出来たのかな〜?って」
母が悪気も無く、微笑む。
「と、友達?出来た出来た!!!」
創が焦りながら語り続ける。
「うるさい奴と〜、面倒見の良い奴、後は……静かな奴がいてさ〜!!もうめちゃ仲良くなって!!!」
ーーーーーー
「なぁんて言っちまったからなぁ、出来るわけ無いのに……」
我に帰った創は机に顔を付け、深くため息を着いた。
ふと目線を隣にやると本を読んでるメガネをかけた男性が座っていた。
「隣の子ぐらいとは、話せるようになっとかないと……な?」
そう思い隣の男性に声をかけようとした
その瞬間。
「お〜い、また本読んでんのかぁ?今から飯食い行くから付き合ってくれよ〜?」
気の強そうな男性二人組がメガネの男性に絡み始める。
創は直ぐに話しかけるのを辞め、顔を伏せた。
(あーあ、学校始まって直ぐにチャラそうな奴らに絡まれるなんて可哀想だな……)
完全に他人事のようにそう思っていると。
「飯の時間か!!今日はお前の奢りだからなぁ〜!!」
メガネの男性は勢い良く立ち上がると3人で教室を出ていってしまった。
創は驚きのあまり、その場で唖然としていた。
(ひ、人って見かけに寄らないんだな……)
ーーーーー
その日の放課後、創は教室掃除担当として
1人教室に残っていた。
「んだよ……他の奴らはバイト、約束って」
ホウキを握る手に力が入る。
「俺だって、電車乗り遅れてんだよぉ!」
創はホウキを子供見たいにブンブン振り回しだす。
「また今度お礼するとかいってたけど、どうせ忘れるんだろぉ!ちきしょぉ!!!陰キャ舐めやがってぇぇ!?!?」
叫び終えると、深くため息を地面へと零した。
「何やってんだ俺……早く帰ろ」
そう呟くと、ホウキをロッカーへ入れた。
「……あ、パーカー着ないと」
リュックから緑色のパーカーを取り出し、制服の上から
被るように着た。
ーーーーダッダッダッダッ……。
静かな廊下から、何かが走って来る音が響き渡ってくる。
そんな事も気にせずに創は、リュックを背負い上げると
教室の扉を開き廊下へと足を踏み出した。
次の瞬間。
ーーーードッ!!!
部屋に入ろうとしてたであろう女子高生と思いっきりぶつかりお互い倒れてしまう。
―――ドスッ!!!
ぶつかる音が廊下に響いた。
創は金髪の女子生徒と真正面からぶつかり、二人そろって床に倒れ込んだ。
「いったぁ、すいませ……ん?」
咄嗟に謝ろうとしたが言葉が止まる。
目の前には股を完全に開き尻もちをつき痛がる女子高生。
「いってぇ〜、なんだよまだ人いたのかよぉ……」
ふと、女子高生と目が合ってしまう。
女子高生は焦ったように立ち上がり創へ指を指した。
「っておい!そこのチビ!いいいい今パンツ見たな!?」
女子高生は焦りながら創を睨み付ける。
「あ〜っと、良いクマさんパンツ履いてますね!!!……あっ」
つい本音が出てしまった。
「だぁぁぁ!?!?言うなぁぁぁ!?!?」
女子高生は顔を赤くしながらとっさに創の胸ぐらを掴み上げ振り回す。
「ぐえっ!?」
「ちげぇからな!?コレは姉貴のパンツだからな!?いつもは履いてないから!!!」
「……え!?じゃあいつもは、履いてないんすか!?」
ついボケの心が出てしまい余計に女子高生を怒らせてしまう。
「ちがぁぁぁぁう!!!!!」
女子高生の顔が一気に赤くなった次の瞬間。
ーーーキャァァァァァァ!!!!
学校外から女性の悲鳴と共に学生の悲鳴が鳴り響く。
「な、なんだ!?」
二人は揉め事を中断し教室の窓から悲鳴のした方へ
視線を向けると、グラウンド内に花のような
見た目の創壊魔が男子生徒を捕まえようとしていた。
「そ、創壊魔……!」
隣で金髪の女子学生が焦りながら叫ぶ。
「あ、あのままじゃアイツ捕まっちまうぞ!」
創は少し考えると、何かを心に決めたように
女子高生へ声を上げた。
「せ、先生!先生読んできて下さい!!!!」
「は、はぁ?」
「良いから早く!!!あの人死ぬぞ!?」
金髪の女子学生は少し戸惑いながらも
先生を呼びに教室を勢い良く飛び出していった。
「……今先生呼び行っても多分意味ないんだけどな」
そう言いながら片手を下に出す。
すると創の手の平から黒い霧が湧き出て病院で出したタガーの用で弓にもなる武器が勢い良く飛び出し掴み取る。
「弓なんて使った事ないけどなぁ……当たるかな?」
黒い霧が黒い矢になり弓の糸を引っ張り、狙いを花の創壊魔へと向ける。
「そいっ!」
矢が勢い良く教室の窓から放たれ矢は創壊魔の横を通りすぎる。
「だよなぁ〜」
ため息をつき、自分に呆れていると
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
等々、男子生徒が花のムチのような足に捕まってしまった。
(やっべぇ……!?助けてあげたいけど、創壊魔の力持ってるのバレたらヤバそうだし)
色々考えているとふと黒い霧のお面を付けた創壊魔"カゲ"が頭の中に浮かんできた。
「あの仮面、出せるか……?」
そんな考えもする暇も無く、
創は歯を食いしばった。
「……もうヤケクソだ!」
そう言うと顔に黒い霧が集まり丸い黄色い目が見える黒い霧の仮面になった。
同時に窓から飛び出てグラウンドの方へ
思いっきり地を蹴った。
「どうにでもなれぇぇぇぇ!!!」
風を切りながら走る中、弓をふたつに分け2本のタガー上にすると創壊魔の首と思われる花の根を切り裂いた。
ーーーザシュ!!!
キェェェェェェェェッ!!!!
花の見た目をした創壊魔は声を上げながら、
その場に倒れた。
グラウンド内に沈黙が流れた。
「アレ?意外とあっさりだったな……」
少しホットしたのもつかの間、
周りにいた学生が周りで噂をしている。
「創壊魔が創壊魔倒してるよ……」
「何だ?部隊の人か?」
周りがざわついて来た。
(思ってたよりも、人いたのかよ……!?
早くココから離れてから、仮面取らないと……)
逃げるように、その場から離れようとしたが
「あ、あの……!」
目の前に先程助けた男子生徒が少し怯えながら声を掛けてきた。
「さ、さっきはありがとうございます。
あの、貴方の名前は?」
「あ、いや、名乗るものではないので……」
遠慮気味に答えたが、男子生徒は中々引いてくれなかった。
「な、名前だけでも良いんです!僕の"命"を救ってくれたのですから、名前だけでも覚えて起きたくて!」
(……命を)
その瞬間、自分が漫画の主人公と同じ立場にいる事に気付いた。
同時に仮面に隠れる創の口角が上がった。
「本当に名乗る物では、無いのだけどもね。そうだな、それならココでは……」
少しの間の後、ゆっくりと顔を上げた。
「"創壊神"とでも言ってくれ」
「そ、創壊神……?」
沈黙。
「……と、と言う事だから!じゃあな!!!」
これ以上面倒事にはならいように
創は猛ダッシュでグラウンドから去って行った。
興味がなかったのかその場にいた
生徒たちは追いかけはしなかった。
それとは別にその現場を屋上からは1つの人影が
グラウンドを見下ろしていた。
「いきなりあんな派手な事しちゃってぇ〜
……まぁ、この先がもっと楽しみになったよ」
どこか楽しそうな声。
すると、人影の脳内から声が響き渡った。
(時間は掛けていい。"あいつ"の弱点を見つけるんだ)
「わかったよ。とりあえずゆっくりと探って行くよ」
人影が不敵な笑みを浮かべる。
「……コレからよろしくね?"創"くん」
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