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第三十六話 息子との帰郷

 ギルタン島を旅立ったレン、クロ、シロ、ニュート。


 アビシアにも小さいが対談所があるため、カレンにニュートが息子になった説明と紹介をし、ウィリアムからクリスチャンとしての教育を受ける時間をもらいたいと伝えた。


「はぁ……僕も竜人系獣人を見るのは初めてだけど、すごい力を感じるね。ドラゴンの肉体が人間に凝縮された分能力が逆に上昇しているみたいだ。レンレンともいい信頼関係を築けていたようだし、これでリビングアウトフィットなんて装備したら世界一強くなっちゃうんじゃない?」


「いや、ニュートの能力はもう確認してる。ただ、父さんたちには普通の動物を育ててるって言ったろ?ニエフにもこんなはっきり羽の生えた爬虫類はいないし、ドラゴンを獣人にしたって事前に伝えておいてくれないか?」


「んー、まあウィリアムさんたちもレンレンの特殊性は知ってるから、さらにドラゴンがテイムできる能力があると知っても大丈夫かもね。むしろ孫ができてクリスチャンになりたいって言うなら大喜びだろう」


「ああ、あとニュート、説明し忘れていたがカレンは俺と同一人物で俺を別の世界からニエフに転生させてくれた自堕落な想像主だ。俺がいろいろニエフの人たちが知らないことを知ってるのは前の世界の知識のせいだ」


「いや、自堕落なのは認めるけどさ……ニュートくんぽかんとしてるよ?」


「ひげもじゃおじいさんがパパと一緒……?」


 ニュートは転生とか別の世界の知識とかより今のレンがカレンとまったく異なることに呆然としている。


「ニュート、確かにカレンと俺は元は同一人物だ。かなり違う経験をしているし、肉体的な親も違うから見た目も雰囲気もだいぶ違うがな。カレンは神様に完全にされたらしい人間で、ニエフを作った人だ」


「はぁ……ヒゲもじゃおじいさんとか言ってすみません。想像主だからカレン様と呼んだほうがいいですか?」


「様をつける人は少ないし、ひげもじゃおじいさんでもいいよニュートくん。レンレンのいうとおり自堕落な想像主だしね」


「はぁ、じゃあカレンさんで。よろしくお願いします」


「じゃあそういうことだから父さんたちによろしくな」

 

「さようならカレン様」


「また今度」


「……カレンさんさようなら」


 いつもの挨拶にニュートが加わって出て行く四人。


「なんかすごいことになってきたなぁ。あそこまで強い獣人なんて初めて見たよ……しかもこれから成長する……」


 罪の刈り取りよりもニュートの強さに圧倒されているカレン。やはりだめな想像主である。


 そんなカレンをまったく気にせず魔石車はエウレアの大地を駆け抜ける。ほぼ大陸を横断するため、シロの運転でも数週間の時間がかかった。


 休憩中ニュートの戦闘訓練と食料の確保をかねて四人で魔物狩りをしたり、夜はレン、クロ、シロがニュートに神様と聖書のことを変わらず教え続けた。


 戦闘訓練でニュートの能力は急成長した。レンよりも少し防御魔法や治癒魔法が低い階位だが、剣術も攻撃魔法の適正はかなり高く、レンをより攻撃よりにしたバランスタイプとなった。魔法を習得するイメージもクロやシロ同様早く、レンが色々科学的な説明をすると全属性で高レベル魔法が使えるようになった。いまだ成長途中なことを考えるとチートどころではない存在となってしまうだろう。


 そんなこんなでたどり着いたイクスの実家。


「父さん、母さん、長いこと留守にしてました。ただいま戻りました」


「ウィリアム父さん、レベッカ母さん、お久しぶりです」


「二人とも久しぶり。元気そうで何より」


「おお、レン、クロ、シロ、元気だったか?」


「レン!クロ!シロ!ドラゴン討伐から帰ってこないから心配したのよ!!」


 普通に声をかけるウィリアム。三人に飛びついて抱きしめるレベッカ。レベッカのこれはチャイルドコンプレックスとでも言えばいいのだろうか?レンを慰め続けたせいか逆に子離れが難しくなってしまったのかもしれない。


「母さん、ありがとうございます。抱きしめてもらえて嬉しいです。でも、もっと抱きしめてあげてほしい孫がいます。ニュート、入ってこい」


 おずおずと入ってくるニュート。気がちょっと弱いところはレンに似たのだろうか?


「父さん、母さん、カレン様から聞いていると思いますが、俺はドラゴンをテイムできる力をカレン様からいただいています。ドラゴン討伐で殺されてしまったドラゴンの夫婦から預かってこの三年間育て、竜人系獣人になったニュートです。ニュートもおじいちゃんとおばあちゃんに挨拶して」


「は、はじめまして。カ、カシウス・ニュートです。」


「カレン様から聞いてはいたが……実際に見るとすごいな。相当強いんじゃないのか?」


「あらあら、レンに良く似てるじゃない。ちょっと弱気なところとかもそっくりだわ。おばあちゃんが抱きしめてもいいかしら?」


「は、はい、ぜひ!!」


 即座にニュートを抱きしめるレベッカ。息子だけでなく孫も大好きなようだ。


「うふふ、まだグレイスも小さいからこんなに大きい孫をこの年で抱きしめられるなんて嬉しいわ。まるでレンが二人になったみたいね。ああ、母親と祖母、両方の幸せだわ」


「おばあちゃんもパパやママ達と似た感じがしますね……これがクリスチャンの感じなんでしょうか……優しい匂いとぬくもり……」


「そういうところもレンそっくりね。おじいちゃんからクリスチャンになる勉強受けにきたんでしょう?おばあちゃんもがんばっちゃうわ」


「この年でこんなに大きな孫が出来るとはな。ニュート、しっかりクリスチャンになれるよう教えよう」


「はい、おじいちゃん。まだ良く分からないこと多いので、学ぶのが遅いかもしれませんがよろしくお願いします」


「うん、やる気はばっちりのようだな。元々がドラゴンなのだし頭もいいだろうから教えることはすぐ吸収するだろう。まずはレンたちがどのぐらい教えているか確認しないとな。今日はもう疲れただろうから自分達の家に戻って休みなさい。レベッカがたびたび風呂を使うから家中ぴかぴかにしてあるぞ」


「ちょっとあなた!!ばらさないでくださいな!!」


「そんなこといっても毎回幸せそうな顔してお風呂入ってるじゃないか。確かに何度はいっても気持ちいいんだが。レベッカのお湯の調整も上手だしな」


「父さんたちも相変わらずラブラブですね。いいことです。母さん、家の掃除ありがとうございます。あー、あとニュート、パパとママって呼ぶのは家の中だけにしてくれ。イクスにはクリスチャンが割りと多いから、俺たち三人が結婚してるってばれるとまずいんだ」


「えっ、ああ、そうですね……クリスチャンから見たらパパたちは罪深いことしてるんですもんね……なんて呼べばいいでしょうか?」


「んーそうだな、クロとシロは母親だけど、俺のパートナーとしてはニュートの先輩でもあるから、クロ先輩、シロ先輩とかどうだ?」


「先輩ですか、いいと思います。パパは普通にマスターと呼べばいいでしょうか?」


「息子からマスターと呼ばれるのもむずがゆいな……俺はレンさんとかでいいよ。クロ、シロ、それでいいか?」


「ニュートから先輩って呼ばれるとなんかむずむずするけど、まあばれるよりはいいと思うわ」


「ふむ、私達もレンをパパとは呼べなくなる。でもレンの話してくれた物語には年下の女の子から『先輩』と呼ばれているシーンもあった。レン先輩、そういうの好き?」


「ぐはっ、やぶへびだ……シロ、かなり好きだが、そういうのは父さんと母さんの前ではやめてくれ、恥ずかしくて死にそうだ……街中でも以前どおりレンでいい……」


「なるほど・・・パパ、じゃなかった、レンはそういうのも好きなのね。よーし、がんばっちゃおうっと」


「パパ……じゃなくてレンさん、僕が先輩と呼んでもそうなんですか?」


「あー、男女問わず後輩から慕われるのは嬉しいもんだ。その、男女でちょっと、いやだいぶ嬉しさの種類が違うが……ニュートがそう呼んでくれるのはすごく嬉しい」


「いい親子になったわねぇ四人とも。でもレン、クロ、シロ、夫婦の時間を持つときはニュートはうちで預かるわよ。教育に悪いわ」


「すいません父さん母さん、見苦しいところを……さて、家に帰るか、ニュート、パパと一緒にお風呂入ろう。気持ちいいぞ。父さん、母さん、失礼します。これからニュートのことよろしくお願いします」


「し、失礼しましたウィリアム父さんレベッカ母さん。ニュートのクリスチャンとしての教育、お願いします」


「ん、もう少し場所と時をわきまえる。ウィリアム、レベッカ、私達では教えきれない部分よろしく」


「おじいちゃんおばあちゃん、よろしくお願いします」


「あ、ああ、しっかりやるぞ」


「ふふ、ニュート、また遊びに来てね?大歓迎しちゃうわ」


「あ、父さん母さんこれお土産です。あとこれも献金の足しにしてください」


 レンはそういって道中狩ってきたBランク魔物の食材と3000万ルンをぽんとおいた。


「またこんな大金を献金するのか……嬉しいんだが……悩ましいな……」


「あら、おいしそうね。新鮮そうだし、教会の人にも振る舞ってあげましょう」


「すいません、話が長くなって。クロ、シロ、ニュート、行こう」


「「「はい、レン先輩(☆)」」」


 レンは顔を赤くしながらそそくさとカシウス家を出て行った。


「ふむ、レンにも息子が出来てよかったな。クロとシロ二人とも死産だったあとは異常なほど働いていたが落ち着いたようだし。いいことだ」


「そうねぇ、あんなことがあったからしょうがないけれど……ニュートが息子として与えられて良かったわ」


 真実を知らないウィリアムと知っているレベッカ。ちょっと違う感想を持っているようだ。


 レンたちの家にて。


「ほへぇー……これがお風呂ですかぁ……魔石車で暖かいシャワーは浴びてましたけど……全身お湯につかると全然違いますねぇ……気持ちいいですねぇ……」


「ふむ、結構お風呂は誰にでも気持ちよく感じるものなんだな。日本人特有の文化だと思ってたけど、ニュートも気に入ってくれたようだし何よりだ。父さん母さんも大好きみたいだし、風呂文化をニエフに広めるかね?あー、でも普通にやったら魔石代がかかりすぎるか。普通の魔法使いも魔力を無駄遣いしてまでお風呂はいらないだろうし。」


「魔力なんて……いくらでも使うので……毎日パパと……入りたいです」


 初めてのお風呂の気持ちよさでぼーっとしているニュート。


「お、おい、大丈夫かニュート?のぼせたか?もうあがるか?」


「大丈夫です、もう少しだけ……太陽の光を浴びてるのとはまた違う暖かさですね。しかし、パパの体ははじめて直接見ましたけど、すごい傷痕だらけですね……今までたくさんの戦いをしてきたからでしょうか……?」


「この傷痕はクロとシロと結婚したのと関係があるんだ。俺には姉さんがいるんだが、その人が結婚したときすごく絶望してな。その時にめちゃくちゃな魔物狩りをして、それを解決するためにクロとシロがおばあちゃんに勧められて俺と結婚して助けてくれたんだ」


「はぁ、パパのお姉さんですか……会ってみたいですね」


「そのうち会いに行こう。結婚していることは姉さんには秘密にしてるから、ニュートが息子だとは紹介できないが、お前の従兄弟、グレイスっていうかわいい女の子がいるぞ。今3歳ちょっとかな」


「よっと。へぇー、小さい従兄弟の女の子ですかぁ。ますます楽しみですね。パパ、ちょっとお風呂から上がって床に寝てください。」


「うん?ニュート何をするつもりだ?」


「いや、僕もパパにリジェネレイトかけてみようかと思って」


「リジェネレイトか。できるかな……?結構難しいし、イメージも大変だぞ?魔力消費量やコントロールも大変だし」


「パパの傷痕が元に戻るようイメージすればいいんですよね?それに家族には治癒魔法がよく効くってパパが教えてくれました。魔力も問題ないです。コントロールもパパのためなら出来ます」


「ふむ、ニュートは優しいし、できるかもな。よいしょっと、じゃあやってみてくれ」


 レンは浴室の床に横たわる。


「よし、んー……パパの肌がきれいになるイメージ『リジェネレイト』……ふぅ、確かに魔力もすごいしコントロールも難しいですね。でもなんとか成功みたいです」

 

「本当だ、すごいな……こんなにあっさりと……俺が治癒魔法5位のときでも姉さん相手に成功したから治癒魔法4位のニュートならできるんだろうが……」


「うん、傷痕のあるパパもかっこよかったですけど、きれいな肌のパパもかっこいいですね。きっとママ達も喜びますよ」


「そ、そうだな……ニュートも傷痕残ったら俺がちゃんと消してやるからな。あと、ママ達には傷痕治ったのは内緒にしといてくれ」


「わかりました。びっくりさせたいんですね」


「あぁ、サプライズは大事だからな」


 そんな会話をして、レンとニュートは風呂から上がった。


 その後クロとシロが風呂に入ってから、レンとニュートが用意した手料理を親子四人で食べつつ、シロにマイクロウェーブで魚を解凍してもらい、獣人になったニュートに刺身を食べさせるとおおむねウィリアムたちと同じ反応をしていた。


 夜寝るときはニュートがクロとシロと寝るのは恥ずかしいと言った為、レンとニュートがでかい寝室で、クロとシロは不機嫌になりつつもしょうがないか、と思いつつそれぞれの部屋で就寝した。


 翌日。

 

 レン、クロ、シロは久しぶりに教会の手伝いをがんばっている。その間にニュートがウィリアムから学びを受け、昼をだいぶ過ぎたころ、四人でライオンハート鍛冶店へと向かった。


「ヨシュウ、久しぶり、元気だったか?」


「ヨシュウ久しぶりー!!またかっこよくなったね」


「久しぶりヨシュウ」


「は、はじめましてヨシュウさん!!カ、カシウス・ニュートといいます!!」


「お、おう、久しぶりだな三人とも……ニュート?カシウスってことはお前達の息子か?クロとシロの子は死産だったと聞いていたが?それにこの三年でそんなにでかい息子が?レンには似ているが……見たことない獣人だな?」


「とりあえず説明するから、ガッシュさんとソニアさん、ゴードンさん呼んできてくれるか?」


「かまわないが……ちょっと待ってろ」


 ライオンハート一家がそろって、レンは事情をすべて説明した。すると。


「「「「またまたあれができるのか(ね)(んじゃな)!!」」」」


 どうやらレンの特殊能力とかニュートが世界初の竜人系獣人とかレンたちの三人の息子になったとかより、リビングアウトフィットを作れることのほうが嬉しいらしい。


「え、ええ、そういうことです。素材は三年間で充分な量の髪の毛が俺たち三人から取れました。ニュートも三年間赤ちゃんから育ててきたので乳歯や生え変わった角と鱗、切ったつめ、脱皮した皮なんかがあります」


「今すぐ装備の準備をはじめる!!ニュート!!お前の戦闘スタイルは!!」


「ひっ!!パパ、ヨシュウさん怖いです!!」


 ニュートはがたがた震えてレンにしがみついている。


「あー、ニュート、落ち着け、ヨシュウは見た目はちょっと怖いけど、この装備の話になると異常な情熱を燃やすだけで、すごくいいクリスチャンの鍛冶士だぞ。ヨシュウもちょっと落ち着いてくれ。俺から話すから」


「阿呆なことぬかすな!!またあの装備が作れてしかも今度はドラゴンの素材だぞ!!それを世界初の竜人系獣人が装備するなんてニエフ中の鍛冶職人全員受けられない仕事だ!!落ち着けるわけあるか阿呆が!!」


 どうやらちゃんとニュートの特殊性やドラゴンの素材を使って装備を作れることは理解しているようなのだが、阿呆阿呆と二回もいうほど落ち着けないらしい。


「はぁ……職人魂もここまで来ると病気みたいなもんだな」


「「「「病気にしたのはおレンくんだ(よ)(じゃ)!!」」」


「あー、はいはい、分かりました。ごめんなさい。ニュートの武器は剣です。俺と同じ銀製で木製の十字架を模した木刀を芯にしたバスターソードを準備してあります。ニュートは俺を攻撃よりにしたバランスタイプです。一応おそろいにするために金属は銀がいいかと思います。ニュート、銀製でもいいか?」


「パ、パパとマ、ママたちとおそろいならな、なんでもいいですぅ……ぐすっ……」


「よし!!了解だ!!クロ並みにパワーがあるなら同じぐらい分厚く作ったほうがいいだろう!!シロと同じスピードがあって高速飛行できるならできるだけ空気抵抗を少なくする!!レンよりも攻撃的な遊撃なら基本的な形状は同じでいいだろう!!アンダーウェアはどうするニュート!!」


「ひっ!!パ、パパのと、お、同じやつが、い、いいですっ……うう……怖いよー!!」


「よしよし、ニュート泣かないの。私達と同じ装備作れるんだから。ぎゅー」


「しょうがない。今のヨシュウは今までにないぐらい怖い。よしよし、ニュート、ぎゅっとしてあげる」


 クロとシロに抱きしめられてニュートの恐怖が遮断されている。この辺もレンに似たのだろうか?


「クロママ、シロママ、獣人になってから初めて抱きしめてもらった……暖かいしいい匂い……お日様みたいなにおいがする」


「ふふっ、教会で力仕事してたから汗臭いだけよ」


「ん、私も連絡係で飛び回ってたから汗のにおいだけ」


「そんなことないです。二人の優しい匂いとぬくもり……はっ、クロママ、シロママ、も、もう大丈夫です」


 ばっと二人から離れるニュート。ちょっと体が熱くなってしまったようだ。肉体年齢はさほど変わらないから母親といえどもそういう魅力を感じてしまうのも仕方ない。


「むぅ……ちょっとニュートが獣人になっちゃって残念かも。ドラゴンの時はいつも抱きしめて一緒に寝てあげれたのに。今はパパばっかりだものね。お風呂も一緒は嫌がるし」


「母子とはいえ肉体年齢はさほど変わらないからしょうがない。クロ、それだけ私達が若い男性から見てまだまだ魅力的ということ。ふーむ、目隠しをすれば添い寝もお風呂も一緒に出来る?」


「む、む、む、む、無理ですママ達とお風呂とか添い寝なんて!!パパ、助けて!!」


 体はでかいがやはり精神年齢三歳。レンと変わらない体格で腰砕けながら父親にしがみついている。


「はいはい、ニュートよしよし。クロ、シロ、前も言ったが自分の見た目を自覚しろよ。お前達は超美人で若くてさらにニュートにとっては母親で劇薬みたいな存在なんだから」


 笑顔でクロとシロに注意するレン。少しレベッカに似てきたか?父親としての自覚がそうさせているのか?


「そ、そうね……き、気をつけるわ……」


「久々のギャップ萌えで死にそう……過度な接触は気をつける」


 顔を真っ赤にしつつ楽しみにするクロ。ギャップ萌えで頭から湯気を上げつつそれでも要求するシロ。


「あー……そういう夫婦とか親子の会話は他でやってくれないか?甘ったるくて死にそうだ。カレン様の愚痴が分かっちまう」


「あ?カレンがヨシュウになんか言ってるのか?」


「よく分からんがお前達が来るたびに幸せオーラとかで吐きそうとか死にそうとかいってたが、今なんとなく理解した……ニュート、怖がらせて悪かった。お前達の幸せそうな家族っぷりを見てたら頭も冷えてきた。レン、ニュートのサイズを図るから一緒に来てくれ」


「ちっ、カレンめ、想像主なんだから守秘義務ぐらい守れよな。ニュート、ヨシュウもだいぶ落ち着いたみたいだし、俺もついていくからサイズ測ってもらおう」


「は、はい、ヨシュウさんよろしくお願いします……」


 少し落ち着いたニュート。それでもしっかりとレンの手を握っている。


 これでニュートのリビングアウトフィットをライオンハート一家に作ってもらえることになった。クロとシロは涙で枕を濡らしながら眠り、レンとニュートは寄り添いあって幸せそうに眠った。

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