表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/99

第二十五話 ツンデレ×天然

 ダレ?

 後ろから軽蔑したような声が飛ぶ。

 振り返ると、少女が立っていた。

 その子はツインテールの薄黄色い髪が腰まで伸びていて、肌が雪のように白い。

 服も水色の長袖ワンピースに青いリボンがついているシンプルな服だが、彼女が着ると華やかに感じられる。

 ツインテールで華やかな服……となると、とても甘々でガーリーだと想像してしまうかもしれないが、つり目なのでクールな印象を与えてくれる。

 ……まぁ、とにかくミランスに負けないくらい美人だ。


「なに? 人をジロジロ見るとか、失礼すぎない? いくらあたしがかわいいからって見惚れないでくれる? ハッキリ言ってすけべよ」


 嫌らしい、と汚らわしいものを見るように僕を卑しめる。

 ……は、はぁ?


「見惚れてなんかいないし! ちょっと自意識過剰なんじゃないの? 僕からももハッキリ言わせてもらうけど、キミは自分のことを過大評価してるよ」


「なに? どういうつもり? あたしがかわいいくないって言いたいの? え?」


「自分の胸に手を当てて聞いてごらん」


 あきれた。ホンットあきれた。

 なにあのコ。

 初対面にして失礼すぎない?

 美人だったらなんでも許されるって勘違いしてるんじゃないの?

 ホント全くだよ。


「かわいいのに人を不快にするだなんて、もったいないですねぇ」


「ミランス、それ特大ブーメラン」


「?」


 無自覚なんだ……。

 それはそれで恐ろしい。


「っていうか、キミの名は?」


「は? それ、どこかで聞いたことある言葉なんですけど!」


 ……なんで怒ってるの?


「それに! あたしが簡単に名前を教えるわけないじゃない。恥を知るのよ」


「はいはい」


 いちいちめんどくさぁーっ。

 なんでこんなに上から目線なのー!?

 控え目に言って、イライラするんだけど!


「……まぁ、あんたたちが教えてくれるならいいわよ」


「キミみたいな感じ悪い人に教えるわけ……」


「こんにちはー! わたしはミランス! 食べることと寝ることが大好きなの! 隣は千葉連って言うゲームファンの人だから! よろしく」


 ミランスぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!


「勝手に人の個人情報をバラすんじゃなぁぁぁぁぁぁぁぁい!」


「いや、でもあのコが知りたがってますし……」


「ば、バカ! あたしは別に知りたがってないわ! 個人情報を教えたがってたから()()()()聞いてあげたのよ」


 個人情報を教えたがるって……。どんな神経してるの。


「……で? 名前は?」


「わかったわ。心して聞きなさい」


 そこで言葉を切って僕とミランスを交互に見た。

 ……もったいつけてるなぁ。


「……………………ルロよ」


「ルロちゃん?」


「そうよ」


「わぁぁ! いい名前だねっ! ルロちゃん! よろしく!」


 笑顔で握手するミランス。

 その純粋さにルロは圧倒されている。

 嬉しいのか恥ずかしいのか、ルロの顔は真っ赤っかだ。


「別に……。あんたとよろしくするつもりなんてサラサラないわ。でも、仲良くしてあげる」


「うん! よろしくね!」


 ルロは一瞬嬉しそうな表情をしたが、ハッと我に返ったのかミランスから目線をそらして口をモゴモゴさせる。

 ルロは……ツンデレなのか。

 ミランスみたいに素直になればいいのになぁ。

 いや、ミランスは素直すぎてヤバいけど。

 やっぱり限度って大事だね。


「ところでだけど、どうしてこんなところにいるわけ? 凍え死ぬわよ」


「でも、僕たち生きてるんだよね。不思議なことに」


「あのねぇ。今こうやって生きてられるのはあたしのおかげなのよ? あたしが今、百度の炎の塊をあてつづけているの。そのおかげであんたたちは息できるのよ。わかった?」


 百度の炎の塊………。

 ルロの魔法かな?

 っていうかそんなアッツイものあてられてるのに熱くないって、ここよっぽど寒いな。


「守ってくれてありがとう」


 僕が不本意ながらもお礼すると、意外だったのかおもいっきりルロが照れ顔に変化する。


「は、はぁ? なに勝手に褒めてるの? あんたに発言権はないんだから! だいたい! これくらい当たり前よ」


「そんなことないよ? 人に優しくするのは単純なんだけど実は難しいんだよ」


「名言だね」


「な、なに言ってるの? あたしは優しくないんだから!」


 こりゃ重症のツンデレだわ。

 あきれを通り越してかわいそうに思えてくるよ。


「ゴホン! そんなことはともかく、あんたたち、なにしに来たわけ?」


「えぇーっと……。実はわたし勇者なんだけどね、ツンデレ地帯の気温が例年より低くなってるって聞いたから、もしかして魔王の影響かなーって思って来たんだ」


「へぇ? なるほどね」


 こくこく何度も首を縦にふるルロ。

 そしてぶつぶつつぶやくと、


「じゃぁ、こうしましょう。あたしはあんたたちの魔王の件を手伝ってあげる。あんたたちはあたしのことを手伝って」


 交換条件ってやつか。


「いいよー! ……それでっ? なにを手伝えばいいの?」


「あたしの妹が誘拐されたの。多分魔王の手下だと思うわ。そ・こ・で!」


 ルロはニンマリ笑みを浮かべると僕らを指差した。


「あたしの妹を助けなさい。そうしたらきっと魔王の情報も集まるだろうし、あたしは妹が助かってハッピー。一石二鳥でしょ?」


「うんうん! ナイスアイデアだよ! 天才ではないかー!」


「あったり前よ。あたしだもの。……っとその前にこっちに来なさい」


 ルロに手招きされて僕とミランスは顔をあわせた。


「どうする?」


「行ってみましょうか」


「うん」


 僕らはナゾのツンデレ少女の後を追った。



 はい! ツンデレ×天然 でした。

 っということでクエスチョン。

 みなさんはツンデレと天然どちらが好きですか?

 わたしは……ツンデレですかね?

 みんな「天然かわいい!」っていうけれど天然良さがあんまりわかんないんですよねぇ。

 ただのオマヌケじゃないですか?

 いや、わたしの感想ですけど。

 では、またー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 私は天然派です。ツンデレも可愛いですよね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ