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第二十一話 黒に狂う過剰投与

「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! ミランス様になぁぁにをしてるぅぅぅぅ!」


「「「は?」」」


 その場にいた全員が凍りついた。

 なぜならこの部屋に男が入ってきたからだ。

 それも、上半身裸で、怪しい²のモヒカン筋肉野郎……。

 お、お久しぶりでーす…………。

 いつ見ても不快な雰囲気をまとってるなぁ、と思ったのは言わないでおく。


「筋肉攻撃だ!」


 とりゃぁ! と執事に飛び蹴り。

 その勢いで壁にぶち当たった。

 もちろん僕も執事をつかんでいたので、犠牲者になってしまう。

 ………と思いきやそれだけでは終わらない。

 壁にぶち当たって、壁に穴をあけて隣の部屋までぶっ飛んだ。

 うおぉぉぉぉぉっ! 痛い痛い痛い!

 瓦割りで失敗したときの50倍ぐらい痛い(※レンくんは瓦割り未経験者です)!

 ダレか! 僕が生きていたことに拍手を……いや、ノーベル賞をください!

 ……そんなことはともかく! これには言うまでもなく、執事がカンカン。


「人を殺そうとしないでくださぁぁぁぁぁぁぁい!」


 筋肉野郎のほうに執事が走っていく。


「アンタが言うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 筋肉野郎に一喝する執事を僕が一喝して立ち上がる。

 あぁぁ! これが特大ブーメランってこういうことだね! よーくわかったよ。


「おりゃぁぁぁ!」


 筋肉野郎は走ってくる執事にまさかの真っ正面から突撃していく。

 ウソでしょ!?

 このまんまじゃ衝突するよ!


  ゴッチーン


 案の定二人は衝突して、頭の上でひよこがぴよぴよやってる。


「バカですね」


「「バカ!? どっちがですか、ミランス様!」」


「どっちも」


 純粋なミランスからのひどい一言。

 ちょ、直球だね。


「あああああああ! 侮辱されたぁぁぁ! ミランス様を殺すぅぅぅぅぅぅぅ!」


 右手に持っているハサミをミランスに向けてイノシンごとく突進してくる執事。


「ミランスに触るな!」


 僕がミランスの方へ走っていると執事がニヤッと笑った。

 そして体を方向転換して僕にハサミを向けた。

 僕にハサミを刺す体制をつくる。

 あぁ、これが狙いだったのか。

 執事の目的を察した僕は急いで床に這いつくばった。 

 そしてゴロゴロと転がって執事から離れる。

 異様な逃げ方に執事は衝撃的な表情を浮かべた。

 見たか! これが緊急回避だぞ!

 僕が会心の笑みを執事に見せつけていると


「隙あり! 峰打ちじゃ!」


 執事の背中をおもいっきり叩く。

 ………意外なことにミランスが。


「一段落……ですかね」


「うん。あ、筋肉野郎さんありがとう」


「お、おう。……筋肉野郎ってひどくねぇか?」


「でも自覚してますよね」


 ミランスの言葉に筋肉野郎はぐぅの音もでない。

 ……ミランスってけっこう正論ぶちかますよね。


「それにしても、どうして僕たちを助けにきたの?」


「それがだなぁ」


***********************************************************


  ~廻想シーン~

〈side:筋肉野郎〉


 オレは逃げた王様を、追いかけたミランス様たちのあとを眺めていた。

 王座の間にいる兵士たちはみんな無言でいたたまれなくなっている。オレもその一人だ。

 はぁ………、まさか王様が犯人だったとはなぁ。

 残酷な現実にガッカリだぜ。


「………王様、どうする?」


 ダレかがボソッっと沈黙を終わらせた。

 きっと言ったやつはかなり勇気をふりしぼっただろう。

 なぜって、その一言は王様を捕まえるのか? と聞いたも同然だからだ。


「見てみぬふりをするのは?」


「そんな! 王様だったらなにしてもいいっていうのですか?」


「そうじゃない」


 じゃぁ、なんなんだよ!

 そうするしかないだろ!

 

 ガヤガヤガヤガヤ。

 王様の過ちを見逃す派と王様の過ちを見逃さない派で論争がおこる。

 頭の悪いオレでもどちらの言い分もわかる。

 オレは頭を掻いた。

 隣の兵士を見るとなにか言いたげだったが、その場の圧に飲まれて口をキュッと結んでしまう。

 ()えーなぁ。

 そういうやつを見るとイライラする。

 ……オレの欠点を見ているようだからだ。


「王様のことどうするんだよ!」


「知らねぇーよ。捕まえたいって言うのか?」


「あぁそうだよ!」


「はぁ? 冗談もいいかげんにしろよ? この国どうすんだよ!」


「マランス様にまかせればいい」


「マランス様は今出張中でしょ!」


「じゃぁ………ミランス様に………」


「魔王討伐に行くだろ!」


 言い合いはどんどんエスカレートしていく。

 はぁ……、どうする?

 なにが正しいのかわからん。

 でもこうやってケンカするのは正しいことではない気がする。

 ま、オレはなんもできねぇけどな。


「たいへんじゃぁぁぁぁ!」


 やかましい部屋をもっとやかましくするやつ──王様が来た。

 相当慌てているみたいだ。


「捕らえろー!」


「おー!」


  ダダダダッ


 王様の周りに人が群がる。

 みんなオレの体にぶつかるのもお構い無しに王様の方に動いていていく。

 やべぇな。


「まて! まて! またんか!」


 すっかり何千という兵士に捕らえられた王様が手足をじたばたさせる。

 しかし兵士たちは動じない。


「言うこと聞くわけありません! あなたは犯罪者です」


「犯罪者!」


 犯罪者という単語にぴたりと動きを止めた。

 言い返したいような表情を見せたが客観的な事実になにも言えなくなる。

 そんな姿を見ているととても胸が痛い。


「信じてくれないかもしれんが、信じてくれ! ミランスが執事にやられそうなんだ」


 ミランス様!?

 王様の言葉に部屋がザワついた。

 しかし


「ウソですよね! そうやって逃げるんでしょう?」


 兵士は信じようとしない。

 ………少なくともオレは信じている。

 と思いたい。


「ホントだわい! 執事が殺人鬼になりかけておる! このままでは、やられてしまう」


 額に汗をかいて、おさえつけられながらも大きな身振り手振りで必死に説得する王様。

 ミランス様……。


「おい! どこへ行く!」


 ミランス様を助けに行こうと走りだしたら、ダレかに怒鳴られた。


「ミランス様を助けに行くんだ!」


「はぁ!? 王様のこと信じてんのか?」


「もちろんだ! この城の兵士なら主を信じるべきだぜ!」


「………っ! もし王様の言っていることがウソだったら、お前死刑な」


 死刑!? 重すぎねぇか?

 ……まぁ、それくらいの決断が必要なんだろうな。 


「わかった! オレの良心に従う!」


 オレは振り返らず進んで行った。


***********************************************************


「……ってことがあったんだ」


 筋肉野郎の感動(?)ストーリーを聞かせてもらった僕ら。

 ナゼかミランスが大号泣。


「うわぁーん。筋肉野郎さん、正義のヒーローですぅー。尊敬ですよー」


 ………どうやら感動したらしい。

 まぁ、僕も少しだけギャップ萌えしちゃったけど(ホントに少しだけだよ!?)。


「よし! 執事も倒したことだし王座の間に戻ろうぜ! オレの筋肉もプロテインを欲しがっている」


「そうですね」


 涙目のミランスと執事をかついだ筋肉野郎に挟まれて僕は王様のところへ向かった。 

 こんにちは、風音です。

 もう少しで春休みだぁぁぁぁぁぁ!

 いやぁー嬉しいですよ。

 新しいクラスも発表されますし!

 ぽかぽか陽気でお花見したり!

 楽しいことばっかりです♪


 小説投稿も………毎日できたらいいなって思ってます。

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