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第28話 ゴールデンウィーク

「暇ですわッ!」


「学生は暇そうでいいな……」


 ソファーに寝ころんで足をバタバタさせながら、対面のソファーに座りながら書類を読む翠蘭すいらんを眺めます。いつ見ても素晴らしい脚ですわね……。それに今日はなかなか攻めたパンツです。ヴィアリスポイント+100ですわよ、翠蘭。


 それにしてもチャイナドレスってなぜズボンを穿かなくなったんでしょうね? 絶対えっちな目で見るためですわよね!?


「ゴールデンウィークにもお仕事で大変ですわね」


「お前が、いきなりスキアを10機も売りつけてくるからだろうが!」


 そうでした。スキアは無事にフォトゥネス寮に納品されたようです。評判も上々みたいですわね。


 MA(マギアスピーダ)って国ごとに操作性が微妙に違いますから、操縦に慣れるまでは大変でしょうけれど。


 スキアはウィングリー式ですし。例えるなら左ハンドルの車と右ハンドルの車では、ワイパーレバーとウインカーレバーが逆、みたいなお話ですわ。


「いつ終わりますの~? ねぇ、デートしましょうよ! デートですわ~~!」


「うるさい! 仕事の邪魔だ!」


「酷いですわ! 翠蘭のモラハラパワハラセクハラ女!」


「それ全部お前だろ!?」


 わたくしが必死に翠蘭の仕事を応援していると、翠蘭のオフィスに未夢みゆがやってきました。やりましたわ! 暇潰し2号ゲットですわ!


「……何してんの?」


「暇してますの。相手なさいな」


「……それは嫌。でもちょうどよかった。これ見て」


 未夢は持っていたダンボール箱を開けると、その中からパイロットスーツを取り出しました。一般的なパイロットスーツとあまり変わらないようで、白と黒の2種類用意してくれたようです。


「……ヴィア、いい加減ドレスでMA乗るのやめなよ」


「ふふ……未夢ったら正論でわたくしを動かせると思っていて?」


「……わかった。ちゃんと着てくれるなら翠蘭の衣装を増やす」


「未夢のいうことにも一理ありますわね。安全のためにこれから着用することにしますわ!」


「お前らな……」


「……とにかく黒い方を着てみて。そっちはちょっと特殊だから」


「未夢、ちょっと脱ぐの手伝ってくれます?」


 未夢に介護されながらその場で下着姿になったわたくしは、二人に見られながら着替えます。


 我がことながら、わたくしはスタイルが最高によいですから、逆に見せないと失礼な気がしてきますわよね?


「なんでここで脱ぐんだ?」


「……服の着る脱ぐが苦手な人間を初めて見た」


「わたくしもなぜできないのか自分でもわかりませんのよね……。多分呪いですわ」


 翠蘭をスルーしながらも、なんとか黒いパイロットスーツを着ることができました。鏡を見てみると……なんだかわたくしマッチョになりました?


「……ヘルメットも被って。うん。ちゃんと男みたいになったね」


 ヘルメットのシールド──前の透明なところですわよ──はミラーコーティングされていて、外から中は見えませんが、中から外はほぼ裸眼と変わらない見え方です。


「エフカリスト仕様のものを作ってくれたんですの?」


「……一応ね。折角だから男っぽいシルエットになるようにしておいたよ」


「流石未夢、なんて無駄な技術……。これ、お胸が苦しいですわね」


「お前は背が高いから本当に男みたいだな」


「翠蘭の方が高いんですけど……?」


 その後、白いパイロットスーツも試着しました。こちらは普通ですわね。エクソシア家の紋章が入っているくらいでしょうか。


「……次から着てね」


「翠蘭の衣装のためには仕方ないですわね」


「へ、変なのはやめろよ?」


 バニーは変なのではなかったんですの……!?


「そういえば闘技大会の景品に出すPMCCピュアマギコークスクリスタルは本物を出していいのか? もったいなくないか?」


「ああ、ノスタルジーちゃんはいいんです。フォトゥネスにはわたくしのライバルが居まして。そいつに使わせようと思ってますの」


「……ライバルに塩を送るの?」


「ピュアマギコークスも載っていない情けないMAと戦って勝っても嬉しくないでしょう?」


「なあ未夢、ヴィアリスの言ってることがまったく理解できないんだが……」


「……翠蘭、今に始まったことじゃない」


「それにそのライバルか何か知らないが、そいつがPMCCピュアマギコークスクリスタルに適合するかどうかわからなくないか?」


「ああ、それは大丈夫ですわ。適合しますから」


 主人公は、主人公補正で、すべてのピュアマギコークスクリスタルと適応できるという能力チートを持っていますから。わたくしのグローシアすら操縦できるでしょう。ずるいですわよね!


「それではヤボ用も終わったことですし、第3回エクソシア家主催、翠蘭の衣装をもっとエロくしよう会議を始めさせて頂きますわ!」


「……おー」


 パチパチと拍手をする未夢。朗らかに始まった会議も、議論を重ねるにつれて白熱していきました。そしてついに二人の意見は平行線を辿ります。


「そろそろ夏になることですしここは水着ですわ! 何がなんでも水着回が必要なのです! ビキニ! このエロ女にはビキニです!」


「……ヴィア、わかってない。こういうお堅い女にはふりっふりのミニスカメイド服を着せて、オムライスにケチャップでハートを描かせるべき。そのあとインスタントカメラで記念撮影するのがマナーよ」


「なぁ、本当にお願いだから本人の前でするのはやめないか?」


 なお、会議の結果は両方作ることで合意と相成りました。

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