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第15話 シン・ご褒美 破瓜

 翠蘭の部屋に連れ込まれたわたくしは、ぬいぐるみだらけのベッドに押し倒されました。


「今日という今日は理解わからせてやるからなっ!」


 鼻息の荒い翠蘭がわたくしの上に乗ると、わたくしの手首を押さえつけています。わたくしエメラルドアイのおかげで力が強いので、はっきり言ってこのくらいの拘束なら、すぐに解くことができるのですが、翠蘭がどういうことをするのか気になって、見守ることにしたました。ワクワクですわ!


「んっ……」


 ちゅっとわたくしの唇を奪う翠蘭……。まぁいいでしょう! 続けなさい!


「んっ……」


 ちゅっとわたくしの唇を奪う翠蘭……。え? 嘘でしょう?


「んっ……」


 ちゅっとわたくしの唇を奪う翠蘭……。お前、わたくしから降りろですの!


 くるりと回転するように翠蘭をベッドに押し倒します。それはもう簡単にすとん! と翠蘭が下側になりました。


「~~~~~~!?」


 言葉を失い酸欠の魚のように口をパクパクと開けるこのあざとい女をどうしてくれましょうか……。


「はい。キスっていうのはこうするんですわよ~」


 バニーガールにしかかりながら唇を重ねると舌を刺し込みます。くちびるぷるんぷるんしてますわね。この女……! そうやっていつもわたくしをイラつかせて……!


「んんおん~~~!?!?」


 何を言ってるかわかりませんが目を白黒させてるのだけはわかります。キスの時に目を瞑ってあげるだなんて、そんなもったいないことわたくしは致しませんわよ。


 しばらく翠蘭のおくちを堪能していると、くたりと力が抜けて目の焦点が合わなくなりました。抵抗していた体からも力が抜け、まるでくたぁ……とでも擬音が鳴りそうなくらいベッドにだらりと手足が投げ出されました。


 そして水音。


「ちょっと翠蘭。わたくしこの制服で学校に通うんですのよ? 汚さないでくださいます?」


「あぇ?」


「ぬいぐるみさんたちに見られながら、わたくしにマーキングするなんて……。やっぱり翠蘭は見られたがり屋さんなのかしら?」


 水音が止まりました。わたくしのスカートがおもいっきり床下浸水していますわね……。


「え? うそ? ごめん……ごめんなさい……」


 こちらの世界に帰って来た翠蘭が現状を認識すると、しくしくと泣き出してしまいました。こ、こんのあざとい女……!


「はいはい。大丈夫でちゅよ~これくらいで嫌いになったりしませんわよ~? 脱ぎ脱ぎ致しましょうね~?」


「ううっ……ずびっ……ぐすっ……」


「大丈夫ですわよ~? わたくし慣れてますからね~?」


 翠蘭をあやしながら背中のファスナーを下ろすと、真っ白な背中が現れました。赤い髪が映える素晴らしい背中ですわね。


 未夢の作ったバニースーツはペラペラで着心地はいいのに、まるでボーンが入っているように胸の部分がめくれたりしません。異世界驚異のメカニズムですわね。めくれてたら夜月イーリンの品位が地の底まで落ちてしまうでしょうけど! オホホ!


「はいはい。お尻あげましょうね~」


「ごめんなざい……うぐっ……」


 突然ですけど、泣き顔って興奮しません? 本当に突然ですわね……。


 もしそれが顔見知りの美人ならなおのこと興奮してしまうのです。わたくしの悪い癖かもしれません。背筋がゾクゾクしますわね!!!


「あらあら翠蘭のお胸はおっきいでちゅわね~? はい。全部脱げましたわよ~」


 そこにはしくしくと泣くうさぎの耳だけつけた翠蘭が残されていました。う〜ん……エロいですわ! 今年の税は免除してあげましょう! 小粋な公爵令嬢ジョークを思い浮かべながら、ベッドの脇に投げ捨ててあったタオルで濡れた場所を拭いて差し上げます。


「え? やだぁ! んっ……だめっ」


 なぜか喘ぎ始めてしまいましたけど、わたくしはまだ拭いてしかいませんわよ!?


「あらあら? 翠蘭ったらここの毛処理してくださってたの? 可愛らしいわね。でもわたくし生えてるのもえるから好きですわよ」


「ぐすっ……じゃあ生やす……」


 このあざとい女……! 謝罪させないと気が済みませんわ!


「じゃあ可愛いうさぎさんはごめんなさいできるかしら~? うさぎさんはなんて鳴くのかしら~?」


「えっ? ……ぴょんぴょん?」


「もう翠蘭ったら、うさぎはぴょんぴょんって鳴かないでしょう? もっと真剣におやりなさい! ……では、わたくしの制服を脱がしてくださる?」


 わたくし唯一の弱点、自分で服が脱げないがここでも発動してしまいました。ただ翠蘭が喜んでくれたので、それはよかったのではないでしょうか。お互い楽しいのが一番ですわよね?


 さぁ夜は長いのですから。……と無理矢理にまとめておきます。

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