表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
49/114

第49話 旅の菓子商ダガット

エリューとリーマルの3人は、小高い丘の芝生の上でゴロゴロしている。


「はー、長旅の大変なところは、お尻だよねー」

「ずーっと馬に乗ってると、体が凝るよねー」


「ドワーフのところ行く時は、荷台のスペースに寝っ転がれるように隙間空けとこー」

「あと荷台のヘリの部分に座れるようにしてさー」


 次回の長旅に備え、対策を話し合う。


「あ、姫さまセリク」

「ほんとだ」


 丘の下にセリクが歩いてくる。

 エリューは起き上がり、丘を降りていく。


「どしたのー」

「エリュー様、"旅の菓子商ダガット"という者がお目通りを希望しています」

「ダガット!?」


 エリューの顔が途端に笑顔になる。


「ねぇーー! ダガットが来てるってー!」


 丘の上のリーマルを呼ぶ。

 二人とも急いで起きあがり、丘を駆け降りてくる。




「おおぉーー姫さま、お久しぶりです!」

「ダガットぉぉぉぉーー!」


 走ってきてそのまま抱きつく。


「お元気そうで、何よりです」

「ダガットも、元気そうね!」

「はい、このとおりです」


「リーマルもいるよ! ほら」

「お久しぶりですーー!」

「おぉぉ、みなさんお元気で何よりです」


「ガーシュタルク皇帝陛下とのご婚約、誠におめでとうございます!」

「へへ婚約しちゃった! ありがとう〜」


「お祝いも兼ねて、沢山お菓子をお持ちしました」

「きゃあぁぁーやったーー!」


 ダガットとエリューたちは広間へ場所を移す。

 テーブルには品物が山盛りに積まれている。


「お菓子の豊富なシーカントで新しいお菓子が人気になっていましたよ」

「シーカントは次の遠征で通る予定! なんていうお菓子?」

「メクレナ※です」


「日持ちしないのでお持ちできませんでしたが、今度いらっしゃるなら、ぜひお試しください」

「うん、楽しみ!」


「こないだ、エルフの国へ行ってきたんだ。ダガットは、行ったことある?」

「西の森を散策してみたことはあるのですが……残念ながら、まだ機会に恵まれておりません」


「ドワーフの国は?」

「それでしたら、交流経験がございます」

「そうなんだ! どんなところ?」


「驚かれると思いますよ。1階から最上階まで一気にあがれる不思議な箱がございます」

「……な、なにそれすごーーい!」


 ——ダガットとエリューは様々な話題を共有した。


「ありがとうダガット。これからは時々帝国に会いに来てね。宰相に沢山取引してね! って言っとく」


「もちろんです。次回も沢山のお土産をお持ちしますからね」


 ダガットは城下町へ戻って行った。




「……だからそんなに詳しかったんですね。お菓子とか、いろんなことに」

 セリクが腕組みして言った。


「そうなの。城から出られない私に、世界の色んなことを、ダガットが教えてくれたんだ! 今この国でこんなことが起きてるとか、このお菓子はどこの国のもの、発祥はどこで、どうやって渡ったか、とかね。だから食べた事ない生菓子にも詳しいの! あはは」


「ドワーフの国は、文献とは随分違いそうですね」

「そうだね! 凄く不思議な雰囲気だった!」


「楽しみになってきたね〜次の遠征の準備しなきゃね!」



※【メクレナ】エクレアによく似た菓子

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ