表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/75

深き碧き星

“・・せ、か、い、を、え・・・”

 さて、宇宙の中で次の住むべき星を決めようとするカミーユは、言葉を唱え続けています。この途方もなく限りない数の中から呼び寄せるなんて、自分の意識の力にあると言われても考えられません。全くあてにする事もなく、取り敢えず言われるままにやっているだけでした。

“・・ま、す、る、う、う・・・”

 すると暫くして、手の平にポトリと何かが落ちた感触が伝わってきたのです。目を開けて見ると、丸い小さな玉です。それは清らかで瑞々しく、美しい宝石の様な姿をしています。

「ほう、お前さんが引き寄せたのはその星か。」

「とっても綺麗だね、これは何処の星なの。」

「小ぶりの銀河、ファルカンにある恒星ソルムの3番目の衛星じゃ。これも偶然なのか、幼くして身体を失った場合には、再び同じ星を引き寄せると言われているが、必然なのかのお、主も気まぐれなもんだ。」

「それじゃあわかんないよ。」

「人間の居る星、云わゆるテラだ、以前に過ごしていた惑星じゃ。」

「ええっ、本当に?、やった、また母さん達に会えるんだ。ゲームもやり放題だね。」

「馬鹿言うでない、さっきも言っただろう。もう以前の身体は無いから、別の物に宿るんじゃよ、ムフフ、魚かもしれんぞ、いや鳥、虫かな。」

「いやだあ。」

「まあ、総てはお前さん自身、そのアレスがどの程度に成長しているかにかかっとるのかな。」

「それで、それで地球にはどうやって行くの。」

「そう慌てんでも良い、簡単じゃ、天上におられる主に星が決まったことを示せば良いんじゃよ。上に挙げて、かかげるんじゃな。」

「かかげる?」

「持ったまま、頭上に手を上げるんじゃよ。」

「そうか、やってみるよ。」

 カミーユは、星の球を持った両手を頭上に掲げ、手を広げます。すると、その球が天井に引き寄せられるように浮き上がりだしたのです。そして更に次第に膨らみ始めました。

 すると生き生きとした透明感のある美しい姿が、次第に、優美にそして悠然とそれ自体で回転し始めました。大きくなっていくにつれ、確かに地球なのです。

「へえ、良くできてるね。どうやって造ったの。」

「何を言うとる、これは本物じゃ。今まで作り物だと思ってたのか。全くお前もだが、人間とは、自分の住んでる処の姿もよう分かっておらんくせに、さも星の支配者の様に振る舞っている。数万年前から見ておるのだが実に滑稽じゃな。どんどん、自ら自分達が住み難い星に変えている。お前さんは、またそこで過ごしていくんじゃよ。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ