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第20話 勢揃い

「私は4年生のシャノン=オーティスと申します。フォトゥネス寮の代表をさせて頂いております。よろしくお願いしますね」


「私は桜照皇国おうしょうこうこく寮所属、2年の二条にじょう 綾子あやこです。よろしくお願いします」


 わたくしとアリシア嬢も自己紹介を返します。お互いの自己紹介が済むと、わたくしたちは席に着きました。そこでタイミングを計っていたかのように、ロマンスグレーの執事さんが紅茶が用意してくださいます。


 それにしても思ったより平和ですわね?


 今日出会った人たちのオーラの色は大半が黄色……つまり好意も敵意もない状態です。友達認定した瞬間青く……友好的になったアリシア嬢と、一部わたくしを見た瞬間赤く……敵意をあらわにした女性が数名居たくらいですわ。


 スタイルがよくて、胸が大きくて、顔が可愛いだけで敵ができるのですから、わたくしって罪な女ですわ! まぁ敵はこれからもっと増えると思いますけど! オホホ!


 エロゲと言うものは、ヒロインの髪がカラフルなのが定番です。この部屋だけでも黒、オレンジ、金でカラフルですものね。まだ比較的常識の範疇の色ですけど……。わたくしが銀ですし。あと主人公の男は黒ですわよ。


 当たり障りのない会話をしながら、わたくしは静かに紅茶で口を湿らせます。少し嫌な予感がしてますのよねぇ……。


 ……これカルヴォノ・マギストリア冒頭の主人公とヒロインたちが顔合わせするイベントじゃありませんこと?


 原作ではメインヒロインしか部屋には来ないはずで、ヴィアリス(わたくし)は参加していなかったはずなのですが……。


 いえ、まだそのイベントではない可能性がありますわ! と、その懸念を振り払おうとした時、部屋にピンク髪の女が入って参りました。あ、終わりましたわ、これ。


「ハロー、皆様お揃いだね! ご一緒してもいいかな?」


 気さくな挨拶とともに入室してきたピンク髪の女。彼女はまるで捕食者のような《《緑の瞳》》を、じっとわたくしに向けました。


「あなたが盲目の姫君? 噂になってたよ」


 ……まぁまぁおいしい紅茶ではありませんか。手抜かりなくミルクも用意してくるあたり、あのロマンスグレーの執事はなかなかやりますわね。


「……あの! ヴィアリスさんは盲目じゃなくて眩しいのが苦手なんです!」


 わたくしが無視してお紅茶を楽しんでいると、沈黙に耐え切れなくなったアリシア嬢がフォローしてくださいました。ピンク頭が絡むべきなのは、新入生なのに護衛のように聖女様の後ろに立っている彼ですわよ。


「ミシェル、失礼ですよ」


 聖女様がピンク頭をやんわりと叱ります。お二人は仲がよろしいんでしたっけ?


「あはは、ごめんごめん。私はリドレス7州連合(セブン・コロニーズ)所属。4年のミシェル=ストーンヒルだよ。レイヴン(ワン)って言えばメイ・カレッジではちょっとした有名人なんだよ?」


 自分で有名人アピールしてくるエメラルドアイを持つこの女は、スポットの9時方向に寮があるリドレス7州連合、通称セブン・コロニーズのヒロインです。


 リドレス7州連合は、前世の軍隊に似た形式で生徒を管理しており、その中でも階級とは別のヒエラルキーがあります。まぁ純粋な強さランキングですわね。


 それがレイヴン+数字で表されるランキングです。これの1位がミシェルなのです。


 彼女はヒロインの中で最強キャラですので、初心者はリドレスルートからプレイするのがオススメですわ。


 原作のわたくしルートはわたくしが弱い上に、途中で死ぬからやめておいた方がいいですわよ。


 原作のわたくしは弱いくせに、そこら中に噛みつくものですから、敵が多くってねぇ……。見た目だけはいいのに。見た目だけは。


 ミシェルはピンクのお団子頭に、なぜかレースが大量に追加され、勲章が大量についたフリフリ改造制服を着ています。


 ミシェルのリドレスでの通称は「プリンセス」です。そしてファンがミシェルにつけたあだ名は苗字のストーンヒルから取った、石を意味する「ゴルゴ」です。遠距離攻撃が得意なことも理由かもしれません。間違えても「ゴリラ」と呼んではいけませんわよ。


 他には「タイマン厨」や「頭ピンク」とも呼ばれることがあります。ことあるごとに起こる彼女とのMA(マギアスピーダ)タイマンイベントをすべて勝たないとヤれない女ですので、そこはご注意くださいね。


 そういえばフラワーサロンは子爵子息《《相当》》より上の者しか入室が許されていません。相当というのは貴族制でない国もあるからですわね。リドレス7州連合やリュドヴィック共和国がそうです。リドレスは階級が高い者とレイヴンランク上位者で、リュドヴィックが生徒会関係者と成績上位者とかそんな感じでしたような記憶があります。


「あなた中々強そうだね? 今度やろうよ」


「わたくしヤリ目はお断りですの」


 妙に絡んでくるミシェルと心温まる令嬢トークをキメていますと、最後の《《青髪》》が入室して参りました。


「待たせてすまないね、皆。入学式の後片付けに手間取ってね」


 この青髪が最後のヒロインです。青い髪のミディアムヘアーに三つ編みを垂らしたイケメン女と言った容貌です。ただ「そのおっぱいでイケメンは無理でしょ」と言わんばかりに主張する胸のせいで、今にも制服がはちきれんばかりです。なぜはちきれないのかは今後の研究が待たれますわね。


「僕はベアトリス=グラシア。リュドヴィック寮に所属している5年生だ。皐月学園の生徒会長をやらせてもらってるよ。何か困ったことがあったら相談してね」


 生徒会長は優しくて頼れるオーラを垂れ流しています。それに釣られるようにアリシア嬢が手を組んで目をハートにしています。本当にわかりやすい女ですわね……。


 ……詳細は省きますが、彼女のあだ名は「アナルが弱い」略して「アナ弱」。「性獣」とどちらが酷いかは諸説ありますわね?

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