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第47話:決別と新たなる旅立ち

第1幕の一章一旦終わりです!



「人間を……喰っている……?」


静まり返った宴会場に、カレンの呆然とした声が落ちた。

誰もが「冗談だろう」「何かの見間違いだ」と笑い飛ばそうとした。しかし、誰もがリンドの規格外すぎる成長スピードと、討伐した敵の異様な消滅をうっすらと目撃していたのだ。


(本当なのか……?)という疑念の空気が、じわじわと会場を侵食していく。


弁明を待つ仲間の視線。これ以上、嘘や誤魔化しで大切な仲間たちを騙し続けることはできない――そう悟ったリンドは、ゆっくりと息を吐き、静かに立ち上がった。


「……彼女の言ったことは、事実だ」


「っ……! リンド、お前……!」


スキルの詳細や【捕食】というシステムには触れず、リンドは言葉を続けた。


「俺は……倒した人間の肉を喰らうことで、その力を自分のものにして強くなってきた。……そうやって、ここまでの力を手に入れたんだ」


「ふざけるな……ッ!!」


真っ先に激昂したのは、レアリアのギルドマスター・ライオだった。刀の柄に手をかけ、怒りに顔を歪ませてリンドへと詰め寄る。


「....最近特に犯罪冒険者たちが相次いで行方不明になっていると聞いたが....全てお前の仕業なのか...!?」


「……そうだ」


「この悪魔がぁぁぁッ!!」


ライオが抜刀しようとした瞬間、その腕をガシッと掴んで止めたのはサウスだった。


「何のつもりだサウス! こいつは人間を喰う化け物だぞッ!!」


「……やめとけ、レアリアマスター。刃を向けたとこで勝てねぇよ。」


サウスの声は静かだったが、重かった。


「……リンド。擁護はしねぇ。お前がやったことは、人道からはみ出してる。だが……お前が俺たちの命を何度も救ってくれたことも、一緒に死線を潜り抜けたことも、全部事実だ」


会場の冒険者たちが困惑と軽蔑、失望の混ざった視線を向ける中、サウスはリンドを真っ直ぐに見つめた。


「ここではもう、お前を庇い切れねぇ。……行け、リンド」


「サウス……」


「「「出てけ大犯罪者が!!!」」」


民衆からの声がどんどん上がっていき、去ろうとするリンドの背中に、迷いなく駆け寄る三つの足音があった。


「待って、リンド! 私も行く!」


「リンド様! 我らの契りはこのようなことで揺らぎはせん!」


「あたしたちはリンド様の奴隷...どこまでもついていく。」


アイリス、ダイダラ、そしてエルニャ。

どれほど周囲から忌み嫌われようと、リンドの「真実の強さと優しさ」を知る三人だけは、迷うことなく彼の手を取った。


「みんな……いいのか?」


「当たり前でしょ! 今更リンドを一人にするわけないじゃない!」


アイリスが強気に笑ってみせる。ダイダラが力強く頷き、エルニャが温かく微笑む。


「そうだったな....。俺達の復讐はまだ終わってない。いくぞお前達。」


「ウス!!!」

「おおお!!」


静まり返る宴会場を背に、四人は夜の帳の中へと足を踏み出す。







町の出口に着くと、後ろから誰かが走ってくる音が聞こえた。


「サウスか……」


「何度でも言うがお前のしてることは異常だ!だが俺はお前に命を救われた! それだけは変わらねぇ! ……また会おうぜ、リンド。次は酒でも酌み交わせるようにな」


「……ああ。ありがとう、サウス」



絶望と歓喜、そして秘密を抱えたバラクシアでの戦いは終わりを告げ、彼らは新たなる未知の大陸へと旅立っていくのだった――。

第二章はハイスピードで進む予定ですので、よろしくお願いいたします!

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