救世主のイルカ
およそ、20年前。20xx年8月27日。
それは突然とやってきた。
宇宙を悠々と舞う美しきイルカ。
彼らは地球に天災が起こる事を告げた。
地球から生物が消えるほどの天災が。
初めは誰も信じなかった。
自らの目を疑った。
だが、そのイルカは姿を現したのだ。老若男女、そして国を問わず全ての場所で。
研究者も、宙を夢見る人々も感極まった。
信じようなどしなかった者も、信じざるおえなかった。そのイルカの存在を。
翌年、天災は起こった。イルカの予言通りに。
彼らは身を張って我々を救った。
イルカを訝しむ声は一つ、また一つとなくなった。
そして、いつの間にかイルカを、訝しむ声など初めから存在しなかったかのようになった。
ここ、☆°「>×*ではイルカを救国の、救世主として祀りあげている。
*○\+のイルカは○€+¥である。
我らはこのイルカを+「>☆と呼ぶ。
イルカはこの世を○+〒€○としている。
我らはその証拠を集めている。
我らを+○☆したとしてもこの世界は☆¥×○だ。故郷を救う、そのために我らは立ち上がる。
古い本だ。特に二冊目は保存状態が悪かった。
得られた情報は少しだけ。
少なくとも20年前にはイルカを訝しむ者が少なからずいた。
そして、今はいない。
どうしてだろう。
世界の意思を一つにすることは不可能だ。
考えは誰にも変えられない。
自分にしかわからない。
なのにどうしていない。
どうして反旗を翻す者が現れない。
なにか、あったのだろう。
人々の意思をひっくり返すような、一つにするような、何かが。
人々の目には映ったのだろう。
イルカを恐れる、または崇めるような何かが。
そして、明らかに20年前の資料が少ない。
どうしてだ?
二冊目の本も埃を被り、人目のつかない場所にあった。
——そして、これは蔵書ではなかった。
なんなんだ。手記も、この本も。
誰なんだ、彼らは。




