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第71話:極限の群像劇と巨獣降臨


「オラオラオラァァァッ!! 雑魚どもが押し寄せてんじゃねぇぞッ!!」


大平原の側方。サウスの振るう巨大な斧が深層魔物をなぎ倒し、シュミットの大剣が迫る魔物の首を一刀両断する。


「ライオ殿! 左翼の防衛線を突破されました!」


「うろたえるなカレン! 冒険者ども、前へ出ろ! 報奨金が欲しくば死力で食らいつけぇッ!!」


ライオの咆哮に答えるように、レアリアの冒険者たちが気勢を上げる。

さらに、リンドが【死霊召喚】で呼び出した旧【五角】たちの死霊が、かつての圧倒的な戦闘力を発揮して魔物の大軍を次々と粉砕する。


「テメェらじゃ相手になんねぇんだよ!!」


「「僕たちについてこれるかな??」」


「私の時間には、主様以外は踏み入れることすら不可能。」


魔物を屠っていくその姿は、国王の表情をより歪めていく。


「わしの手駒を使いおって....!!!」


一方では、アイリスの極大氷魔法とエルニャの音速の乱舞、ダイダラの金剛石の防御が完璧に噛み合い、数万を誇ったアダムスの深層魔物軍勢は着実にその数を減らしていた。


「よし……! 押してるよ! このまま一気に押し潰せる……ッ!」


汗を拭いながら勝利の手応えを感じるアイリス。しかし――高台の上で完全に錯乱した国王アダムスが、血走った眼で己の命すら削るような禍々しい魔力を放ち始めた。


「許さん……許さんぞ害虫どもぉぉぉッ!! わしの威光を……ウルドの王たる余をここまで追い詰めおってぇぇぇえッ!!」


アダムスは宝杖を己の胸に深く突き刺した。

王の生血を吸った宝杖が真っ赤に発光し、大平原の空間そのものを内側から引き裂く!


「余の全魔力と命を捧ぐ! 現れよ、深層の頂点に立つ者たちよッ!! 【深層召喚・極(ディープ・サモン・アルティメット)】――――ッ!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ……!!!!


大平原の各所に、天を突くほどの巨大な漆黒の召喚陣が10個同時に展開された。


「な……なにあの召喚陣の大きさ……!? 冗談でしょ……!?」


アイリスの悲鳴が響く中、召喚陣から姿を現したのは――ダンジョンの超深層にしか生息しない、一体一体が国を滅ぼしかねないレベルの「ボス級深層魔物」10体!!


「ガアァァァァァァァッ!!」

「グルルオオオオオッ!!」


山のような巨躯を持つ地竜、黒炎を撒き散らす多頭蛇(ヒュドラ)、空間を食い荒らす巨影……。

10体のボス魔物が放つ圧倒的な魔圧だけで、レアリアの冒険者たちが次々と倒れ込み、先ほどまで有利だった戦況が一瞬にして大絶望へと激変する!


「くっ……! 最後の最後に……こんなバケモノを10体も出しやがったかッ!!」


傷だらけのライオが大剣を構え直すが、圧倒的なスペック差に顔を歪める。


「俺達が諦めてどうする!!リンドはもっと異常な化け物と対峙してんだ!!やるぞぉぉぉ!!」


サウスが必死に声を上げる。全員限界まで傷を負い、疲労しきっている中でのこの召喚は精神的にも厳しいものになった。


リンドと桐原が激闘を繰り広げるすぐ傍らで、大平原は再び極限の惨劇へと叩き落とされたのだった――。

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