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おっさん、魔王の玉座になる -幼女魔王と一緒に座っているだけでレベルMAX!-  作者: 椎名 富比路
3-3 LOと早食い対決 ~温泉宮廷ビバノン~

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ククちゃん、大激怒⁉

「ごちそうさまでした」


 食事を終えて、ガレージへと行く準備を始める。


 燻製サンドを積んだトレーを、トシコさんが持つ。朝食を、オンコたちに届けるのだ。


「ボクらが、オンコたちに届けるよ」

「ダイキさん、お願いできる?」


 ボクもトレーを手にした。


「わたしもやる」

「じゃあ、お願い」


 チサちゃんと手分けして、トレーに燻製サンドとコーヒーを担当する。


「待ってダイキ! アタシたちも行くわ!」

 なんと、マミちゃんたちまで手伝いだす。


「アタシたちの地区のドワーフも混じっていたわ!」


 手伝ってくれるのは、マミちゃんたちだけではない。


「ククちゃんまで」


「せっかく、修繕してくださっているんですもの。お供させていただきます」

 素直じゃないけど、感謝の気持はあるようだ。


 キャンプの火を消した後、みんなで向かうことに。



「車、準備できているかな?」

「見に行く」


 直後、ボクらはガレージへ。


「オンコ、おはよう」

 仮眠をとっているオンコに、ボクは声をかける。


 倒れるように眠っていたオンコの周りは、壮絶な作業だったのだろうという痕跡が伺えた。


「おっすー。もうクタクタだよ。朝ごはんが待ち遠しいね」

 寝ボケまなこで、オンコが返事をした。


 他のメンバーも、夜通し作業をしていたようである。



「話は食べ終わってから聞くよ。先にごはんをどうぞ」

「わーい、いっただっきまーす!」


 先に手を洗ってから、オンコたち一同は食事を始めた。競い合うように、ドワーフたちが口へとサンドウィッチを詰め込む。


「たくさんありますから、がっつかないでね」


 トシコさんが呼びかけても、腹ペコドワーフたちは止まらない。


「もうちょっとボリュームのある食事にしてやればよかったか?」

 改良の余地がありそうだと、ネウロータくんはひとりごちた。


「まだまだたくさんあるから、遠慮なく食べなさい!」


 マミちゃんは、ケイスさんと一緒にスーパーサブ周辺のドワーフにサンドウィッチを配る。明らかに許容オーバーな量を。



「まさに目が覚めるようなおいしさだね、ありがとうみんな!」

 オンコ並びドワーフ全員が、サンドウィッチとコーヒーに満足した。


「朝食後は、もう一眠りするのである」

「同感だ。少し横になる」


 ゼーゼマンとエィハスも、限界を迎えたらしい。


「すいません、ダイキさん。我々は今日、お役に立てません」

 さすがのベルガも、寝癖を直す余裕すらない模様だ。


「いいんだ。ありがとうみんな」


 オンコ以外の三人は、徹夜作業の疲労と満腹感で眠ってしまった。


「バッチリ調節しておいたから、安心して。それと、ハチシャクもコンバーチブルにしたから」

「できるの?」


「もちろん。オイラに不可能はないよ」

 寝たままの状態で、オンコはサムズアップを決めた。


「ダイキ、コンバーチブルって何?」

「ハチシャクも、オープンカーにできるんだ」


「スゴイ!」

 嬉しそうに、チサちゃんは手を叩く。


「何も音が聞こえなかったけど?」


驚くべきは、まったく音がしなかったことである。このガレージには、相当の防音機能があるらしい。


「ああ、ここは亜空間だから」


 どのチェックポイントとも繋がっているという。

 つまり、ここだけはどこにも干渉せず、干渉もされない。


「見たこともないドワーフさんたちが、いっぱいいるけど?」


 ドワーフさんたちが集まっているのは、ハチシャクだけじゃなかった。

 ネウロータくんの車にも、マミちゃんのバイクにも。



「さっき亜空間だって言ったじゃん。要はさ、ゴマトマ以外にもいるドワーフの連中も、ここに待機しているわけ」


 便利だなぁ。


 ただし、共通して作業できるのは、『魔王と玉座以外』なんだとか。使えるのは、オンコたち「魔王のパーティだけ」ってことになる。


 ボクら魔王と玉座は、一度入ったチェックポイントへと「戻る」事はできるだけ。


「次のチェックポイントに進む」ことはできない。

 ズルはできない仕組みなのだ。


「でももうムリ。少し暴れすぎたねー。久々に血が騒いじゃって」


 本当に、さっきまで徹夜だったらしい。



「ちょっと! これはいったい、どういうことですの⁉」

 ドワーフに向かって、ククちゃんが激昂している。


 原因はすぐに判明した。

 

 リムジンが、半分に切断されていたのである。

 しかも、車体が海外の救急車みたいな造形に様変わりしていた。


「これでは急患ですわ!」


「でも、ミニバン型の方が負担は軽いよ。燃費もいい。リムジンタイプを生身の人間が動かすなんて限界だって」

 駆けつけたオンコが、解説をする。


「しかし、高級感が」

「これでも、最高クラスのミニバンなんだけど?」

 食い下がるククちゃんに対し、オンコも譲らない。自分たちは確かな仕事をしたと主張する。


「仕方ありませんわね。あなたの腕を信じますわ」

 ククちゃんは、引き下がった。


「ごめんね、オンコ」

「大丈夫。あの子の本心じゃないって分かってるから」



 オンコと別れたボクらは、テントを片付ける。

 最後に、キャンプ場を掃除した。


 ボクたちはいよいよ、第二チェックポイントへと向かう。

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