第44話 せめて……
「やった。ありがとう」
央崎と山志那は、駅前のコンビニへ寄っていた。
「コンビニスイーツ好きやってんな」
「期間限定には弱いんだよね。…………ねぇ、珀多」
「ん?」
「…………近洛大会のインタビューで、『良きライバル』って言ってくれたじゃん?あれって、なんで?」
央崎は一拍空けて、喋りだした。
「大会中の業務的には、マネージャーだったかもしれん。けど、小さい時からのことを振り返ったときに、絶対に『マネージャー』って言葉では収まりきらないぐらいのことをしてくれた。しかも、今日みたいに練習相手になってくれて…………だから、『マネージャー』として紹介するのはイヤやから」
『マネージャー』以上のこと…………。
「…………珀多、御守は私の為のやつって言ったでしょ?」
「近洛大会の?」
「うん…………あれ、実は珀多のために買ったの。県大会の時に私が落としたやつも」
「そうやったんか…………」
「実力なのは分かってる。けど、居ても立ってもいられなくて…………私なんかが練習相手で成長出来るか確証が無かったから…………」
「…………充分、成長出来たよ」
「…………っ、せめて、全国大会中だけでも、マネージャーで居させて。でも、ライバルってことも忘れないで…………」
「…………分かった。全国大会中はずっと頼るよ。けど、終わったらライバルだからな(笑)」
「うん……!!」
なんや、この気持ち。安心…………とは違うけど、満たされるような気がする…………。




