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第八十五話 はちゃめちゃドカンッ!

 ケルベロスを走らせ、ドルーゴーリマに無事到着。

 ドルーゴーリマは相変わらずのどかで美しい。

 奥には、高級感溢れながらも派手さを感じさせないドルーゴーリマを象徴するお城も見える。

 そのとたん、心臓がうずいた。

 ……あの時を思い出してしまった。

 そう、ぎょっとしたようなコバルトの瞳に、眉間にシワを寄せるキレイな額に、僕のことを「わからない」と言う真っ赤な唇に……っ!

 そんな彼女の態度にぽっかり穴があいた。

 ひどく傷心した。

 もうこんなに悲しむくらいなら、絶交すればいのに。

 理屈ではわかってる。

 それなのに僕はまだ彼女に会いたいと思ってしまっている。

 ……好きだな。


「ルロ、ララ、いい? これからドルーゴーリマの人と大事な話し合いがあるんだ」


「大事な話し合い?」


 ルロは純粋になのか、計算なのか、かわいく首をかしげた。


「そう。大事なこと。僕が旅に出られるか出られないかの問題だ」


「死活問題じゃないの!」


「別にあいつが死んだくらいでどうでもいいんだぞ」


「いじめアンケートに書きたいような言葉が聞こえたのは気のせいだよね!?」


 ララはフンッとそっぽを向いた。

 ……あぁ、まったく。口が悪いなぁ。

 でもルロもこんな感じだったからなぁ。

 姉妹だからなんだろうね。知らんけど(←これ、流行語らしいですよ。知らんけど)。

***********************************************************


 ドキドキ。

 もう心臓が止まりそうなくらい激しく拍動する。

 お城の中に入った瞬間こんな感じだ。

 そんな僕を見て、ララに「さすがだぞ。お前は小物っぽい人間代表だもんなーだぞ」と皮肉を言われた。

 ルロはお城をぐるーっと見回す。

 キレイなものが好きなルロからしたら(ここ)は楽園だろう。

 そんなことはさておき、やはり先日僕が大暴れ(?)をしたせいなのか城内の兵士たちに白い目で見られている。

 ……あのときは感情のままに語ってしまったので、引かれていても僕はなんにも言い返せない。

 そんなことを考えているうちに玉座の間の扉の前に立っていた。

 ゴクリとつばを飲み込む。


「ララ。キミはリスの姿でいてくれないかな?」


「どうしたなのだぞ?」


 ……どうしてなのだぞって日本語おかしくないか?


「んーっとね、今からミランスっていう勇者とお話するんだけど、あいつマジでキャラが強いの」


「……こいつ勇者のことをあいつ呼ばわりしてるぞ」


「そんなことはともかく、ルロもキャラ強いでしょ?」


「あたし?」


 ルロは人差し指で自分を指差し、不思議そうな顔をする。

 ……自覚無しか。


「で、そのキャラが強いところにまたキャラの強いララが入ると、もう、はちゃめちゃドカンッ! 話がなかなか進まなくて作者が萎えるからさ。風音さん、テスト後で結構疲れてるし」


「「……作者? 風音さん?」」


 ルロ&ララがポカンとしているが、そんなこと知ったこっちゃない。


「それに、ララが僕の評価を下げるようなことを言ったら、ホントに僕の人生が終わるから」


「レンの命が終わる!?」


 ルロは僕の比喩表現を真摯に受け止めて絶句する。

 ……意外と純粋だな。


「レンが死ぬってことはあたしが死ぬようなものよ。ララ、リスになりなさい」


「僕の命って他人の命も背負ってたんだ!?」


「……お姉ちゃんが言うなら、仕方ないぞ」


 ララは不服そうにリスになった。

 ふぅ、これでひと安心。

 作者の負担が減るね!!(レンくん、そういうことは口にだしちゃいけないよー by風音)


「よし」


 真っ正面を向き、そらさない。

 ルロはニヤリと笑って僕を見た。


「あたしにはこれからやることが全然わかんないけど、大丈夫よ」


 そして彼女は僕の背中をバシンと叩いた。


「いでっ」


「あたしがついてるわ、大船に乗ったつもりで行きなさい」


 ニカッと笑うルロは嬉しそうだった。

 つられて思わず広角が上がる。

 ……うん、大丈夫だ。

 僕ならいける。

 ミランスとまた、絆を結び直してみせる。

 僕は扉に手をかけた。

みなさんお久し振りです!

テスト終わりました(*^^*)

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