↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/57

芽生える光

視点変わります。ご注意ください。



700:名前:名無しの落ちこぼれ

あの 決闘場、見てるやつ居る?


701:名前:名無しの落ちこぼれ

見てるよ


702:名前:名無しの落ちこぼれ

もち


703:名前:名無しの落ちこぼれ

なんか望んでた展開と違う


704:名前:名無しの落ちこぼれ

完全に劣勢なんだが


705:名前:名無しの落ちこぼれ

でも凄くね? あの炎って奴のアレ異能だろ?


706:名前:名無しの落ちこぼれ

一人目一瞬でヤッた時は興奮した


707:名前:名無しの落ちこぼれ

でも相手が悪すぎる 相手水使いだしDクラスだし


708:名前:名無しの落ちこぼれ

どうすんだよコレ


710:名前:名無しの落ちこぼれ

頑張ってくれよ……俺達の希望だぞ、転校生もこの発火能力の奴も


711:名前:名無しの落ちこぼれ

明らかに俺達の異能と違うもんな


712:名前:名無しの落ちこぼれ

何か腹立ってきた


713:名前:名無しの落ちこぼれ

まず二対三の癖に、あの水使い共なんであそこまでイキれんの?


714:名前:名無しの落ちこぼれ

おい、遂に回復魔法の子が盾になってんぞ


715:名前:名無しの落ちこぼれ

あーーーーーー!! 


716:名前:名無しの落ちこぼれ

何か様子おかしくないか?


717:名前:名無しの落ちこぼれ

おい馬鹿止めろ


718:名前:名無しの落ちこぼれ

何やってんだ


719:名前:名無しの落ちこぼれ

えっ 二人とも燃えてない?



□




「『パイロキネシス』!」

「っ――あっ、ああああああああああ!」



決闘場。

そこでは、異様な光景が広がっていた。

二人の異能持ちが、まるで心中でもするかの様に燃えている。


「ひッ……」

「何やってんだよコイツら……」


敵対していた二人の水使いと火使いは絶句。


――「おかしくなったの?」「敵にやられるなら俺達で的な?」「どんだけ負けず嫌いなんだよ」――


観客達も、その光景に戸惑っている。

……しかし。

その決闘場の雰囲気は、次の瞬間変貌する。




「――『シックスフィンガー』」




「……ッ!?」

「な」


――「え?」「……うそ」「何、あれ」――


炎の中の少女の声、同時に決闘場は静寂に包まれる。


その理由は。

あまりにも――その少女が美しかったからだ。


「……ありがとね、炎」


燃え盛る炎の中。

少女の背中から現れたのは――天使を想像させる、純白の大きな一つの片翼。

そしてその翼が羽ばたき、炎が消えて。

ゆっくりと傷付いた少年を包み込んでいく。


一連のその風景は神話の絵画の様で、決闘場に居る者は見惚れてしまっていた。

敵も、観客も魅了するその光景。


「『再生(リバイバル)』」

「っ……何だこれ!? 身体が軽い」


広がる美しい片翼は微かに光り、同時に炎の傷を無くしていく。

再生。まるで時が戻った様に。


「あは、僕の異能だよ――炎、後はお願いして良い?」

「――ああ!」


そして、施しを受けた彼は立ち上がり走る。

気力と体力双方とも、彼女の翼で回復したのだ。


「何だってんだよさっきから――!?」

「――『パイロキネシス』!」


「くッ、離せ――ぐあああああ!!」 

「お、おい! 『ウォーターボール』!」


「っ――おらぁ!」

「がッ……あ、あ……」


棒立ちの火使いの元へ走り、異能を発動した炎。

そして水使いの攻撃は――意識を失ったその火使いを盾にして防いでいた。


「クソ、お前ら、生意気なんだよ……!」

「……」


残り一人。

手に火を宿しながら、炎は水使いに詰め寄る。


「み、水よ――がッ!?」

「痛いか? 痛いよな――っ!」

「ぐうッ……や、やめ」

「らぁ!!」

「ぐぁッ――」



異能を発動させる事なく、炎はひたすら水使いを殴る。



「輝はずっとお前らに耐えてきたんだ。これぐらいで音を上げんなよ――おらっ!」

「ッみ、水よ――ぐッ、我に水の、ぐえッ、加護を――『ウォーターベール』!』



縋るような詠唱。

殴られながらも、水使いはそれを完了。

身体に施したそのベールは拳を防ぐが。



「はッ……調子に乗るな『無用の長物』共――」


「おい、覚悟は良いか?」

「は? お前はこのベールがある限り――!?」



水使いは気付く。

少年の手にある火の色が変わっている事に。


それは『赤』から『青』へ。

明らかに以前よりも上昇しているその温度。

そして――それに気付いた時にはもう遅かった。



「『パイロキネシス』」

「やめッ――!?」



掴み掛かる手は解けず。

炎から伝達した青い火は――その水のベールを『一瞬』で溶かす。


再発動なんてする隙は全くなく。



「ぐッ!? あッ、熱い、溶ける、死ぬ、死ぬ死ぬ死んじまう!!! ……ッ、コ、こうさ……」



暴れる水使いに全く動じず、燃やしていく少年。


やがて、その汚い声が消えるまで。

炎は――異能を発動し続けたのだった。

いつも応援ありがとうございます。評価やブクマ、感想が作者の励みになっております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ポイント評価は上の★をクリックです!


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。