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第十五話 見苦しいよ、レン

「レンさん! レンさん! 起きてくださーい! 朝ですよー! コケコッコー」


 うぅぅ。

 やかましいなぁ。

 …………コケコッコーって………………。

 20の女の人が言うものでは気がするんだけど。


「あと5分だけ…………」


「ダメです!」


 起きて起きて、と僕の体をゆさぶってくる。

 あぁぁぁぁぁっ!

 僕、低血圧だから朝に弱いんだよ!

 イライラしてるけど、布団の温もりが僕を癒してくれる。

 あぁ~、持つべきものは布団だね。


「なにやってるんですか? …………ばらしますよ」


 ばらす? なにをだろ………………。

 …………………………。

 ………………………………………………………。

 ……………………………………………………………っ!


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! ばらさないでくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


 昨日のことを思い出して飛び起きる。

 眠気なんてもう1㎜も存在しない。

 ももももも、もしかして、ミランスにを撫でたことばれてたー!?

 どうしようどうしよう!

 なんて言えばわかってくれるかな?

 脳ミソをフル回転させてみるけど、焦って焦ってそれどころじゃない。

 慌てる僕をシラーっとミランスは冷ややかな視線を送る。


「わたし、冗談のつもりで言ってたんですけど………………。まさかですけど、そんなに動揺するっていうことはイヤらしいことしたんですか?」


  ドッキーン


 図星をさされて冷や汗だらだら。

 …………だって、言えないよ!

 ミランスの頭を撫でた、なんて!

 言ったら多分僕のあだ名『ワイシャツのワイセツレンさん』になる気がする……………。


「…………まぁ、いいですよ。年頃の男の子ですもんね」


「いや、だから、そんなんじゃ……………」


 すっかり呆れ顔のミランス。

 なにを言ってもダメそうだ。

 Wow.

 僕、結構信頼されてないかんじ?

 悲しいなぁ。


「さ! 気を取り直して朝ごはん食べに行きましょー! レンさんの好きなカレーもありますよ」 


「だから、別にカレー好きじゃないし」


***********************************************************


「んー! 美味しいですー」


 カレーのあの優しい甘さが僕の口の中を包みこんだ。

 分厚く柔らかい牛肉が毎回噛むごとに美味しさを倍増させる。

 美味しいんだけど………………、

 カレーを朝食ってどうしても夕飯の残りを使いまわしてるイメージがあるから、なんか手抜きに思えてしまう(全国のカレーを朝食にだしたことのあるお母さん、すみません)。


「そういえばレン様」


 僕の隣にいる執事が話しかけてきた。

 黒いタキシードに黒いズボン。片メガネでチョビヒゲのよくアニメとかで見るような姿をしている。

 兵隊が1000人いるのに対して、この人はお城唯一の執事だ。


「なんですか?」


「……………えぇと、昨日はなにをされていたのですか? ミランス様のお部屋でガタガタ聞こえたのですが………………」


「ブーッ」


 こ、この執事、僕がやらかしたこと知ってるの!?

 あまりにも不意打ちだったのでお茶を吹いてしまう。


「レンさーん、お行儀が悪いですよ」


 横からミランスから、お叱りの言葉がとんでくる。

 

「いや、だって…………」


「だっては言い訳です」


 ミランスの正論にぐぅの音もでない。


「それで? なにをされていたのですか?」


「な、なにもー?」


「執事! ウソだよ! 目をそらしてる!」


「いや、ミランス! 僕を信じてくれ! ウソつきは泥棒の始まりでしょ?」


「えっ。じゃぁ、レンさんは泥棒なんですね」


「違う違う!」


 見苦しいくらい焦っている僕。

 ばれるのも時間の問題だぁ……………。


「ホントに、なにしたんですかー? わたしのリップクリームさわったんですか?」


「リップクリーム()触ってない」


「リップクリーム()ってことは別のものを触ったんですね?」


「まさか、胸とかでは……………!」


「ノォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!」


 執事さん! ヘンなこと言わないでくださいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!


「執事! レンさんがさっきより動揺してる」


「触られたのですか?」


「触るわけないでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


「レンさん落ち着いてください。ネコさんにも言いましたが、短気は損気です」


「そうですそうです。それに、男の子は必ずやることですので、恥ずかしがらなくていいのですよ」


 僕をなだめている二人を見るとムシャクシャする。

 だーかーらー!


「僕は触ってない! 勝手にひどい設定をつくらないでくれ! 僕はただ…………」


「「ただ?」」


 うっ。

 なんて言おう。

 二人の視線が痛いデス。


「僕は、その…………、ミランスの………屋根になったんだ!」


「「………は?」」


「僕ってミランスの………家来っていうか、ボディーガードでしょ? だから守ってあげようって思ったんだ」


 僕の精一杯の言い訳。

 声が硬くなっちゃったけど、伝わってくれ!


「見苦しい言い訳です」


「同感」


  グサッ


 辛辣とはこういうことなんですね。

 アーメン。

 ………と、僕がうなだれていると


「たたったっった、タイヘンだー!」


 このお城の兵士が一人、慌てた様子で入ってきた。

 なんか、めちゃくちゃ焦ってる。


「クセの強い騒ぎ方だね」


「そんな悠長なこと言わないでください」


 兵士が僕を怒鳴りつける。

 っていうか、肩をヤバいくらい揺さぶられてる。


「どうしたの?」


「聞いてください! なんと、三十億円が盗まれてしまったんです」


「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」」


 驚く僕と執事を横に、ミランスは冷静だった。


「なーんだ。三十億円(それ)だけじゃん」


 いやいや! 三十億円はでかいよ!?

 しかしミランスの言葉に兵士は首を横にふった。


「いえ、マンゴープリンもとられました」

 

「なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


「「「うるさーい!」」」


「レンさん! こうしちゃいられませんよ! 二人でマンゴープリンの仇をとらなきゃいけません」


 僕たちが一喝しても頭がプリンワールドのミランス。

 キミのなかでは『三十億円<マンゴープリン』なんだね(呆)。


「行きますよー!」


 ミランスは僕の手を引っ張って走って行った。

 ………あぁ、カレー食べ終わってないのに。

 



 今回はネタに走りました。

 笑ってくれたら嬉しいです。

 …………………まぁ、そう言っても毎回毎回ユーモアを入れてはいるんですけどね(笑)。

 笑ってくれなかったら悲しい↷

 ムリに笑えとは言いませんが、笑顔になってくれたら風音は嬉しいです。

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