第26話 県大会へ
「それってどういう…………」
「冗談冗談(笑)もしかして、珀多くんって私のことそういう風に思ってるの(笑)」
「いやいや、佳苗の方から言ったんやろ」
「あー、そうやって私のせいにする~」
「はぁ、もう…………元気な姿見れて良かったわ」
「でしょ?元気モリモリよ」
「気を付けろよ。完治したわけじゃないんやから」
「はいはい、分かってますって〜」
「なんか、高校生になって生意気になってない?」
「そんなこと無いですって旦那さま〜」
「キャラが明らかに違うけど?」
「気のせいだって」
「まぁ良いや。時効のことも冗談やな?」
「うん」
――結婚、以外はね
「何か言った?」
「何もないよ〜」
◇ ◇ ◇ ◇
2日後、央崎は部活に来ていた。
「おはよう、珀多」
「おはよう。落ち着いたか?」
「うん、なんとか」
「それは良かった」
「…………ねぇ、珀多」
「ん?」
「私の分まで、県大会に勝って。ワガママなのは分かってるけど、私も珀多が勝てるようにサポートするから…………」
「…………分かった。蓮香の分までしっかり、勝つ。なんなら、全国まで行く」
「珀多…………」
「おはよう、2人とも。ゆっくり休めた?」
「「おはようございます」」
「大丈夫です」
「私も、なんとか落ち着けました」
「良かった良かった。じゃあ、連絡してたメニューしましょうか」
「「はい!!」」
央崎たちは、12時頃まで練習を続けていた。
「珀多くん、大分良くなったわ。充分県大会でも通用するわよ」
「ありがとうございます」
「お礼を言うのは私じゃないわよ。ほら」
六夜先生は、山志那の方を指さした。
「……ありがとう、蓮香」
「え、あ、うん」
「うんうん、部活としての一体感が更に増したわね」
その後、帰宅した央崎は家の前で素振りをしていた。
「部活としての一体感…………」
確かに、あれほど涙してた蓮香が、今日はよく教えてくれてたし、一体感があるようには見えるか…………。
ただ、1つ気がかりなのが、蓮香が力が出し切れてなかったことなんだよな。
今日も、いつも通りといえばいつも通りやけど、打ってきたボールにいつも通りの手応えを感じなかった…………。
何かあったのか?でも、本人は落ち着いてるって言ってるし。家庭環境が変わったとは到底思えん…………。




