潜入!聖国ブルーメンガルデン!
タイトル回収回やっと来た
田中奈々side
師匠と一緒に冒険することになった私とカスミソウちゃん、師匠はスゴい、転生者の先輩だから何でも分かる。特に国に関しての事情もよく分かってる。
[冒険者に見つかったら狩られるから俺についてこいよ。]
「クー!(はい!)」
[…本当に分かってるのか?あれ見えるか?]
カスミソウちゃんと一緒に覗き込むと門?みたいな場所が見えた、服装がフードを被ってる人と被ってない人がいた。あれは何?と聞いたら。
[あれは聖職者だな。アイリス様や創造神様を祀ってる宗教だから国の周りに花が多いだろ?花の産地として有名なんだよ。]
「クー?(花だけ売ってるの?)」
[花は確かに綺麗だけどなぁ…他は輸入頼りらしいぜ。俺たちはこっちからだ。]
セキュリティガバガバなのか穴が空いてる場所から入っていく、人間では到底通れない大きさだ。小さい私たちなら行ける。抜けた先にあったのは美しい庭だった。
[この国は聖国なだけあって色んな陰謀が渦巻いてるんだよなぁ…国王派と腹黒教祖派と別れてるんだよ。そういえやぁスキルってどんな感じだ?]
「クッ。(全言語と鑑定。)」
[結構少ないな…その代わりどデカい爆弾を抱えてそうだけど。アイテムボックスとかないのか?]
「ク?(アイテムボックス?)」
『なんでしょう…ワクワクするスキルですね!』
[まあ空間魔法の一種だから覚えるのに苦労するよなぁ…ちなみに魔力は?]
「クー。(E。)」
[すっくな。丁度いい所に水があるからここで…待った人が来た!隠れるぞ!]
師匠と一緒に隠れると小さな女の子が噴水に座った、本を読んで真剣な眼差しで見ている。何処か高価なドレスを着ているなぁと。
[ありゃあナタリー姫だな。]
「ク?(ナタリー姫?)」
[国王派の末っ子さ。小さいながら努力家な子なんだけど…]
「クー…(なんだか、寂しそう。)」
[まあ国王も王子たちも構ってる暇はないからなぁ…王妃様なんて。お、おい!]
ナタリー姫の近くに行ってクルクルと回る、せめて一時でも楽しませてあげたい。カスミソウちゃんも一緒になってクルクルと回ってくれる。目をぱちくりさせるナタリー姫。
「…可愛い。」
「ク!(でしょー!)」
『田中さんは可愛いです!』
「もしかして妖精…?」
…あれ?カスミソウちゃんが見えるのか?と思っていたらテレパシーで師匠が教えてくれた。妖精が見えるのは幼い子供までだそうだ。あ、なるほどと思っていたらガシャガシャと音が聞こえてきた。ヤバいって声が聞こえたってことは…
「姫様!な、何だこの獣は?!」
「獣風情が姫様に…」
「よしなさい。」
「で、ですか姫様…」
「この子は今日から私のペットです。」
ええ?!と思いながら大人しく抱き抱えられる、理由はさっぱりだけどギュッと抱きしめてくるから無理に解いてはダメだと気がついて大人しくした。そうか、この子、やっぱり寂しいんだ。
「お父様方には黙ってて。」
「で、ですが…」
「いいですね?!」
そう言って走ってナタリー様の部屋に連れ込んだ。クッションの上に私を座らせて、タンスをひっくり返して出したのは高そうなピンクのリボンだ。
「似合ってる…えっと名前は…決めなきゃ。」
『決断力が早いですね!』
「…だって逃がしたら…二度と癒しがない気がして。」
癒しを求めるのは大人も子供も同じなのだとこの時の私は理解した、師匠どうしてるかなぁ…と思っていたらテレパシーが聞こえた。
[まさかナタリー姫が気にいるとは…見つかったらやばいからあまり出ないようにな。俺は隠れながら見てるから…]
『優しいですね師匠さん!』
[んな訳ねぇだろ!…まあともかく名前貰うんだ。その名前、大切にするんだぞ。]
「クッ。(分かりました。)」
「…サクラ。とある国で見かけたサクラと同じ綺麗な毛並みだもの。」
…ああ、サクラかぁ…嬉しいなぁ前世では日本人だったからサクラって名前付けられるの嬉しいなぁ。ナタリー様の手に肉球を乗せるとピタッと固まってしまった。何故に?
「…可愛い。サクラは癒し。」
『分かります田中さん…いえ!サクラさんは癒しです!』
「妖精の言葉も分かりたいのだけども無理そう。」
「クックッ、クー!(大丈夫!きっと分かる日が来るよ!)」
「…なんだかよく分からないけども…励ましてくれるの?ありがとう。」
やった!ナタリー姫が笑った!笑った顔も可愛い!金髪で色白で将来美人さんな可愛さのあるナタリー姫が笑った!カスミソウちゃんも嬉しそうに踊っているのが可愛い!
「…もー、可愛いんだから。いい?私がいいと言うまで外に出ちゃダメよ。」
[クッ。(分かった!)]
「…言葉をわかるなんて知能どれだけあるの?可愛いだけじゃなくて知能もあるなんてズルいわ。」
『ナタリー姫がブツブツ言って可愛いですね!』
「クー!(ナタリー姫はいつも可愛いよ!)」
『そうですね!可愛いです!』
二人で会話しながらナタリー姫を見ていたら扉が開いた、慌てて隠したので見えないのだけども誰だろう?
「姫様、教祖様が…」
「ええ、分かったわ。今すぐ行きます。」
むむ?教祖様とな?と思い覗き込むと何やら金ピカの服を着た教祖とは思えない男がいた。何あれ。
『重そうです。』
「クッ。(分かる。)」
[…腹黒教祖派に目をつけられなきゃいいんだが。]




