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彼女の想いが重すぎる……  作者:


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24/26

第24話

準々決勝当日。燃えるような夏の陽光が、逃げ場のないマウンドへと突き刺さる。


相手は甲子園の常連の強豪、龍虎館学院。


初回から毎回ようにランナーを背負う苦しい展開。それでも俺は、泥臭く変化球を駆使して粘り続けた。相手の猛攻を一点で凌ぎ、迎えた7回の表。一死、ランナー無し。


何とか一点でも返したい俺は、意表を突いてセーフティバントを試みる。


打球は絶妙な勢いで、三塁線に転がる。──よし、成功だ!


俺はすぐさま次の塁を狙うためリードを広げるが、龍虎館に警戒され、素早い牽制球が来る。慌ててベースにヘッドスライディング。


刹那、審判の手が横に開きセーフ。


二球目。直感のままにスタートを切り。──盗塁成功。


盗塁でチャンスを広げたものの、後続のバッターが三振に倒れ、二死、二塁。


打席には、秀樹が立っていた。


「頑張れー!秀樹くーん!」


高畑さんの声援が響くと、ヘルメット越しでも分かるほど、秀樹の鼻の下が伸びているのが見えた。


おいおい、頼むぞ。案の定、秀樹は二球連続空振りをして、早くも追い込められていた。


(高畑さんにいいところ見せようとして、力みすぎてるぞ。バカが)


三球目は真ん中高目の明らかなクソボール。だが、それを秀樹は強引にフルスイングした。


──カァン!


(あんなクソボール振るんかい)


しかし、打球はグングンと伸びていき、そのままレフトスタンドへと吸い込まれていった。


逆転のツーランホームラン。


(マジかよ。今年の秀樹は持ってるなぁ)


その後、バッターは内野ゴロでスリーアウト。


マウンドへと向かう、俺の足は鉛のように重かった。


「壮真さん!ファイト~!」


恋歌の声が疲弊した胸に届く。


(はいはい、頑張るよ)

 

愛してる人が見てくれてる。意地だけで限界の左腕を振り続けていた。


9回裏、二死、ランナー無し。


カウントは1-2。


俺はグラブを振りかぶると、少しスリークォーター気味に左腕を思い切り振り、渾身の横スラが右バッターの内角を抉る。


──空振り三振、ゲームセット。


準決勝の切符を手に入れた。

 

しかし、俺たちの快進撃もここまでだった……。


いや、正確には言えば、俺の肩はとうに限界を越えていたんだ。


準決勝では5対1で敗れ俺たちの夏は呆気なく終わりを遂げた。


◇◇◇


夏の予選で敗れ、三年生は引退。残された二年生と一年生には、つかの間、一週間の休息。


学校が夏休みに入っても、俺は疲労した体を回復させるべく、意識が溶けるような眠りの中に沈んでいた。

  

「壮真さん、そろそろ起きてください!」


無理やり体を揺すられ、重い瞼をこじ開けた。逆光の中に恋歌のぷくっと頬を膨らませた顔が見えた。


「……ん……恋歌か。……おはよう」


「朝御飯が冷めちゃいますよ!」


「……後五分だけ……」


「ダメです!起きてください!」


言うやいなや、恋歌はそのまま俺の胸に跨がり、柔らかなお尻の重みをかけてくる。


夏休みに入ると、恋歌は自分の家に帰ることはなくずっと我が家に泊まっていた……。


「……ふぐっ! わ、分かった。すぐ起きるから退いてくれ」


恋歌は俺の胸から退くと、悪戯っぽく微笑んで、俺の唇に柔らかな感触を残した。


「もう、早く、来てくださいね」


眠ぼけ眼のまま、俺は恋歌の作った朝食を求めてリビングへと向かった。


椅子に座り、『いただきます』と手を合わせる。並べられた料理に箸をのばしたその時、ダイニングテーブルに置いたスマホが『ピコン』とLIMEの通知音が鳴らす。


画面を確認すると、秀樹からのメッセージだ。


『明日、麗華と俺とお前たち二人でプールに行かないか?』という内容だった。


「……だ、誰からですか!?まさか女ですかっ、今すぐスマホを見せてくださいっ!?」


穏やかな空気は一変。隣に座っている恋歌が身を乗り出し、完全にハイライトの消えた目で詰め寄ってくる


「……お、落ち着いて、秀樹からだよ!明日、プール行かないかって」


慌ててスマホの画面を恋歌の目の前に突きだす。


「……プール?」


「うん、高畑さんと秀樹と俺たち二人の四人で、だってさ」


「いいですよ。あ、今日は水着買いに行きましょう。うふふ」


「別にいいけど。水着ないの?」


「あるのですが最近、胸が少し……その、キツくなってしまいまして」


「そういえばちょっと大きくなったよね。あ、太ったとかじゃなくて?」


「……何か言いました?うふふ」


恋歌が思い切り右肩を掴んできた。本日一番の激痛が走った。


「じょ、冗談だよ」


(相変わらず握力が半端ないな)


◇◇◇


朝食を食べ終えると、恋歌の水着を買うために、駅前のビルの中にある水着売り場へと来ていた。


──まさに針のむしろだ。


視界の端に入る華やかな色とりどりのビキニや、機能を追及した競泳水着。目のやり場に困る空間で、俺はひたすら恋歌の顔だけを見つめ、平静を装う。


恋歌はいつもの地雷メイクに、胸元に大きなリボンが付いてるピンクのワンピースでバッチリ決めていた。


「壮真さん、やっぱりビキニとかの方がいいですかね?」


「いや、大人しめのにしてくれ」


「どうしてですか?」


「……恋歌の肌とか胸とかを、他の男に見られるのは面白くないから」


自分の独占欲に嫌悪しつつも正直に、言うと恋歌は嬉しそうに目を細めた。


「──うふふ、嫉妬してくれるんですか?」


「ま、まあね」


「あ、これなんかどうですかね?」


恋歌はリボンとフリルが付いたピンクのセーラー服ビキニを手に取ると、自分の体にあてがった。


(いや、それはそれで目立つだろう……でも、露出は少ないし、いいか。ヘソはでるけど)


「……まあ、それなら。……恋歌に似合いそうだし」


「試着しますね」


そう言うと、何故か恋歌は俺の手を握り、そのまま試着室へと連れていかれた。


「ちょっと恋歌、何で俺まで」


「脱ぐの手伝ってください」


「は、はぁ!?」


逃げ場ない試着室。俺は恋歌に促されるままワンピースの背面に指をかけた。ファスナーを下ろすと、露になったのは透き通るような白い背中と白の下着。


「……これでいいか」


「ありがとうございます」


恋歌は下着を外して、水着を試着した。


「壮真さん、どうですかね?」


「か、可愛いよ。恋歌に似合ってる」


「顔が赤くなってますよ。うふふ」


「うっ、恋歌が可愛すぎるからだよ」


「う、嬉しいです!これ買って来ますね」 


恋歌は着替え終わると、柔らかな唇を重ねてレジへと向かった。


◇◇◇


晩御飯を終え、食器も洗い終わり、ソファでスマホを弄っていたら恋歌に声をかけられた。


「壮真さん、これどうですか?」


顔を上げた瞬間。俺は心臓が止まるかと思った。


恋歌がマイクロビキニを身にまとい、満面の笑みを浮かべ立っていたからだ。


「な、なにそれ?」


「壮真さん専用の水着として買っちゃいました。えへへ」


マイクロビキニの細い紐が食い込むように、白い肌を強調している。


(いやいや、布の面積少なすぎるだろ)


「いや、それは色々とマズいだろ」


「何がですか?うふふ。」


恋歌は俺の膝に跨がり、両手を首の後ろに回し抱きついてくる。


(なんでだろ?なんか裸より興奮するな……)


俺のソレの変化に気づいたのだろう。恋歌は悪戯っぽく微笑むと、あろうことか、自分の股間を成長してしまったソレにじっくりと擦りつけてくる。


「や、止めなさい!恋歌」


「何をですか?うふふ」


すっかり膨らみ成長したソレが恋歌の秘部で弄ばれる。


「どうしました?壮真さん、うふふ」


恋歌はとろけるような瞳で唇を重ねると、熱を帯びた舌を滑り込ませ絡めてきた。


もはや、抗う術などなかった。俺は吸い寄せられるように舌を絡め返す。


俺の掌が、先端しか隠されてない豊かなふくらみを覆う。


柔らかな感触と弾ける弾力。


俺は舌を絡めながら、指先を少し動かすだけで、隠されるべき場所が露になった。


その小さな先端をそっと指で摘まむ。


「……ん……っ」


舌を絡めたまま、恋歌が甘い吐息を漏らす。


そのまま俺は恋歌のわずかに隠された股間の布も指でずらすと、優しく弄りだした。


いつもより激しく、狂おしい夜が始まった。


(……恐るべし、マイクロビキニ)












読んでくださりありがとうございました

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