第17話 予算拒否!?
蓮香の応援…………今までに感じたことがないくらい、やる気が溢れたというか…………言葉に表せんぐらい違った。
なんやこの感情…………今までの蓮香からは感じれんかったぞ。
ただ、どこかで感じたことはあるような…………。
◇ ◇ ◇ ◇
その後合宿を終え2日間の休みを挟み、山志那は部長会議へ、央崎は先に練習をしていた。
「これから、部長会議を始めます。議題は、2学期の予算についてです。各部活動にて予算案を提出してもらって、生徒会の方で教務部に提出しました。では教務部の先生、お願いします」
「えー、殆どの部活動の予算案は予定通り通過しまし……た。ただ、一つだけ通過出来ん部活動があって…………ソフトテニス部だけがどうしても通らんかった」
「ちょっと待ってください、どういうことですか!?」
「いやー、これに関しては俺らもよく分かってなくてさ、顧問も含めて協議中なんやけど今のままじゃ、通りそうにない…………」
「…………」
他の部長の視線が一気に集まる。
「とりあえず、今回の部長会議はこれだけやから、ソフテニ以外は戻ってええで」
教室には、教務部の先生と山志那だけが残っていた。
「…………何で通ってないんですか?」
「俺が聞いた話では、2人でこんな予算がいるのかっていうので通ってないってさ。実質、ニ部活分の額やん?多分、そこやと思う。とりあえず、今この場ではどうしようもないから、珀多とも話し合って、反論があるなら教務部に来てくれ」
「…………分かりました」
◇ ◇ ◇ ◇
「珀多…………」
「どうしたん?」
「予算案通らないかもしれない…………」
「え、なんで!?」
「多いってさ…………」
「でも、しっかりとした概算で出してるやろ?」
「うん、そうなんだけど…………多いって議論になってる」
「概算のことは言ったん?」
「言おうとしたけど、この場ではどうしようもないって言われて、言えてない」
「…………分かった。言いに行こう」
「え…………?」
「蓮香もこんな環境で練習するのイヤやろ?概算のことを言ったら、納得してくれるって」
「うん…………分かった」
…………なんでよ。
どうして、こんな気持ちになるの…………。
◇ ◇ ◇ ◇
「「先生」」
「おう、どうした…………って、もう来たのか?」
「はい。予算案のことについて、伝えたいことがあって」
「だろうな。で、追加は無理やぞ」
「分かってます。ただ今の予算案を通して欲しいだけです」
「部長からも聞いてるとは思うが、それなりの根拠が無いと、俺らも擁護が出来ん」
「とにかく根拠があれば良いんですね?」
「そうやで」
「そもそも、その予算案自体が根拠です」
「予算案が?」
「はい。その予算案は、蓮香と俺でこれからかかる備品代とかを概算して出しました。なんなら、その概算より少なめにしています」
「それを記録したやつです…………」
「……………………分かった。俺からも通すように言っておくよ」
「「本当ですか!?」」
「ああ、この前の合宿でも活躍したって聞いたしな。ここまで証拠が揃ってたら大丈夫やろう」
「「ありがとうございます!!」」
「じゃあ、練習に戻り」
「「はい!!」」
2人は、テニスコートへ向かっていた。
「珀多…………ありがとう」
「…………こっちこそ、ごめんな。部長の面目潰してもうて」
「ううん。私、1人じゃやっていけないってことに気がついた。練習試合の時もそうだったけど、珀多の応援がなかったら、テニス辞めてたかもしれない。だから、副部長として、サポートして欲しい」
「…………分かった。副部長としてサポートする」
「…………ありがとう」
「(うんうん、日々成長してるわね)」
「六夜先生?何してるんすか…………」
「げっ、教務部…………」
「そろそろ、役職名で呼ぶの辞めません…………?」




