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第76話:英雄の休息と忍び寄る聖光

今回で一旦第1幕終わりです!

ここまでご愛読下さり、誠にありがとうございます。


【要塞都市エル・ストラード・大宴会場】


「「「カンパーーーーイッ!!!!」」」


豪快なジョッキのぶつかる音が館内に響き渡る。

要塞都市の広大な大宴会場は、旧ウルド王国の兵士、レアリアの冒険者、そして平民たちで埋め尽くされ、空前絶後の大宴会が繰り広げられていた。


「ほら飲んだ飲んだ!!今日はライオ様の奢りだぞッ!!」


「ハッハッハ! たらふく飲みましょうぞ!」


「おいサウス!勝手に俺の財布をアテにするな! ……まあ、今日くらいは無礼講だがな」


豪快に肉を喰らうサウス、ダイダラと、文句を言いながらも満足そうに酒を煽るライオ。

ナハムやシュミットたちも冒険者たちと肩を組み、勝利の美酒に酔いしれていた。


その喧騒から少し離れた上座のベッドで、ゆっくりと体を起こす男が一人。


「……ん……」


「あ! リンド!! 目を覚ましたのね!?」


ベッドの脇で付き添っていたアイリスが、ぱっと表情を明るくして駆け寄ってくる。隣には安心したように胸を撫で下ろすエルニャの姿もあった。


「……どれくらい倒れてた?」


「まる二日よ! もう、急に倒れるから本当に心配したんだから……!」


「……すまん。ちょっとタフな連戦が続きすぎてな」


苦笑しながら自分の手を見つめるリンド。

体内に宿る魔力は、桐原の超深層を喰らったことで『捕食の王』へと進化し、これまでとは比べものにならないほど濃密で膨大なものへと変貌していた。


(【神域種】のスキルすら増幅して獲得できる、か……。シュウの存在や、桐原やアダムスの言っていたサングリア……間違いなく、この世界にはまだ俺たちの知らない『上の領域』が存在する)


「...リンド、体は大丈夫か?」


マントを翻し、酒杯を手にしたライオが歩み寄ってくる。


「ああ、問題ない。ライオ……加勢、助かった」


「フン、礼には及ばん。俺はアダムスにツケを払わせ、ついでに貴様に大きな貸しを作っただけだ。……これでウルドの悪政は終わった。これからは俺たちレアリアと、旧ウルドの民で新しい国を造り直すことになるだろう」


「……お前になら任せられるよ」


視線を交わし、不敵に笑い合うリンドとライオ。

かつて道を分かった因縁の二人は、今や固い信頼で結ばれた戦友となっていた。


「ところでライオ....少しいいか?【聖教国・サングリア】について知りたい。」


「.....!?何故だ...?」


【聖教国・サングリア・大聖堂】


ウルドの歓喜の喧騒から遥か遠く――世界の中心と称される絶対の聖域。

白銀の装飾と神聖な光に包まれた大聖堂の最奥に、一人の男が佇んでいた。


「……ほう。アダムスが破れ、桐原も消えたか」


「彼が【間違った王】に至っちゃったからねぇ....」


不気味な笑みを浮かべ、神像の前に立つ男――シュウ。

その背後から、重厚な甲冑の擦れる音が響く。


「『神の使い』の遊戯を邪魔する害虫が現れたか。…教皇陛下もお嘆きだ」


影から姿を現したのは、サングリアが誇る最強の騎士団長、グラルド・ソノザキ。

そしてその傍らには、サングリアへ招聘され、豪奢な部屋で事態の異常さに冷や汗を流す「ランカーズ」の面々の姿があった。


「……フフフ、面白いじゃねぇか。そいつが『捕食の王』へと至ったのなら……次はこの聖戦の舞台で、さらなる絶望を味わってもらおう。」


そう言ってにやけるのは平均的な男性よりも大きい女騎士、ラーミリア・ササキ。


ウルドの闇が晴れたのも束の間。

水面下で動いていた眩い闇が、その牙を向こうとしていた。

第2幕ではさらに主人公を無双させるか、極限の中で成長するのか.....楽しみですね!

ランカーズへの復讐はどうなるんでしょうね??

今後もよろしくお願いします!

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