83.新メンバー
2日後、『おやすみ処』改め『キッチンおやすみ処』となった、『ふじの湯』の2階にスタッフ全員が集合した。
もちろん、午前中に合否が発表され、新しくメンバーとなった人たちも集まっている。
客席というか、休憩スペースの細かな工事はまだ、ドンクさんたちが頑張っているが、調理スペースはすでに出来ているため、新メンバーも加えていつものピザのほかに、新メニューのパスタの試作をすることにしたのだ。
「え~では、あらためて新メンバーを紹介します」
俺は、『アトラスの牙』の4人とザイルばあさん、ミミ(もういるのが当たり前になっている)、タロ(一応、癒し系担当のスタッフさ)ら、いつものメンバーを前にそう言った。
「まず、調理担当がこちらのサルクさんです。サルクさんは現役のBランク冒険者ですが、様々な土地の料理に詳しいそうです」
「サルクです。こんな顔をしていますが、料理は作るのも食べるのも好きです。皆んなと仲良くやっていきたいのでよろしくお願いします」
そう言うと、大きな体を折り曲げた。
「「「「よろしくお願いします!」」」」
憧れの眼差しの4人。
「ああ、よろしくな」
いつになく、柔和な表情のザイルばあさん。
「サルクおじさん、よろしくー!」
ミミ・・たしか、おじさんっていう歳じゃないぞ・・。
「ワン!」
タロは、めっちゃしっぽを振っている。
「それから給仕・・ホールの方は、ニーナさんと、サリーさんだ」
「ニーナです!一生懸命やりますので、よろしくお願いします!!」
ニーナちゃんがペコリと頭を下げると、その上の長い耳が一緒にペコリと垂れる。
「サリーです。サルクとパーティーを組んでいます。彼ともどもよろしくお願いします」
サリーさんが、チラッとサルクさんのことを見ながら頭を下げた。
そんな2人を見て、皆んなが笑顔で「よろしく」と返している。
俺はそんな様子を笑顔で見まわしながら、さらに続ける。
「一応、今回採用したのはこの3人なんだけど・・」
俺を見上げて、ミミが目を輝かせる。
「特別に、調理補助としてミーナさんにも手伝ってもらうことにした」
「やったー!」
「わんわん!」
跳び上がって喜ぶミミと、その周りをしっぽを振りながら、駆け回るタロ。
「ありがとうございますマモルさん。エー、ミミの母親のミーナです。いつもミミがお世話になっています。これから、よろしくお願いしますね」
ミミと一緒に頭を下げるミーナさんに、みんなは笑顔で応えたのだった。
「さっ、これで顔合わせも終わったし、まずはピザから始めようか!」
「「「「「「「「「オー!(フッ)(ワン!)」」」」」」」」」




