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『鉄壁の軍神令嬢、隣国で「詰み」を宣告する』 〜婚約破棄して私を追放した無能な王子、私が守るのをやめた瞬間に国が滅びそうですが……今さら戻ってこいと言われても、もう手遅れですわ〜  作者: 影山ネル
【第2章:要塞都市の守護女神(アイギス)〜私の領地に手出しはさせません、たとえ神であろうとも〜】

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第19話:『聖女(アイドル)の正体を暴きましょう』

旧グラナード王都、大広場。

そこには数千の民衆が集まり、壇上に立つ一人の少女を仰ぎ見ていた。


「皆さま、恐れることはありません。神は私に、悪しき魔女からこの国を救う力を与えてくださいました!」


白光に包まれ、慈愛に満ちた表情で微笑むエレン。その背後には、聖光教団の司教たちが並び、神々しいオーラを演出している。

エレンが手をかざすと、広場の噴水が七色に輝き、枯れていた花々が一瞬で芽吹いた。


「奇跡だ……!エレン様こそが真の聖女だ!」

「アルティナという魔女が奪った秩序を、聖女様が取り戻すしてくださる!」


熱狂する民衆。だが、その喧騒を切り裂くように、冷徹な声が響き渡った。


「――屈折率の調整と、魔力強制付与(ドーピング)による一時的な植物活性。……学芸会の余興にしては、少々コストをかけすぎではありませんこと?」


群衆が割れる。

そこには、帝国の軍装に身を包んだアルティナと、威圧感を放つレオンが立っていた。


「ア、アルティナ……!貴女、まだそんな呪わしい格好をして……!」


エレンが怯えたように肩を震わせる。だが、その瞳の奥には、教団という盾を得たことによる傲慢さが透けて見えた。


「エレン様。貴女が『聖女の奇跡』と呼んでいるその光、発信源(ソース)は足元の魔法陣でしょう?……レオン殿下、三時の方向の石畳を」


「了解だ」


レオンが大剣を地面に突き立て、凄まじい衝撃波を放つ。

石畳がめくれ上がり、そこから剥き出しになったのは、教団が隠蔽していた巨大な「発光魔導具」の残骸だった。

一瞬にして、エレンを包んでいた神々しい光が消え、彼女はただの震える少女へと戻る。


「あ……、あ……」


「種明かしは以上です。……教団の皆さま。信仰を維持するために、装置(ハードウェア)に頼らざるを得ないほど、貴方たちの神は無力なのですか?」


アルティナの問いに、司教たちは顔を真っ赤にして絶句する。

アルティナは、手にした鉄扇を優雅に閉じ、壇上のエレンを冷たく見下ろした。


「エレン様。貴女を『聖女』という名の不良債権に仕立て上げた教団も、判断ミスをしましたわね。……本当の奇跡とは、計算の外にあるものではなく、計算によって導き出された『必然』のことですわ」


アルティナが指を鳴らす。

すると、街中の魔導灯が一斉に点灯し、空中に巨大な「行政収支グラフ」と「食糧備蓄データ」が投影された。


「私は光を見せる代わりに、パンと安全(ロジック)を供給しました。……さて、民衆の皆さま。どちらが貴方たちの明日を保障(リスクヘッジ)してくるか、再計算してみることですわ」


熱狂は一瞬で冷め、民衆の視線は「偽りの聖女」から「実益をもたらす軍神」へと移っていく。

アルティナの冷徹な正論(ロジック)の前に、聖光教団の権威は音を立てて崩れ始めていた。


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