第4話 阿吽の呼吸
「「…………」」
翌日、2人は旧校舎側のコートに少し距離を開けて集まっていた。
「…………邪魔しないでよ」
「こっちのセリフや」
「…………コートどっち先に使う?」
「……俺は、壁打ちからするのがルーティンやから」
「あっそ。じゃあ、先使うから」
――数十分後
「珀多と蓮香、別々でやってんの?」
「おお、行。当たり前やん」
「当たり前って…………琴乃経由で聞いたけど、合併したんやろ?それなら、一緒に練習するもんじゃないの?」
「そうかもしれんけどさ、俺らの仲の悪さは知ってるやろ?」
「それはそうやけど…………」
すると遠くから、1人の女子生徒がやって来た。
「あっ!!いた。探したよ、行」
「ごめんごめん。2人のことが気になってさ」
「やっほー、はっくん」
「琴乃、合併のことって……」
「もちろん、蓮香から聞いたよ」
「やっぱり…………」
「何かやばかった?」
「いや、やばくはないねんどさ…………」
「そういえば、せっかく2人体制なんだからラリーでもしたらいいじゃん」
「そんなことできるわけないやろ…………」
「ええ〜?そんなこと言ってる暇もないでしょ?大会まであんまりないって言ってたじゃん」
「そうやけど、あいつとラリーするぐらいなら、壁打ち1日中してた方が良い」
「蓮香ーー」
「あっ、琴乃じゃ……ん……」
「なんで、2人って仲悪いの?」
「「…………」」
「黙ってちゃ、分かんないよ(笑)…………もしかして、好き避けとか?」
「琴乃!?」「はぁ!?何言ってんねん」
「ほらほら、息合ってるじゃん(笑)」
「琴乃が変なこと言うからやろ」
「琴乃、冷やかしに来たの?」
「そんな人聞きわるいことを言わないでよ。ただ、行がここにいたから来ただけ」
「…………じゃあ、冷やかしに来たのは行?」
「いやいや、珀多のことが気になって来ただけやって」
「うわぁ行、最低(笑)」
「琴乃、一旦黙ってろ」
「…………逆になんで、2人はそんな仲良しなん?」
「そりゃあ、幼馴染やったら自然にお互いのこと分かるやろ」
「そうそう、阿吽の呼吸みたいな」
「「阿吽の呼吸…………」」
「とりあえず2人とも頑張ってね~」
「まぁ、何かあれば言えよ」
「「…………」」
「早く、コート使ったら?私に実力で越されるわよ」
「……うっせぇ」
――2時間後
「お疲れ様。2人とも」
「「六夜先生…………」」
「そういえば、もうすぐ臨時部長会議があるけど部長は決まった?」
「「…………」」
あいつの下で、部活するなんて今世紀最大の屈辱や。
「流石に、各部活2人ずつは入れないのよね。だから、決めて欲しいのだけど…………」
「…………出来るだけ、早く決めます」
「今週中には決めておいてね」
「「はい…………」」
「…………どうする?」
「どうするもなにも…………」
「私でしょ」「俺だろ」
「はあ!?珀多が部長なんてありえない!!」
「こっちのセリフや!!」
「…………交渉決裂ね」
珀多の上に立ててれば…………。




