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第7話

目の前には何度も来た事で見慣れた街並みが広がっていた

空を埋めるホログラム広告、人の波、街ならではの喧騒

いつもと何も変わってないはずなのに

さっきまでいた場所のせいかどこか作り物みたいに見えてしまう


「停滞コソ悪」


サンちゃんの言葉が頭をよぎる

人の敵なのかと思っていたけど、この世界で生きる人達の顔をみて少し理解できてしまう自分がいた。

皆が笑って、困る事なく、飢えてもいない

だけどどこか止まっているそんな気がした。

少し街を歩きだすと、見かけたのはAIと人の路上セッション


あのAIも良性なのかな。


考えてもわからないが、やはり先ほどの会話せいか、昔と違う目線で街を見てしまう。

にしても改めて思う事はこの世界は、完成しすぎている

なんて考えて歩いていると道路の脇に献花が添えられていた

ここでも寿命薬の影響見かけた

その周りには配信をしている人や写真撮影

やはりエンタメになっているんだ。

「胸糞悪いな」

ハジメのとーちゃんが死んだ時も周りでは似たような事が起こっていた

俺と世界は根本的に考え方が違う気がした

そんな中で俺はテラスのついたサングリアというカフェに寄った

ハジメと何度か来た事のあるここは珈琲の味がわからない俺でも美味しいと思うカフェだ。

テラス席に座りカフェラテを飲みながら少しぼーっと街を眺めていた

考える事を一度やめると緩やかに街の音が耳に入ってきた、

すると知っている曲が耳に入る、音を辿れば先ほどのAIと人だった。

傍から見ても楽しそうに演奏している人間を見てどこか冷めた目線で見ているのは俺だけなんだろうか

なんて思っていると

ハリウッドの街に似つかわしくない、暗い雰囲気のまとった男がいた。

見た目で言えば20代のアメリカ人のだ

同じような目線で見ながら演奏を聴いている。

何か暗いオーラを纏ったような、いや、今までオーラなんてものが見えた記憶もないがしっかりと見えている、

なんだこれ?

男にまとわり付いてるそのオーラは少し懐かしくも思えた

俺はそれが気になって、じっと見つめている

と向こうも視線を察知したのかこちらを見た、

すると男は何か気づいたようでこちらに向かってくる

俺は驚いてスッと視線を逸らしたがもう遅かったみたいだ

「俺も一緒にコーヒータイムいいかな?」

えっ、予想と違う言葉に驚きつつも

「はい、僕でよければ」

なんて当たり障りのない答えを返した

席に着くなり男は話しだす

「君、見てたよね」

見てた、この人をというよりこの人にまとわりつくオーラを見ていた

返事に困っているとその男は

「んーじゃ聞き方を変えよう、君にはこれ、見えてるよね」

え、これってオーラの事かな?

それしかないような

「変なオーラ.....ですか?」

男は笑った

「オーラって笑、それであってるよ、このオーラ君に見えてるよね」

驚いた、こんなわけがわからない事今まで無かったのに、、、あれ?

いつからか俺は訳がわからない事ばっか経験しているな

「見えてます、このオーラ何なんですか?」

男は何か探っている表情で

「あれっまだ接触すらしてない感じ?」

接触と言われれば今の俺はアストラル体しか出てこない、ただしこんな事言って薬中扱いはごめんだ

「君は知ってるんじゃない?アストラル体って」

「えっ」

最近になってよく聞く単語ではあった

ただ今までそのアストラル体としか共有できていなかった単語を生身の人から聞けて

多少驚きつつもその中には嬉しさがあった

「アストラル体知ってるんですか!?」

男は待ってましたと言わんばかりの笑顔で

こちらを見る

しかし目はどこか虚だ

「すみません、少し驚いてしまって、、」

「まぁ仕方ないよそれは、俺もこんな事初めてでさ、なんせ同類なんだもん!」

同類?見える仲間って事か?

「見えているからって事ですか?」

「それもあるけど、ってその前に自己紹介しよう!俺はNY生まれLA育ちのRZAレザ

歳は170歳で趣味は今はもう無いかな?」

今の時代言語が違うなんて関係ない、耳に入った段階で主要言語に訳してくれる、見た目すら当てにならない

「大先輩ですね、僕は東京生まれ東京育ちの

テンって言います、歳は16歳でまだ高校に通ってます、趣味は、、、僕も今のところありません」

「なるほどね、確かに大後輩だ、じゃあテンボーイ話を進めようか?」

テンボーイ?

この人からすれば16歳なんて言葉が通じる赤ちゃん同然なんだろう

「よろしくお願いします」

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