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第14話 シン・ご褒美 序

「では証人のポインター氏。証拠の再生をお願い致します」


「ワカッタ。再生ヲ開始シマス。『はんっ! そんな簡単にピュアマギコークスクリスタルが手に入るわけないだろ。バカか? それも3本以上欲しいなんてバカじゃないか? もし3本以上手に入れたらなんだってしてやるよ。あと次の機体もタダにしてやってもいい。バカらしい! あははっ!』……再生ヲ終了シマシタ」


「あああああああ~~~~!!!!!」


 格納庫にて崩れ落ちる翠蘭すいらん。わたくしはすぐさま未夢みゆ裁判長をまくしたてます。


「裁判長、被告はこのように発言しており、録音も残っております。それに聡明なわたくしに向かって3度もバカと発言しておりますわ」


「……原告側の証言を一部認めます」


「え? 全部は認めてくださらないの?」


「そ、そんな! 未夢、助けてくれ! 仲間だろ!?」


「……酒雑魚さけざこのくせに深酒しての失言。私にはかばいきれない。翠蘭はいい友人だった。さようなら」


「ポ、ポインター! 助けてくれ!」


「格好ツケテ、ウイスキーロックデ飲ムノヤメレバイイノニ……」


「……判決、有罪ギルティ。主任はヴィアのいうことをなんでも聞くこと。お金についてはそっちで話し合って」


 無慈悲にガベルが2度打ち鳴らされました。わたくしの勝訴ですわ~~~~!


「おーっほっほっほっ! さぁ来なさい、翠蘭! 世間の厳しさを体に教え込んで差し上げますわ!」


「捏造だ! 私は悪くない~! キャー!」


「……二人に幸あれ」


「ココデ止メ絵ニナッテ、エンディングテーマガ流レルヤツ……」


 と翠蘭を翠蘭の寝室に拉致して──これって拉致と言っていいんですの?──、ぬいぐるみがたくさん生息するベッドに押し倒したところで、待ったがかかりました。


「わかった! わかったけど未成年はだめだ!」


「ええ~? ここまで来てですの?」


 確かに未成年のそういった行為は推奨されてはいませんけど、ここはスポットですのよ? ここには軍隊も警察も居ませんの! わたくしのしたい放題ですわ! ちなみにこの世界は15歳で成人ですわよ。


 無理矢理にでも……と手を伸ばしたわたくしに、ぎゅっと目を瞑って翠蘭は小さく呟きました。


「……だめだよ……」


 このあざとい女~~~~~~!!!


「……わかりました。成人まで待ちますわ」


 その選択を後悔しないことですわね!!!



◇────────────────◇



 そう、あれは忘れもしない13歳の時のこと……。


「わたくしぃ、おとなになったらすいらんのお嫁さんになるの!」


「な、ならないだろ!?」


「じゃあ、翠蘭をお嫁にもらいますわ。先にシャワー浴びて来なさい」


「体目当てだろ、どうせ!」


「大丈夫です。幸せにしてみせますから……ベッドの上で」


「やっぱり体目当てじゃないか!」


「……あと2年もそれやるの?」



◇────────────────◇



 そう、あれは忘れもしない14歳の時のこと……。


「ねぇ、そろそろいいでしょう? こんな生脚出して、わたくしを誘っているんでしょう?」


 チャイナドレスから伸びる艶めかしいふとももをなでなでしながら、わたくしは翠蘭の耳元に囁きかけます。


「だめだ……15歳まで我慢しろ。皆が見てるからやめろ……」


「見せておあげなさい。わたくし、翠蘭の可愛いところを皆に見せて自慢したいの」


「か、可愛いとか言うなぁ!」


「……主任、私の視界内でメスを出さないで」



◇────────────────◇



 そう、あれは忘れもしない15歳の時……というか今日のこと……。


「じゃーん! わたくしの制服姿を見て感動に打ち震えるがいいですわ!」


「……似合うじゃない。流石ヴィアね。もうあなたも入学なのね……。とにかくおめでとう」


「そうでしょうそうでしょう。ありがとう、未夢。……ところで翠蘭は?」


 未夢がわたくしの後ろを指差しました。その方向に振り返ると、なぜかいつかのバニースーツを着た翠蘭が据わった目でこちらを睨んでいます。


「え? 何ですの?」


「……夜月イーリンの品位が今問われてる。頑張ってね、ヴィア」


 赤い顔の翠蘭がズカズカと近付いてきて、わたくしの手首を掴み、そのまま翠蘭の部屋に連れ込まれてしまいました。事案です! 事案ですわよ!


「……3年待たせたつもりが、3年焦らされてたのはポンコツすぎるよ、主任」

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