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レースゲーム『すすめ!アゾーチ バウトルダー スティリック』

 ゲームショップ『チョクナック』の店内


「お、新作でてんじゃん。……発売してから1週間ぐらい経ってる…」


 ゲームを手に取り呟く。


「キンバそれ買うのー?」

「うん。シリーズ追ってるから」


 キンバと呼ばれた鳥人の女の子はゲームを買うことにした。


「 んー? どっかで見たことあるパッケージのようなー」

「いつだったかウチに来たときレオユー遊んでたゲームの新作だからね」

「へぇー そうなんだー」


 猫人の女の子レオユーは頭を傾げる。おそらく忘れていて、このシリーズを遊んだ覚えがないからだろう。


「チョクさん。お会計」

「カシコマリマシタ」


 キンバはゲームを買い2人は帰路についた。


 ◇◇◇◇◇


 CM

 頭が痛いと思ったら 頭が割れて娘ができた

 メモリアルホラーRPG

 『神話日記の嫁』

 近日配信予定!


 ◇◇◇◇◇


 2人はキンバの部屋でVRにダイブしていた。

 お互いのVR腕輪(リング)は有線で繋がっている。


「ベキベキにしちゃうよー」

「レオユーには無理だよ」


 2人がやるゲームは

『すすめ!アゾーチ バウトルダー スティリック』

 『すすめア』シリーズのバウトルダー編の3作目である。

 『すすめア』シリーズ本編は宇宙から宇宙のスケールのデカいレースから原子から原子のスケールがスモールなレースまで網羅したレースゲームだが、バウトルダー編は外伝作品で闇のレースゲームに参加する設定だ。


「ルールは王道でいい?」

「いいよー」

「ステージは?」

「よく分かんないからー…ランダムー」


 ランダムで選ばれたコースはトポロトポロ。

 惑星ログッホンのパワースポットを巡るコースで今作初登場だ。


 2人はキャラと機体と武器を選んでスタートを押す。


 コンマ1秒にもみたないローディング



 視界が変わりスタート位置に着いた



 ≪3≫



 カウントダウンが始まる



 ≪2≫



 キンバはアクセルを全開にしている



 ≪1≫



 座席から振動が伝わる



 ≪GO!≫



 ◇◇◇◇◇


 CM

 ジェルジェルジェルジェルジェルジェルジェルジェルジェルジェルジェルジェル

 探索アクションゲーム

 『世界の奥底で』

 私は君達を見てる

 好評発売中


 ◇◇◇◇◇


 スタートダッシュに成功するキンバと失敗したレオユー。


「ずるいー。スタートダッシュのタイミング教えてよー」


 文句を言うがどんどん先に進むキンバとCPU達。


 スタートしてほんの少し進むとコースが2つに分岐していた。


「んー、こっちにしよ」


「キンバそっち行くのー? じゃあこっちにしよー」


 キンバとは逆の道を行くレオユー。

 2人はワープゲートを抜けてパワースポットエリアに突入する。


(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)


 キンバが進んだ方はクァールツというパワースポットで、岩がゴロゴロしてる悪路だった。


(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)(ガタ)


 さらに上から岩石が降ってくる。

 このエリアは防御力が上がり、エリアを抜けても数秒間持続する。


「キンバの声ブルブルしてるー」


 震える声を聞いてレオユーは楽しげにしている。


 こちらはイムーズィンという水中を走るエリアだった。


「貝がいっぱいフヨフヨしてるー」


 ここでは水中で遅くなるかわりに攻撃力が上がる。


「うわー。貝が攻撃してきたー」


 フヨフヨしながらぶつかってくる貝に当たり体力ゲージが減っていく。


「キンバー。これどうやって攻撃するのー?」

「ハンドルにあるボタンで攻撃できるよ。赤がメイン武器で青がサブ武器。黄色はダッシュして緑はシールド張れて、黒がアイテム白は回復だよ」


 試しに緑のボタンを押すレオユー。

 しかし


「あれー? 押してもシールド張れないよー?」

「あぁ、スペシャルゲージが貯まってないんじゃない? シールドはゲージの半分必要だから」

「ゲージどこー?」

「視界の端にある水色の棒だよ。自然に貯まってくけどダメージ受けたりしても貯まるよ」


 視界の端には黒線で囲われた水色のゲージがあった。

 確かに半分貯まっていない。

 そこでレオユーは黄色いボタンを押してみた。すると総スペシャルゲージ量の8分の1が消費されダッシュした。


「速くなったー。でも貝に当たるー」


 体力ゲージを減らしながらもダッシュするレオユー。

 ダメージを受けるとゲージが貯まるため、ほどよくダッシュしていく。

 するとワープゲートが見えた。

 くぐり抜けると『?』が描かれたスーツケースが置かれていた。それにぶつかるとアイテムがストックされる。


 ふと隣を見るとキンバがいた。いつの間にか道が1本に戻っていた。


 ◇◇◇◇◇


 CM

 「許してほしい」と言ったって

 アナタが「許さない」と言ったから

 アドベンチャーゲーム

 『愛に至る憎しみ』

 ワタシも「絶対許さない」


 ◇◇◇◇◇


 コースはまた分岐しており天空エリアのクリスリスプと溶岩エリアのロンホーミィに2人はそれぞれ進んだ。

 その後コースを3周してキンバは1位、レオユーは4位でゴールした。


「1位でゴールできてよかった~」

「もう1回ー。もう1回やろー」

「いいよ~。ステージはランダム?」

「それでー」


 その日2人は夜遅くまで遊び、レオユーはキンバの家に泊まった。



 今回のプレイヤー


 キンバード・ハルダ

 キンバと呼ばれている。

 鳥部分と人部分の割合は鳥9:人1。

 兄がいる。兄の名前はシュルシバード・ハルダ。


 リレオーン・ユチナク

 レオユーと呼ばれている。

 猫部分と人部分の割合は猫8:人2。

 妹がいる。妹の名前はチガサシ・ユチナク。サーシュと呼ばれている。



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