そして、四度目のプロローグ。
遥かな昔、
その地は炎の精霊の遊び場であった。
生命が芽生える事もなく燃え盛る大地は溶岩の海となり、
少しずつその範囲を広げてゆく。
やがてそれは水の精霊達が安らぐ巨大な湖と出逢い…
炎の精霊達は命を育む事を覚える。
いつしか風や木の精霊達はその穏やかな地に馴染み、
地を焼く事しか知らぬ炎の精霊といがみ合っていた大地の精霊は…
その大きな心で全てを包んだ。
長い時を経て精霊の憩いの場となったその土地は人間種には未だ過酷な環境であり、
最初に馴染んだのは魔物。
次にそれらを狩る事の出来る『鬼人』と呼ばれる種族が生活を始めた。
やがて鬼人達の小さな集落は村となり…
精霊達はこの地の住民達を愛おしく思い、
その住人達を見守る事を喜びに感じる様になった。
以前は自分達だけで暴れ続けていた炎の精霊達。
他の精霊達と共存できる事を覚えた彼らは考えた。
『あの小さき者らとも共存し、
より愉快な世界を作る事は出来まいか?』
元々それぞれ精霊達だけでのコミュニティで満足していた他の精霊達にその発想は無く、
全てを焼き尽くすだけだった炎の精霊の成長を尊んだ仲間達は協力を約束した。
そんなある日、
鬼人に懐疑的な目を向けていた一柱の精霊が目にしたのは…
乱暴で豪胆なだけの存在と捨て置いていた一人の鬼人の男が泣け叫ぶ姿。
その腕の中にはその者の子であろうか?
小さな小さな亡骸があった。
興味本位で近づいた精霊に縋り付く魂…
それにはまだ感情などと呼べる物は無く、
ただただ『生』への執着だけが力強く藁でもつかむ様に精霊にしがみ付く。
『…その魂を留まらせることしか出来んが…
それでも良いか?』
幼き魂にとってはどうでも良かった。
ただ父と離れたくなかっただけ…
『願望と興味』だけが結び付き、
お互いに心が未熟なまま契約はなされた。
鬼人の抱く亡骸が優しく光り、
鼓動が蘇る…
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やがて数百年を経て、
その地は数多の精霊達の摂理に支配された聖地となり…
他の土地とはまた違う理を持つその土地にも人種は集い街を作り栄えた。
その街の名は
『エルライエリ』
この世界で最も多くの精霊がつどい…
この世界で最も多くの精霊の遊び場である。
三年に一度の『精霊祭』が始まる。




