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『異世界転生した製鉄所主任、雷魔法と鉱物生成で成り上がる ~未知の世界は面白いことだらけでした~』~幼少期・王立学園編~  作者: 黎明の星
王立学園編

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変わった顔ぶれ

代表が決まってからも、学園での毎日はいつもどおりに進んでいた。

クロードは授業と自分の練習を続け、その合間には《六環球》の代表8人で集まって球を動かした。

以前は相手同士だったザナトスとも、今度は同じ組で走る。

「クロード、そこじゃ受け取れねえぞ!」

「今行くよ!」

「今じゃ遅いんだって!」

そんな声が飛ぶこともあれば、何も言わずに球が届くこともあった。

補欠のタンガとピアも順番にコートへ入り、練習相手になってくれるクラスの仲間たちと何度も位置を入れ替えた。

そして、学年予選の日を迎えた。

第2運動場には6つの門が並び、3年魔法組のほかにGIFT組と《持たざる者》組が集まっていた。

クロードは向こうの顔ぶれを眺める。

「レオナスもいるね」

「アルディナもね」

エクリアの言葉に、ザナトスが腕を組んだ。

「去年だって戦っただろ。そりゃいるやつもいるさ」

「あっち、知らない人もいるわ」

ピアがGIFT組の方を指した。

クロードもそちらへ目を向けたが、誰が代表になったのかまではまだ分からない。

《持たざる者》組にはカルディやエルシーナ、ローディスの姿があった。

その横で、以前とは違う顔もコートを見ている。

「全員、集まれ!」

ワズカーの声に、3組の生徒が集まった。

「これから3年の学年予選を行う!」

「3組が1回ずつ対戦し、2試合で取った点の合計が最も多い組を学年代表とする!」

去年も、その前も聞いた規則だった。

ザナトスは早く始めたいのか、何度も中央の球を見ている。

「競技中の魔法とGiftは禁止!」

「危険な接触も認めん!」

「はい!」

「よし!」

「最初は魔法組と《持たざる者》組だ!」

GIFT組の6人が審判の位置へ分かれ、クロードたちもコートへ入った。

最初に立つのはクロード、エクリア、ザナトス、カイル、ミナ、レクシアの6人だ。

タンガとピアは外から試合を見守る。

向こうではカルディが球を見つめ、ローディスとエルシーナが互いの位置を確かめていた。

「ヴァルド、そっち頼む!」

カルディが声を掛けると、見覚えの薄い生徒が手を上げた。

すぐ隣から、別の声が返る。

「ミレイナ、こっちも見て!」

呼ばれた生徒は頷き、門から少し離れた場所へ動いた。

クロードが二人を見ているうちに、ワズカーの手が上がった。

「始め!」

中央の球を先に取ったのはエクリアだった。

カルディが進路へ入ると、エクリアは無理に進まずレクシアへ球を送った。

レクシアの前にはエルシーナがいる。

「クロード!」

レクシアから球が飛ぶ。

クロードは受け取り、近づいてきたローディスを見ると、もう一度レクシアへ返した。

ローディスがこちらへ寄ったぶん、レクシアの前には投げられる間ができていた。

球が門を抜ける。

「1点!」

「よし!」

ザナトスが声を上げ、レクシアも小さく拳を握った。

けれど次の再開では、カルディが中央の球を拾った。

「ヴァルド!」

ヴァルドが受け取り、すぐローディスへ渡す。

クロードがローディスへ近づいた時、球はもう後ろへ戻されていた。

「ミレイナ!」

呼ばれたミレイナは横へ動き、受け取った球をすぐ別の門の前へ送った。

エルシーナが腕を振るより先に、カイルが戻って進路を塞ぐ。

「そこは通さないよ!」

エルシーナは投げるのをやめ、もう一度ローディスへ球を返した。

カイルがエルシーナの方を向いた、その横を球が通る。

ローディスが投げた球は、カイルの戻る前に門を抜けた。

「1点!」

1対1。

「あいつら、球を離すのが早いな」

ザナトスが言う。

「こっちも遅くないよ」

クロードが答えると、ザナトスは笑った。

「だったら次、取ろうぜ!」

試合は簡単には片方へ傾かなかった。

エルシーナが続けて得点すれば、ミナが反対側の門へ球を通して取り返す。

2対2になった後も、カルディたちは球を持つ選手だけでなく、その周りの進路を塞いできた。

クロードが中央で受け取った時には、すでにローディスが近づいている。

「ザナトス!」

球を渡すと、ザナトスの前へヴァルドが回り込んだ。

ザナトスは足を踏み直し、空いている方へ投げる。

しかし球は門柱をかすめ、外へ逸れた。

「くそっ!」

「次!」

エクリアが呼ぶ。

再開後、《持たざる者》組が先に得点し、魔法組も追いすがった。

4対4になったところで、ミレイナがこぼれた球を拾ってローディスへ渡し、ローディスの投球で向こうが5点目を取る。

「魔法組、交代!」

ワズカーの声を聞き、ピアが立ち上がった。

「カイル、出ろ!」

「ピア、入れ!」

「はい!」

カイルはピアとすれ違いながら手を上げた。

「向こう、戻るのも早いから気をつけて!」

「うん、見てた!」

ピアが走って入り、クロードの横を通り過ぎる。

「私、外へ行くね!」

「分かった!」

クロードが受け取った球をザナトスへ渡すと、ザナトスは正面へ出ようとしてヴァルドに止められた。

その間にピアが少し後ろまで戻っている。

「ピア!」

ザナトスの球をピアが受け取る。

門の前にはマルティナがいたが、ピアは近づかずにレクシアへ渡した。

レクシアはクロードを見てから、さらにエクリアへ球を送る。

エクリアが投げると、球はマルティナの腕の上を抜けた。

「1点!」

5対5。

「追いついた!」

ピアが笑う。

「まだ終わってないぞ!」

ワズカーが中央へ球を戻させた。

次の1点で決着する。

カルディが先に球を取ると、クロードがすぐその前へ入った。

カルディは慌てずローディスへ渡し、ローディスは右の門を見て足を止める。

その前にはレクシアがいる。

「後ろ!」

クロードの声でザナトスも中央へ戻った。

ローディスが投げようとした球へ、ザナトスの手が伸びる。

球がわずかに向きを変え、地面を転がった。

「取る!」

クロードが追ったが、横から入ったヴァルドが先に触れた。

ヴァルドは拾い上げると、すぐカルディへ投げる。

カルディはクロードが戻る方を見て、反対側へ向いた。

「ミレイナ!」

ミレイナが受け取る。

その前にはピアが戻っていた。

「こっちもいるよ!」

ピアが腕を上げたところで、ミレイナは一度身体を横へ向けた。

ピアもそちらへ踏み出す。

けれどミレイナは球を手元に残してもう一歩だけ進み、門へ向き直った。

「っ!」

ピアが戻ろうとするより先に、球が投げられた。

横木の下を抜けていく。

「1点!」

「そこまで!」

《持たざる者》組から大きな歓声が上がった。

魔法組は5点、《持たざる者》組は6点。

クロードは息を吐き、門の前で足を止めたピアの方を見る。

「惜しかったね」

「うん。今度はあっちへ動くと思ったんだけど」

ピアが言うと、ザナトスは腕を回しながら笑った。

「俺もさっき外したからな!」

「笑ってる場合なの?」

エクリアが聞く。

「悔しいに決まってんだろ!」

ザナトスはそう答え、向こうで喜んでいるカルディたちを見た。

「でも、まだ点は残ってるからな!」

クロードも頷いた。

5点は、次の試合が始まっても消えない。


◇


次の試合はGIFT組と《持たざる者》組だった。

魔法組の6人が審判を担当し、クロードも門の近くに立つ。

向こうではレオナスとアルディナが中央へ進み、セルディオスやノイエルも位置についた。

「フィルカ、先に行きすぎるなよ!」

レオナスの声に、近くのフィルカが振り返った。

「分かってる!」

その隣ではベルティオが球の置かれた場所を見ている。

「始め!」

ワズカーの合図で、レオナスが球を取り、ベルティオへ渡した。

ベルティオは門へ向かいかけてすぐ足を止め、横を走るアルディナへ球を送る。

アルディナは受け取った勢いのまま投げた。

「1点!」

早い先制だった。

だが《持たざる者》組も黙ってはいない。

カルディが球を取り返し、エルシーナとマルティナを経由して別の門へ通す。

互いに点を重ね、球を持つたびに守る位置も変わった。

GIFT組のフィルカがこぼれ球へ追いつくと、ヴァルドもすぐ近くまで走ってきた。

二人の間から球が転がり、拾ったレオナスは無理に投げずノイエルへ渡す。

ノイエルが決めた後も、《持たざる者》組はローディスやミレイナが球をつないで取り返した。

一方が速く動けば、もう一方も先回りして進路を塞ぐ。

GIFT組の方が先に5点へ達したが、《持たざる者》組も4点目を奪った。

最後はセルディオスが受けた球をアルディナへ返し、アルディナが別の門へ投げて決着した。

「そこまで!」

GIFT組が6対4で勝利した。

クロードは試合を終えた両組を見る。

ヴァルドとミレイナも走り回り、フィルカとベルティオも球を持ったり、渡したりしていた。

初めて代表になった生徒でも、試合中だけ急に知らない場所へ立たされたわけではないのだろう。

「これでどうなった?」

ノーゼスが審判の場所から戻りながら聞いた。

エクリアは手元で指を折る。

「《持たざる者》組が10点で、GIFT組が6点、私たちは5点ね」

ザナトスがコートを見た。

「次は俺たちが6点取って、向こうには4点までだな!」

「うん。それなら11点になる」

クロードが答えると、カイルも頷いた。

「でも向こうも、こっちを勝たせるために走るわけじゃないからね」

「当たり前だろ!」

ザナトスが笑った。


◇


休憩の後、最後の試合が始まった。

魔法組とGIFT組がコートへ入り、《持たざる者》組が審判へ回る。

カイルも先発へ戻り、クロードたち6人がそれぞれの位置へ散った。

クロードは中央の球を見た。

さっき走り回っていたレオナスたちが、今度はこちらの前へ立っている。

GIFT組から最初に出てきたのはレオナス、アルディナ、セルディオス、ノイエル、ラスティナ、ティリアの6人だった。

「よし、位置につけ!」

ワズカーの声で、全員が構えた。

「始め!」

先に球を拾ったのはレオナスだった。

「アルディナ!」

球が右へ飛ぶ。

クロードが向きを変えるより先に、アルディナは中央へ返していた。

レオナスが受け取り直し、近づいてきたザナトスの横を通すように投げる。

「1点!」

GIFT組が先制した。

「速えな!」

ザナトスが言うと、カイルが返した。

「受け取ったところへ行っても、もう次へ渡してるね」

「だったら次は取る!」

再開した球を今度はカイルが拾い、ミナへ渡した。

ミナは正面へ進もうとせず、一度レオナスの方を見てから横へ動く。

「エクリア」

短い声とともに球が送られ、エクリアは受け取ったまま2歩進んで門を狙った。

アルディナが戻る前に球が抜ける。

「1点!」

1対1。

球は何度も中央へ戻された。

次はアルディナが得点し、クロードが取り返す。

2対2。

セルディオスがノイエルと球を回してGIFT組の3点目を取ると、カイルもザナトスから受けた球を門へ通した。

3対3になっても、足を止める生徒はいない。

レオナスたちが球を持つと、魔法組は受け取る位置へ先に人を寄せる。

だがラスティナが外へ走り、ティリアが中央へ入ると、魔法組の守りも動かされる。

「ノイエル!」

ティリアの球を受けたノイエルが、少し離れた門へ向けて投げた。

クロードが戻る途中で腕を伸ばしたが、指は届かなかった。

「1点!」

3対4。

「まずいな」

カイルが息を整えながら言う。

GIFT組はあと1点取れば合計11点となり、魔法組が残り3点を取っても並ぶことになる。

クロードは門の近くにいるレオナスを見た。

次に中央へ戻った球は、魔法組が先に取った。

ザナトスが持ち、クロードへ渡す。

レオナスがクロードの進路へ入った。

「今度は通さないぞ!」

クロードは進みかけて足を止めた。

レオナスはすぐには近寄らず、投げる先を塞ぐ位置にいる。

後ろにはカイルがいたが、そこへ返してもレオナスは動かない。

「クロード!」

レクシアが少し離れたところから声を掛けた。

クロードは球をレクシアへ出す。

その前へティリアが入り、レクシアも球を持ったまま横へ動いた。

エクリアが別の門へ向かう。

「エクリア、こっち!」

レクシアの球を受けたエクリアは、すぐに投げずに身体を向け直した。

アルディナが追いついてくる。

一度踏み直した足が地面を捉えたところで、エクリアが腕を振った。

球はアルディナの横を通り、門へ入った。

「1点!」

4対4。

エクリアは大きく息を吐くと、すぐ戻り始めた。

「あと2点!」

ザナトスが声を上げる。

「それだけじゃないわよ」

エクリアが答える。

「分かってるって!」

ここでワズカーが手を上げた。

「魔法組、交代!」

「ミナ、出ろ!」

「タンガ、入れ!」

「はい!」

ミナが戻ると、タンガが手を上げてコートへ入った。

「頼んだよ」

「おう!」

次の再開ではGIFT組が球を拾った。

レオナスからティリアへ渡り、ティリアが外へ出たところでクロードはその前へ回る。

ティリアは後ろへ戻し、ラスティナが受け取った。

今度はカイルが近づく。

「こっち来る!」

カイルが声を掛けると、ザナトスも中央へ向きを変えた。

ラスティナが球を送ろうとした時、タンガがその前へ手を出した。

指先が触れ、球が地面へ落ちる。

「取る!」

クロードが走ったが、先に触れたのはセルディオスだった。

セルディオスが拾って腕を振る。

ノイエルへ渡った球が再びレオナスへ戻り、レオナスが門を狙った。

クロードは戻り切れず、投げた球へ手を伸ばす。

その後ろから、レクシアが身体を入れた。

球がレクシアの腕に当たって跳ねる。

「落ちた!」

レクシアが声を出し、ザナトスが転がった球を拾った。

「よし!」

ザナトスはそのまま走り出したが、すぐ前にアルディナが来ていた。

無理に進まず、後ろのカイルへ球を渡す。

カイルはクロードの方を見る。

レオナスもこちらへ寄る。

「そっちは塞がってる!」

クロードが言うと、カイルはすぐ逆へ投げた。

「ザナトス!」

カイルから球を受けたザナトスが、前へ出ようとしてアルディナに止められる。

「通さない!」

「こっちだって!」

ザナトスはタンガへ渡した。

タンガがすぐ右へ走ると、ティリアが追っていく。

「クロード、中央!」

タンガの声でクロードが動いた。

けれど中央にはレオナスがいた。

クロードは足を止め、少し横へ移る。

その時、タンガからレクシアへ球が渡った。

レクシアは投げる素振りを見せたが、セルディオスが門の前へ入ってきた。

「エクリア!」

レクシアが球を戻す。

エクリアは受け取り、今度はすぐには投げなかった。

タンガが外側へもう一度走り、ティリアがそちらへ向く。

その間にクロードの前からレオナスが少し中央へ移った。

「今!」

エクリアが球をクロードへ投げる。

クロードは受け取り、空いた門へ投げた。

「1点!」

5対4。

「取った!」

ザナトスが拳を握った。

GIFT組はあと1点で総得点が追いつく。

クロードはそう考えながら中央へ戻った。

「次、止めよう!」

「止めて、それから取る!」

ザナトスが笑った。

最後の再開。

レオナスが球を拾うと、すぐアルディナへ渡した。

アルディナは門へ向かって2歩進むが、その前にはレクシアがいる。

「セルディオス!」

球が横へ飛ぶ。

セルディオスのところへカイルが寄った。

受けた球はノイエルへ移り、ノイエルもすぐ身体を向け直す。

クロードはそこへ走ろうとしたが、ティリアが通り道へ入った。

押してはいない。

けれど、そのまま進めばぶつかりそうだった。

クロードが減速した間に、ノイエルが球を投げる。

門へ向かった球を、エクリアが指先で弾いた。

「取って!」

近くにいたタンガが先に球を拾う。

その前へラスティナが来た。

タンガは足を止めず、カイルへ渡した。

カイルがクロードを見たが、クロードの前にはまだレオナスがいる。

「レクシア、左!」

カイルの声に、レクシアが外側へ動いた。

アルディナがすぐに追う。

クロードは球を受ける位置を探したが、どこへ動いてもレオナスが近くにいた。

その間にザナトスが右へ走り、カイルが球を送る。

「ザナトス!」

ザナトスは受け取って2歩進むが、ティリアが門の前へ戻ってきた。

「くそっ、早いな!」

ザナトスは投げず、少し離れたタンガへ球を渡した。

タンガの前にもラスティナがいる。

「こっちはまだいるぞ!」

タンガは笑いながら、球をエクリアへ返した。

エクリアは中央で受け取り、目の前へ来たセルディオスを見て足を止める。

「レクシア!」

球が左へ飛ぶ。

レクシアは受け取ると、守りへ戻りかけていたアルディナの横へ1歩進んだ。

もう一度向きを変えて門を見る。

アルディナが手を上げる。

レクシアはそこで腕を振った。

球が門柱の内側を抜ける。

「1点!」

ワズカーの声が響いた。

「そこまで!」

魔法組が6対4で勝利した。

「やった!」

ザナトスが手を上げ、タンガは一度大きく息を吐いた。

クロードは球の通った門を見てから、レクシアへ顔を向けた。

「入ったね!」

「うん。ちょっと危なかったけど」

レクシアは笑った。

GIFT組のレオナスは膝へ手を置き、アルディナと顔を見合わせていた。

「もう一回、行けると思ったんだけどな」

「そうだね」

アルディナが短く答えた。

クロードたちも、まだ学年代表になれたかどうかは聞いていない。


◇


ワズカーが3組を集めた。

試合を終えた生徒たちが並び、審判をしていた《持たざる者》組も戻ってくる。

「3試合、終了!」

ワズカーは集計した得点を確認し、大きな声で告げた。

「魔法組、11点!」

クロードは息を止める。

「GIFT組、10点!」

レオナスが顔を上げた。

「《持たざる者》組、10点!」

カルディもワズカーの方を見る。

「よって、3年の学年代表は魔法組だ!」

歓声が上がった。

後ろからはノーゼスやガレスたちの声も聞こえてきた。

クロードは隣にいたザナトスの方を向いた。

「勝ったね!」

「おう!」

「でも最初は負けたけどな!」

「そうだね!」

「それでも11点取ったんだから、俺たちの勝ちだ!」

エクリアは二人の声を聞いて笑った。

カイルは少し後ろから、門を見ながら言う。

「《持たざる者》組との5点が残っててよかったね」

「うん。あの時は負けたけど」

ミナが小さく答えた。

レクシアは最後に投げた手を見てから、クロードたちへ向き直る。

「次も同じように入るとは限らないし、また練習しないとね」

「その前に休ませてくれよ!」

ザナトスが言うと、近くにいたタンガが笑った。

「さっきまで元気だったくせに!」

「元気でも疲れるんだよ!」

ピアも二人のやり取りに笑った。

クロードはコートの向こうを見る。

カルディとエルシーナがヴァルドたちと話している。

GIFT組ではレオナスがベルティオを呼び、アルディナたちと何かを確かめていた。

どちらの組も、まだ片づけを始めたわけではない。

クロードはもう一度、6つの門を見た。

1試合目に負けた時には、学年代表へ届くのか分からなかった。

けれど、その時に取った5点も、最後の6点と同じように残っている。

「クロード、行くぞ!」

ザナトスがこちらを呼んだ。

「うん!」

クロードは仲間たちと一緒に歩き出した。

次は学園大会。

あのコートで、今度はどんな相手が待っているのだろう。

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