表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
80/116

第80話 結婚式のあと②

3日間の結婚式を終えた翌朝。

エリューは戦線に向かうシェイドを見送るため、一緒に馬房へ来ていた。


「……朝が来るのが恨めしいのは、初めてだ」

「あはは、3日間もずっと一緒にいたこと、なかったもんね」


 シェイドはエリューを抱きしめると、馬に跨り振り返りながら戦線へ走って行った。



 その後のエリューは、客人達の見送りに勤しんだ。


「……それじゃ、本当におめでとう」

「レーラ、ありがとう。またゆっくり話そうね、頑張って!」

「エリューも、やる事が沢山ありそうだから、無理せずね」


 レーラを見送る。



「私の式は来年よ。デルガルドでね。必ず来てね!」

「うん! シェイドと二人で行きたいな」

「エデュバラにもまた遊びにおいでねぇ〜」

「はい陛下、楽しみにしています!」


 アステナ一家を見送る。



「素晴らしいお式でした。また、新しいお菓子を持って伺います」

「来てくれてありがとう! とても嬉しかった」


 菓子商人ダガットを見送る。




 

「我々は、しばらく戦線を見てから帰る」


 セントールの長は式のあと、そう告げた。

 長は滞在中、戦地に立った。

 セントールが8名並んで戦う様子は圧巻だった。




「セントールの隊列、かっこよかったなぁ〜」

 中庭でひと休みしながらエリューが呟く。


「エルフの皆さんの列も美しかったですね」

 隣のセリクが言う。


「うん。出発のヒヒーン! が効いてたよね」

「馬たちと通じ合ってる感じ、しましたね」

「みんなのお陰で、ほんとに素敵な式になった」


「セリクも手綱を引く姿、とても凛々しかった! ありがとう」


 セリクは少し鼻をこすると、ベンチから立ち上がり歩き出すエリューの後ろをついて行った。






 ——ゴルの工房にやってきた。


「おぉ、エリューちゃん、良い式だったぞい」

「お姫さま、おめでとうございました!」


「みんなありがとう。花が舞う装置、凄かったね!」


「おっほほぅ、式は華やかでないとな」

「いろんな色の花びらが舞って……最後だけ全色にしたのね」


「そうなんです」

「最初はやはり、白かなと」

「でも白だけじゃ物足りないから、色んな色を出して」

「締めはパーッと華やかに」


「とっても綺麗だった! あの光景は忘れられない!」


「わしも、エリューちゃんと陛下の幸せな顔は忘れんぞい」

「僕たちも、参加できて良かったです!」


「ゴル、みんな、ありがと!」





「――次は、どこ行きます?」

「うーん、お礼を言わなきゃいけない人は大体おさえた? あとは、アーカーは忙しいだろうし、レグルスとライネフも戦線だし……」


 

 あちこちをウロウロしていると、デリーサと出会った。


「あ、デリーサ様、お久しぶりです」

「皇妃殿下、ごきげんよう」

「そんな……エリューでいいです」


「結婚式に参列いたしました。エルフにセントールが隊列を組んで、見たことも無い装置から花びらが舞って……私が花嫁だったらあり得なかった光景でしたわ」


「今後も、陛下の事を一番近くでお見守りになってね」


 デリーサは凛とした表情で告げ、去っていった。


 

「……ちゃんとそうやって言えるの、立派ですね」

「うん……わたしも、頑張る」



 


 二人は離れの前に来た。


「ね、セリクも一緒に食べよ! あとパピルキーしよっ」


 扉を叩くとルトが現れた。


「おっ!? もう出戻りか? 早いな!」

「あはは、大丈夫ケンカしてないよ!」


 笑いながら中へ入る。


「みんなは?」


「リーマルは"皇妃付き侍女"になったから、宮務局で色々お前のこと説明してんじゃないか?」


「カーツも"皇妃付き近衛隊長"だから、近衛隊のとこだな」


「てか、その皇妃がここにいるのウケるな」


 ルトがポットにお湯を入れながら話す。


「そか、みんなより先に帰ってきちゃった」


 エリューはカードを切る。


「ま、お前が自由にするのが陛下の望みだからな。好きに動いたらいい」


ルトは紅茶を注ぐと、椅子に座りカードを手に持つ。


3人はパピルキーをしながら、リーマルやカーツの帰りを待った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ