第7話 他の方法もあったでしょ!!
「熱中症だね。このまま安静にしてたら、治ると思う」
「分かりました」
倒れた山志那を保健室へ運んだ央崎は、ベッドの隣で座っていた。
「私、会議があるからしばらく居といてくれる?」
「…………はい」
「六夜先生には私から言っとくわね」
「あっ、はい」
養護教諭が離れた保健室には、央崎と蓮香以外に居なかった。
「…………」
まさか、蓮香を介抱することになるとはな…………。
昔は、いつもあいつのことをばっかり気にかけてたから、まさか蓮香が倒れること自体、考えたことがなかった…………。
「うーん、ここは…………」
「…………保健室や」
「…………って、なんで珀多がいるの!?」
「なんでって…………そりゃあ、倒れたらほっとけんやろうが。たとえ、お前でも」
「てことは、私を運んだのも…………」
「もちろん俺や。六夜先生はちょうど、飲み物買いに行ってたし」
「…………どうやって運んだの?」
「どうやって…………おんぶで」
「はぁ!?もっとこう…………あったでしょ!!」
「ぐったりしてたやつに、肩貸すだけで移動できるわけないやろうが!!」
「別に、肩貸すだけって言ってないわよ!!」
「じゃあ、別にいいやろうが!!」
「どうどう、2人とも」
「「六夜先生…………」」
「蓮香ちゃん、具合はどう?」
「だいぶ、マシになりました」
「それなら良かった。あんまり、無理しちゃだめよ?」
「はい…………」
「そういえば、懐かしいわね。私も――」
「あの先生、それ長いっすか?」
「ちょっとぐらい語らせてよ」
「いや、先生のちょっとは2時間は当たり前でしょうが…………」
「もう…………ありがとうね。私が席を外したから…………」
「まぁ……」
「これからは、私も毎日顔を出すわね。というか、さっき怒られた」
「「でしょうね…………」」
「あっ、そういえば部長は決まった?土日はオフでしょ?だから、今日中に決めて欲しいんだけど…………」
「「…………」」
「それが…………」
「「どっちが諦めるかで迷ってます」」
「え!?なりたくないんじゃなくて、なりたいで揉めてるの?」
「「はい」」
「それは困ったわね…………」
「あの、正直どっちが部長にふさわしいと思いますか?」
「うーん、私的にはどっちもふさわしいと思うけど…………」
「それじゃあ困るんですって先生」
「六夜先生、ちょっと良いですか?」
「あ、はーい」
((逃げた…………))
「「…………」」
「…………どうするよ?」




