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芽生える光

視点変わります。ご注意ください。



700:名前:名無しの落ちこぼれ

あの 決闘場、見てるやつ居る?


701:名前:名無しの落ちこぼれ

見てるよ


702:名前:名無しの落ちこぼれ

もち


703:名前:名無しの落ちこぼれ

なんか望んでた展開と違う


704:名前:名無しの落ちこぼれ

完全に劣勢なんだが


705:名前:名無しの落ちこぼれ

でも凄くね? あの炎って奴のアレ異能だろ?


706:名前:名無しの落ちこぼれ

一人目一瞬でヤッた時は興奮した


707:名前:名無しの落ちこぼれ

でも相手が悪すぎる 相手水使いだしDクラスだし


708:名前:名無しの落ちこぼれ

どうすんだよコレ


710:名前:名無しの落ちこぼれ

頑張ってくれよ……俺達の希望だぞ、転校生もこの発火能力の奴も


711:名前:名無しの落ちこぼれ

明らかに俺達の異能と違うもんな


712:名前:名無しの落ちこぼれ

何か腹立ってきた


713:名前:名無しの落ちこぼれ

まず二対三の癖に、あの水使い共なんであそこまでイキれんの?


714:名前:名無しの落ちこぼれ

おい、遂に回復魔法の子が盾になってんぞ


715:名前:名無しの落ちこぼれ

あーーーーーー!! 


716:名前:名無しの落ちこぼれ

何か様子おかしくないか?


717:名前:名無しの落ちこぼれ

おい馬鹿止めろ


718:名前:名無しの落ちこぼれ

何やってんだ


719:名前:名無しの落ちこぼれ

えっ 二人とも燃えてない?






「『パイロキネシス』!」

「っ――あっ、ああああああああああ!」



決闘場。

そこでは、異様な光景が広がっていた。

二人の異能持ちが、まるで心中でもするかの様に燃えている。


「ひッ……」

「何やってんだよコイツら……」


敵対していた二人の水使いと火使いは絶句。


――「おかしくなったの?」「敵にやられるなら俺達で的な?」「どんだけ負けず嫌いなんだよ」――


観客達も、その光景に戸惑っている。

……しかし。

その決闘場の雰囲気は、次の瞬間変貌する。




「――『シックスフィンガー』」




「……ッ!?」

「な」


――「え?」「……うそ」「何、あれ」――


炎の中の少女の声、同時に決闘場は静寂に包まれる。


その理由は。

あまりにも――その少女が美しかったからだ。


「……ありがとね、炎」


燃え盛る炎の中。

少女の背中から現れたのは――天使を想像させる、純白の大きな一つの片翼。

そしてその翼が羽ばたき、炎が消えて。

ゆっくりと傷付いた少年を包み込んでいく。


一連のその風景は神話の絵画の様で、決闘場に居る者は見惚れてしまっていた。

敵も、観客も魅了するその光景。


「『再生(リバイバル)』」

「っ……何だこれ!? 身体が軽い」


広がる美しい片翼は微かに光り、同時に炎の傷を無くしていく。

再生。まるで時が戻った様に。


「あは、僕の異能だよ――炎、後はお願いして良い?」

「――ああ!」


そして、施しを受けた彼は立ち上がり走る。

気力と体力双方とも、彼女の翼で回復したのだ。


「何だってんだよさっきから――!?」

「――『パイロキネシス』!」


「くッ、離せ――ぐあああああ!!」 

「お、おい! 『ウォーターボール』!」


「っ――おらぁ!」

「がッ……あ、あ……」


棒立ちの火使いの元へ走り、異能を発動した炎。

そして水使いの攻撃は――意識を失ったその火使いを盾にして防いでいた。


「クソ、お前ら、生意気なんだよ……!」

「……」


残り一人。

手に火を宿しながら、炎は水使いに詰め寄る。


「み、水よ――がッ!?」

「痛いか? 痛いよな――っ!」

「ぐうッ……や、やめ」

「らぁ!!」

「ぐぁッ――」



異能を発動させる事なく、炎はひたすら水使いを殴る。



「輝はずっとお前らに耐えてきたんだ。これぐらいで音を上げんなよ――おらっ!」

「ッみ、水よ――ぐッ、我に水の、ぐえッ、加護を――『ウォーターベール』!』



縋るような詠唱。

殴られながらも、水使いはそれを完了。

身体に施したそのベールは拳を防ぐが。



「はッ……調子に乗るな『無用の長物』共――」


「おい、覚悟は良いか?」

「は? お前はこのベールがある限り――!?」



水使いは気付く。

少年の手にある火の色が変わっている事に。


それは『赤』から『青』へ。

明らかに以前よりも上昇しているその温度。

そして――それに気付いた時にはもう遅かった。



「『パイロキネシス』」

「やめッ――!?」



掴み掛かる手は解けず。

炎から伝達した青い火は――その水のベールを『一瞬』で溶かす。


再発動なんてする隙は全くなく。



「ぐッ!? あッ、熱い、溶ける、死ぬ、死ぬ死ぬ死んじまう!!! ……ッ、コ、こうさ……」



暴れる水使いに全く動じず、燃やしていく少年。


やがて、その汚い声が消えるまで。

炎は――異能を発動し続けたのだった。

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