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第16話 初登校

 ごきげんよう、皆様。


 以前スポットの外周には防衛設備や学園の寮、学園があるというお話をしましたが、覚えていらっしゃいますでしょうか?


 今日からわたくしは、その防衛設備群の地下にある地下鉄で通学します。


 地下鉄と言いましても、ウィングリー寮から皐月学園までは、直径500キロメートルに及ぶスポットの外周を角度にして90度分移動しないといけません。距離にすると350キロメートル少々。名古屋から東京くらいの距離を通学しないといけません。遠いですわ……。


 グローシア通学がオーケーならすぐ着くのですが、残念ながらMA(マギアスピーダ)登校は認められておりません。ですので、わたくしも渋々と電車……電車ではありませんので機関車でしょうか? で通学しておりますわ。ルールは守るためにありますものね?


 しかし350キロメートルを、普通の機関車で通学していては日が暮れてしまいます。そのためマギコークスで動く、とても速い機関車がありますのよ。そちらがウィングリーと皐月学園間を30分ほどで走りますので、えーと平均時速は……とっても速いですわね!


 MAも不思議テクノロジーで動いていますけど、カルヴォノ・マギストリアの世界で最も不思議なのはこの機関車かもしません。どう考えても広大なスポットの設定を無理矢理埋めるために生まれた超音速機関車ですものね?


 機関車がホームに入ってきました、とてもとても長い車列のうちの1つにウィングリー王国の国旗が掲げられています。こちらがウィングリー王国貴族用の客車になります。ちなみに他の貴族制でない国にもこういった特別な客車が最低1つは設けられています。


 正直言ってあまり乗りたくありません。こう見えてわたくしは公爵令嬢ですから、有象無象は権力で黙らせることができます。ですのでそいつらは気にしないのですけれど……。これにはわたくしより《《上》》が乗ってるんですわよねぇ……。めんどくせぇですわ……。


 まぁ早々会うことないでしょうし、もっと楽しいことを考えて過ごしましょう。面白くないことに心を奪われるには人生は短すぎますわ。


 そういえば今日のわたくしは制服! 制服姿ですのよ! 皐月学園さつきがくえんの制服はちょっとミリタリーチックなブレザータイプですの。それに黒いレースの目隠しをしております。わたくしは重度の光過敏症ということになっています。できればサングラスをかけたかったのですけれど……。適宜サボテンの花などに言及したかったのですけれども。


 こういう改造制服ってエロゲでよくありますけど、可愛いですわよね。わたくしの中の男性の部分と女性の部分、両方が喜んでおりましてよ。決して卑猥な意味ではありません。


 ホームに機関車が停まりドアが開きます。なんだか元気が出てきました! 学園でも色々とやらないといけないことがありますものね。わたくし、頑張りませんと!


 サラに支えられながら客車に乗り込みます。入ってすぐの場所はデッキになっており、少し広めのスペースが取られていました。メイドさんなんかも立ってますわね。


「お前はエクソシアの者か?」


 あ、なんかデッキの真ん中で仁王立ちしていた男に話しかけられましたわ。今わたくしの元気がすべてなくなりましたわ……。


「……はい。大変失礼ですが、どちら様でしょうか?」


 まぁこの機関車に乗っているであろう人物で、エクソシア公爵令嬢であるわたくしに向かって、こんな舐めた口聞ける人物は一人しか居ませんけど……。


「俺はルイス・ウィングリー・オーガスト。ウィングリー王国の第3王子だ」


 高身長金髪イケメンの王子様ですってよ! わたくし、こういう男が一番嫌いなんです! わたくしから女を奪っていく敵ですわ~~~~!!!


「これは失礼致しました、ルイス殿下。わたくし、ヴィアリス=エクソシアでございます。以後お見知りおきくださいませ」


 我ながら100点のカーテシーをキメておきます。素晴らしいわたくし! 今日も可愛いですわよわたくし! 今はこうして自分を褒めることでしかモチベーションを保つことができません。


「ヴィアリス嬢は目が見えないのか?」


「いえ、見えております。目が光に弱いものでして……」


「目を見せてみろ」


 このお排泄物野郎~~~!


「……失礼致します。サラ」


 サラに声をかけ、目隠しを外してもらいます。そして、眩しさに耐えるフリをしながら目を開きます。青いカラコンを着けておいてよかったですわね。


「……そうか。大儀であった」


 はぁ~~~~~~~~!?!!?!~!!~!?!?~!?!?


「……いえ、御見苦しいものをお見せ致しました」


 本当にわたしが慈悲深く、遵法精神旺盛で理性的で我慢強い人間でよかったですわね!?!?


「時にヴィアリス嬢は婚約者は居るのか?」


「いえ、居りません」


「どんな《《男》》がタイプだ?」


「ころ……! いえ……わたくしより強い《《人》》ですわ」


「……覚えておこう」


 なんか格好つけながらターンして去っていきましたけど、あいつ何なんですの!?!?!?!?!?

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