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豪華に部屋の中に案内されたは良いけど、私達は伯爵家
座って待っていていいものか否か。
お父様もお母様も、社交で訪れる講堂以外には足を踏み入れた事がないそうで、立ち尽くしたまま固まっている。
伯爵家は伯爵家でも、国政に携わる家でもなく自分の領地内で仕事を担っているお父様ですからね…
そして、そんな固まった両親の横で私も固まってますけどね?
転生者で、履修済みのゲームのような世界であっても、元は平凡な日本人。
お偉い方に会うかもしれないとなれば、心臓はバクバクな訳です。
そう言えば、私が転生した理由ってなんだろ?
トロフィーコンプで昇天さながらに喜んだ事で本当に昇天しちゃった??
仕事の引き継ぎは出来る筈もないし、引きこもりと化したと言えど一人娘に先立たれた両親には申し訳ないけど、それが理由で昇天したなら、思い残す事もない晴れ晴れとした笑顔で発見されたに違いない。
と、他所ごとでも考えていないと膝がガクガクしそうな状況を終わらせるかのように、部屋にノックの音が鳴り響いた
『は、はぁいっ!!』
ノックに返事を返したお父様の声は見事に裏返り、顔色を赤に染めた所で、扉が開くとお父様の顔色は青く染まった
『待たせてしまっ…ぬぅっ?!な、なぜ要人をたたせたままなのだっ?!』
今度は、部屋の中に一歩踏み出した人物が顔を青くしながら言葉を発した。
画面越しには何度かお会いしましたが、今世では初対面のヴィクトワール王国、国王陛下は、記憶と合致する容姿だった。
『聖女様とその家族に対し、もてなしもしておらぬとは!!!』
『申し訳ございません!皆、デビュタントの方に行っておりまして只今、給仕係を呼び出しておりまして!』
『ならば、お前達がもてなしておくべきだろう?!』
『しっ、しかし、我々には茶を淹れる事も出来ません故に…』
『ええいっ!この役立たずめがっ!!』
目の前でイキナリ始まったやりとりに、両親は更に青い顔をしてアタフタするばかり。
国王陛下と一緒に来た2人のおじ様達3人が落ち着くまで立って待ってるしかないのかな…
『へ、陛下!まずは聖女様にお話をっ!』
1人のおじ様が、ハッとしてそう告げると、国王陛下もピタっと止まり、コホンと咳払いをした。
『失礼した。…余は、ヴィクトワール王国国王、エーデルワイド・フォン・ヴィクトワールである。今宵は、デビュタントに参られた中、聖なる泉を光らせたご令嬢で間違いはないだろうか?』
これは、私に話し掛けてるんだよね?!
『お初にお目にかかります。ブドワール家が長女セレスティアにございます。ヴィクトワールの太陽であらせられます陛下にまみえ、心より光栄でございます。お尋ね頂きました内容につきましては、聖なる泉に祈りを捧げた所、確かに光を感じましたが…その、目を開けて居られず何がどうなったのかまでは…』
恐悦至極は、男性が良く使うので女性は柔らかく光栄と使用すれば良いって家庭教師に習ったから大丈夫だよね?あってるよね?
カーテシーをしながらなんとか、答えれたと思う!
泉が光るだろう予想はあったし、光も感じたけど、あまりにも眩しくて実際に泉が光ってるのは見ていないから一応、保険をかけた返事をしておいた。
だって実際に泉が光ったのは目にしてないもん。
万が一の手違いで、虚偽だー!ってなったら嫌だもん。
『文献に残されている内容と比べても非常に強い光であったと報告を受けておる。あ、いや、失礼、まずは座ってくれ。』
陛下が私の後ろの両親に気付いて慌てて着席の言葉をくれた。
陛下、結構良い人だよね?
画面越しでは、いつも頼み事をしてきて、褒美をくれるだけだったけど。
『まずは、喉でも潤してはいかがかな?そして、ステータス画面で確認して欲しい事がある』
お茶をだされて陛下に言われるままにステータスを確認する事に。
ステータスと念じれば他人には見えないが、文字が浮かび上がるので、自分の名前の上に何か文字がないか確認して欲しいと言われたので素直に応じる事に。
ええ。そりゃあ拒否なんか出来ませんしね。
大聖女《MAX 》
セレスティア・ブドワール
15歳
ヴィクトワール歴555年5月5日誕
身体データを数値化するのであれば、さらに詳細オープンが必要
と、ゲーム内ウィンドウのように表示されている
……ん?
うん。もうこの表示であるなら断定してもいいかもしれない。
カンストボーナスだ。
前世のステータス画面でも見た事ないもん。
見慣れた聖女じゃなくて、大聖女ってなってるもん。
しかも、なんか《MAX》付き。
『……大聖女《MAX》と、表記があります』
『なんとっっ!!大聖女!!!』
デビュタントと共に、発表もするからもう暫く待つようにと、また、家族3人部屋に残されてしまった。
さっきと違うのは、テーブルいっぱいに料理やお菓子が並べられて、給仕係が3人待機してくれた事かな。




