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キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!  作者: をち。
幼年期

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ジェシー2

じっとボクを見つめるその瞳は、まるでもうすでに答えを知っているかのように見えます。


ここにきてボクの頭の中にひとつの答えが浮かんできました。

これまでもチラリとも思わなかったと言えば嘘になります。

もしかして……いえ、そんなはずは……ボクはモブだから転生者でも問題なかったのでしょうが……

でも、ジェシーがリョウならば、ありうるのでは?


そう。

まさかの「アイク様も転生者」説です。

でもこれまでの10年、全くそんなそぶりはありませんでした。

いくらなんでも考えすぎなのでは?


思わず探るような視線をアイク様に向ければ、アイク様がウインク。

んん?


………もしかして、もしかするのかも?!



と、とにかく、お兄様にもご理解いただけるようになんとか……



「えっと……えっと……実は、その……もう一つ夢をみたのです」


「もうひとつの夢だと?」

「夢?!……うん、そうきたか……」


さすがに驚かれたようで聞き返すお兄様たちに、ボクは神妙な表情で頷いてみせました。


「その夢の中では、ボクは『ゆう』呼ばれていました」


突然出てきた「ゆう」の話に、お兄様が小さく「……ゆう……」と呟きます。

推しがボクの名前を呼んでくださるなんて!こんな時なのにドキッとしてしまうボクをお許しください。


「そして『リョウ』という幼馴染の親友がいたのですが、そのリョウが突然ボクをイジメるようになって、とてもつらい思いをしてたのです」


ここでお兄様が「クリスをイジメただと?!」とビシリと空気を凍らせるような怒りに満ちた声を上げたため、「夢の話です!夢の!!あと、ボクではなく『ゆう』の話ですから!!」と慌ててお兄様を宥めます。


「あの、ゆうは悲しんでいましたが、ボクは幸せですよ?お兄様が居てくださいますから!」


そっとお兄様の胸に額を当てれば、お兄様は「……ならばよい」とふっと肩の力を抜きました。よ、よかった…!


「だが……夢の中で違う人物になっているとはいえ、私のクリスを悲しませたリョウとやらを許すつもりはない。私が居る限り、ゆうもクリスも二度と辛い思いなどさせぬ」


真剣な表情でボクを見つめながら、慰めるかのようにボクの頬を撫でてくださるお兄様。

「ゆう」の辛い気持ちに寄り添ってくださるのですね。なんて優しいのでしょうか、ボクの推しは!


「ふふふ。大丈夫です。夢ですから。……お兄様が居て下されば、ボク、怖いものなしですね。えへへ」


この言葉をお兄様から頂けただけで、前世のボクの辛さなんてふっとんでいきました。



一方、アイク様は「ゆう、ね。うん。やっぱり……。ということは、ジェシーは……」と顎に指をあてブツブツと呟いていらっしゃいます。

もしやこれだけでもうジェシーの正体にまで気付いたのですか?鋭すぎやしませんか?!


いっそ「転生者です」と言ってしまってもいいような気がしてきましたが、そうなるとお兄様たちが「ゲームのキャラクター」だというお話をすることになります。なんとなくですが、それは嫌なのです。

だってもうボクの中でお兄様はキャラクターなんかではないのです。ちゃんとここに生きて存在していらっしゃるのですから。


「えっと、では、続けますね?

実はその『ゆう』もお兄様の夢を見ていたんです。そしてお兄様のことが大好きだったんです」


とたん、ぱああ、とお兄様の背に花が舞い散るエフェクトが見えた気がいたします。

ま、眩しいっ!


「ふふふ。そうか。夢とはいえ、嬉しいものだな」


と、表情を改めた(なんて勿体ない!もっと見ていたかったのに!)お兄様。

不思議そうに首を捻ります。


「ところで、その『ゆう』の世界に私は存在してはいなかったのだろうか?クリスがいたのならば、私がいないのはおかしいのではないか?」


お兄様の中でボクとお兄様は「当たり前のようにセットでいるはず」なのですね!

思わずによによしそうな頬を、慌ててぎゅっと引き締めました。


「ゆうも夢でみておりましたが……ボクがゆうの視点で見ていたというだけなので……厳密にいえばボクもいなかったのです」


ああ、「夢」の話としたばかりにとってもややこしくなってしまいました!失敗だったかも……。

ボクはなんとか誤魔化すために慌てて話を変えることに。


「あの、ゆうにはミノくんっていうお友達がいたのですけれど、いつもミノくんに夢でみたジル様の素晴らしさについて語っていたのです!ミノくんに今ボクがお兄様の弟になっていると教えてあげられたら驚くんだろうなあ!ああ。会いたいなあ、ミノくん!」


と、ここでなぜかアイク様が「はい」と手を挙げた。


「……なんだ、アイク。話があるのならばクリスの話の後にしろ」


「いや、今クリスが『会いたいなあ』というのでな」


「?何を言っているのだ?」


「ボクが会いたいのはゆうの友達のミノくんですよ?」


「……あー……私も最近……その、()()()()ね?()()()()()()私は『ゆうくん』の友達の『ミノくん』だったのだが……」


しーーーん………


転生者かも、なんてチラリと思ったりは致しましたが……

ええ?!ボクの知り合い?

しかもミノくん?!

リョウに続いてミノくんまで?!

そんなことってありますか?!


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