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元OL、転生したら聖獣フェレットになって今日も小さな姫様の膝の上で眠る  作者: 荒ぶるうどん
始まりの章

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16/18

師匠の師匠なら大師匠

目標は十万文字!

田中奈々side


「うるせぇ。」

ー魔王であるあなたが何故ケガレを祓うのですか?ー

「んなもん決まってるだろ。ケガレはなかったことには出来ない、人間、動物、魔物。全ての生きとし生きるものなら誰だって抱く負の感情。負の感情から生まれたのがケガレだ。ようは生き物になくてはならない隣人のようなものだ。それを対処するのは聖獣と決まってるが…ここ近年、多すぎる。」

ー何故そこまで知って…ー

「俺なりに調べた結果だ。タロット魔法【隠者の灯火】。」


指を鳴らした途端ランタンが出てきたけど白い炎が出ている、普通赤色なのに何故?と思っていたらナナシさんが説明してくれた。


「この【隠者の灯火】はケガレを検知出来る魔法でな。それで検知出来たってわけだ。」

「クゥ…?(【隠者の灯火】のおかげでここに来れたってこと?)」

「そういうことだ。」

ーなるほど、理解しましたがケガレを作った原因である貴方に助言されるとは。ー

「作ってねぇよ作ったのは先代魔王だろうが。俺は無関係だ。」


ハイビスカス様とナナシさんの間に火花を散らしている。うむむ、魔王って役職必要なのかなぁ…ナナシさんは悪い人じゃないのになんで?


ーよいでしょう、ラビィ。ー

ーはい。ー

ー貴方には罰を与えます。各地のケガレを除去するのです。ー

ーわかりました。ー


こればかりは仕方ない、拾ってしまったケガレを使ってしまい、魔物を凶暴化させてしまったのだから。私は庇う気はない。ラビィの為にも罰は受けるべきだから。流石に理不尽な罰は庇うけども。


ーありがとよ、サクラ。ハイビスカス様を助けてくれて。ー

「クー。(いいの、頑張ってね。)」

ーおう!ハイビスカス様、俺。ー

ー貴方には期待してますよ。ー

ーっ…はい!ー


ラビィは荷物をまとめて旅に出た。きっとまた会えると信じて。師匠は…あれ?逃げようとしてない?


「ヨシマサ。冒険者ランクは。」

[…Bです。]

「魂法(こんほう)は?」

[まだです。]

「……はー。」

『魂法?』

「ク?(魂法ってなんですか?)」

「数多くの魔法を持つものなら誰でも持ってる奥義魔法だ。最近だと最大火力で燃費の悪い魂法が多いがな。」

[…師匠、俺あの…]

「宿題出したろ。」

[……まだ固まってなくて。]

「追加で宿題出す。」

[そんなー!]


なんだか、先生と生徒みたい。ナナシさんも転生者なのかな?ナナシさんは気まずそうに頭をかいて私を見ていた。


「逃げねぇんだなお前。」

「ク?(何がですか?)」

「…いやなんでもねぇ。これからどうすんだ。」


…どうって言われても…私はいつでもナタリー姫に会いに行けるし。それに何より…私、強くなりたい。ケガレは怖かった。あんなに怖い思いをしたのは初めてだった。だからこそ。


「クー!(ついて行きたいです!)」

「…いいぜ。着いてこいよ。まずは飼い主に説明してこい。」

「クっ!(はい!)」

『私も行きます!』


一旦ナタリー姫の元に帰るとナタリー姫に抱きしめられた。今にも泣きそうな顔だ。ああ、そうか…心配してたんだ。


「アナタが魔物の群れに飛び込んだと聞いた時、サクラが戻ってこないんじゃないかって不安になった。でも…よく帰ってきたわ。そして何より…ケガレの対処、よくぞケガレを除去してくれましたね。」

「クー…(私だけじゃ…)」

「アナタだけじゃないのは分かってる。でもね、アナタが居たからこそ対処出来たの。誇って。」

「クッ!(ナタリー姫!)」

「次からは無茶しないって言ったのに…また無茶をして…あなたを守ってくれる人がいるのならその人に頼りなさい。私はアナタの成長を応援するわ。」

「クッ!(ありがとうナタリー姫!)」

「さ、今日は寝なさい。」

「クー!(おやすみなさい!)」


私はナタリー姫の膝の上に眠るのだった。


田中奈々side終了

ナナシside


空を見上げる。いや正確には世界だろうか、次代の聖獣を選別しているのが中間管理職とも言える創造神。神々を作り出し、見下ろすだけの世界(システム)。俺を転生させたのは神々ではない、世界(システム)だ。あれには感情すらない。無機質なまでに正常で、人間には到底理解出来ない数値重視な存在だ。あれは不具合があれば対処しようとするだろう。ありとあらゆる方法を使って。鼻で笑ってやる。お前の思うようになってたまるかよって意味でだ。あれに付き合う筋合いは俺にはない。


…俺は世界(システム)が憎い。魔王という役職を押し付けられ。周りから避けられ、あろうことか動物にまで嫌われる。俺の夢である動物を飼う夢をぶち壊しやがった。憎まれるのは慣れた。だがもし俺が死ねば次の被害者が増える。魔王なんて今の時代必要ないのだから。昔とは違う。それを理解してない世界(システム)は続けようとする。頭が硬すぎて情報のみを整理し、異常が出来れば排除する。生命とは見てない理不尽の権化。世界(システム)を知るものならば誰でも知ってる理不尽さの塊だ。


「変わろうとしやがらねぇ馬鹿がよ。」


アップグレードしろよな。そう思いながらタロットカードをシャッフルする。めくって出てきたのは…太陽。


「……成功ねぇ。」


それが1番いいのだろうな。と思いながらタロットカードをしまう。まだ未来は信じてねぇが。サクラってやつは信じるんだろうなと思いながら。


ナナシside終了



・ナナシのタロット魔法


【愚者の楔】:間違った成長(ケガレの進化)を一時的に止める効果がある。普通の攻撃としても有効活用出来る。愚者の名の通り仕事しない時あり。


【隠者の灯火】:ケガレを検知出来る、時折静かな忠告をすることあり。


・サクラの桜魔法


【毛玉の盾】:もふもふの盾、でも意外と防御力は高い

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