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合同テニス部の距離は近くなりすぎた  作者: 綿ダッコ
第4章〜引き換えるもの〜

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第47話  準々決勝

 …………そういえば、袋の中身見てなかった。


 全国大会当日を迎え、控え室で1人になっていた央崎は、1つの袋を取り出した。


 ゼリーと、何これ…………?

俺の顔そっくりのぬいぐるみや。裏にメッセージが書いてある…………。


絶対勝利!!


…………縫ってくれたのか。ピン付いてるし、ラケバにでも付けるか。

………………よし。


 ぬいぐるみをラケットバックに付けた央崎は、コートへと向かった。


 6地域から来てるから、自然と観客数も多いな。

多分やけど、テレビの人も来てるし…………まぁ、別にそれはええや。


 央崎の左手は、自然とズボンの左ポケットに伸びていた。


 …………俺1人じゃない。この2人がついてるんや。


「セブンゲームマッチ。プレイボール」


 まずは、サーブで流れを持っていく。


――バコン


「「「「いっけーいけいけいけいけ、珀多、おっせーおせおせおせおせ、珀多、いーけ、おーせ、大豆山、珀多!!」」」」


 応援歌…………蓮香だけじゃないな。けど、誰が歌ってくれているかなんて、聞かんでも分かる。


「イン。ワン、ゼロ」


 央崎の後ろから、大歓声と拍手が聞こえてきた。


 これだけ大きいってことは、近洛地方の人も喜んでくれてるんだろうな。…………ここで負けてられない。


 その後、1ゲーム目はデュースに突入していた。


 蓮香とかのアドバイスを意識したつもりやったが、それでも対策されたか…………流れはトントン。ここで取られたらリードさせられる…………。


――バコン


「ビビるな、珀多ーー!!」


 蓮香…………そうだよな。俺がビビってどうする!!


「イン。アドバンテージ、サーバ」


 その後、1試合目は4対1で央崎の勝利であった。


「ナイス、珀多!!」


「ありがとう!!」


「私の声…………届いた?」


「もちろん。完璧に聞こえたよ」


 央崎はラケットを握る手を強めた。


 …………昨日の「頑張れ」と同じだ。肩の力が抜けて、動きやすくなった。

 …………なんでやろ。

佳苗を思い出すと、負けられんってなる。

蓮香の声が聞こえると…………勝手に体が動く。


「良かった…………」

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