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エロゲの悪役公爵令嬢にTS転生したのでロボットに乗って国家と紛争しながらヒロイン全員とお友達(意味深)になりますわ!  作者: 内妙 凪
第4章 桜照皇国編

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112/202

第109話 壊した

 山頂からは噴煙は見えませんが、辺りは火山らしい荒涼とした風景になって参りました。その山肌の中に本殿はあります。


 本殿と言いましても普通の神社のような見た目ではありません。直径20メートル近くある巨大な円柱状の岩の御神体が、まるで大仏のように鎮座しています。それを岩とコンクリートで造られた社のような建造物で囲み、それらを和風に装飾した見た目をしています。


 御神体と社に使われた岩の表面は柱状節理と呼ばれる、岩が何層にも積み重なったミルフィーユ状になっています。これがどこか不気味さのアクセントとなっておりました。これは原作でもありましたわね。おクソイベントの発生地点ですわ。


 原作では桜照皇国寮でスタートした場合は、途中で再封印派と封印解除派どちらかを選んでイベントを進めていくのですが、最終的には二条綾子の命か封印かの2択となります。


 二条綾子を選んだ場合は封印を解くことになり、そこで現れるボスを倒さないとゲームオーバーになってしまいます。


 ゲーム進行度的にかなりしっかり準備をしておかないと倒せないタイプのボスで、初見だとまず勝てないですし、セーブしてしまうと戻れないんですわよねぇ……。ああいう戻れない選択肢って昔はよくありましたね……。昔? わたくしは15歳では……? いえ、そんなことはどうでもいいのです。今回はわたくしが倒してしまっても構わないのでしょう?


「おらぁっ!!! ですわ!!!」


 グローシアの拳が巨大な御神体に突き刺さります。突き刺さった部分からひびが走りますが、まだ破壊には至りません。わたくしの襲来に気付いて警護の方や神職の方もいらっしゃいましたが、気にせずわたくしは殴り続けます。久しぶりに本気で殴れるサンドバッグを殴った気が致しますわね?


 前から思っていましたけど、グローシアの腕は細いのにどうして硬いものを殴っても壊れないのでしょうか? 第二世代MAなんてオカルティックなものですから、深く考えても無駄なのかもしれませんが……。


 物思いに耽りながら殴ること70発と少し。ついに巨大な御神体が真っ二つに割れて崩れ落ちました。わたくしの拳の冴えもとどまるところを知りません。今ならおバカみたいに大きな竜が出てきても、殴り倒せる気がいたしますわね!


 くさびとなっていた御神体が崩れ落ちると、それが刺さっていた穴からは赤い液体が溢れだしてきます。マグマとは違い油のようなこの液体は「竜血」と呼ばれ、祝融の炎帝にも搭載されているMAの出力増加装置の燃料となります。


 この「竜血」を汲み上げて利用することで、莫大な利益を上げているのが実は皇族で……という桜照皇国の闇が見え隠れするルートもあったりしましたわね……。わたくし、そういうのきらい。ぜんぶこわす。


 地面が揺れ、社をかたどっていた岩も一緒に崩れ始めました。足元では逃げ惑う人たちの姿が見えます。崩れ落ちた楔の穴から頂上と麓へ向かって亀裂が走り、そこから大量の竜血が滲み出ています。まるで山が真っ二つに割れて、そこから何かが生まれるように。


「お前……社を……御神体を壊したのか!?」


 追いついて来た祝融が因習村の村長みたいなことを言い始めましたので、わたくしはとりあえずグローシアで1発蹴りをくれてやりました。いい加減にして欲しいですわね。


「何をする!? 気でも触れたか!」


「やかましいですわよ! 黙ってわたくしの活躍を見ていなさいと申し上げましたわよね!!! というか離れていないと本当に死にますわよ? わたくしは助けませんからね」


 転がる炎帝を放置して、地鳴りの続く竜洞山の上空へ飛び上がります。大山鳴動して出てくるのが鼠でないことは確かですわね。

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