エピローグ 逃げた先に
さて!ここからが三巻(想定)です!
ここまで来た貴方に百万回のありがとうを…。
是非楽しんで行ってください!!
走る、走る、走る———。
右も左も分からない。暗くて足元すら覚束ない中をひたすら走り続ける。
ざーざーとふる雨がとても冷たくて、冷たくなった指がじんじんと痛い。
「急いでッ!走って‼」
会って間もない包帯でぐるぐる巻きのお姉ちゃんが私の腕を引いて走り続けてくれてるけど、それももう限界だ。
足につけられた重いものががちゃがちゃ音を鳴らしている。
素足で走り続けたお姉ちゃんの足もぼろぼろで、私の足もぼろぼろ。
そしてもうすぐ近くまで、こわい人たちが来てる音が聞こえる。
「いたぞ!餓鬼どもだ!」
「手間かけさせやがって!」
「ッ!急いで!」
お姉ちゃんがそう言って手を引いてくれるが、だんだん動かなくなっていく足がこんがらがって転んでしまう。
「リアッ!…ちくしょうッ!」
「お姉ちゃん!私はもういいよ!」
「うるさい!いいわけがあるか!」
お姉ちゃんは辛そうな顔をしているけれど私を抱えて走り出す。
だけど、もうお姉ちゃんも疲れてしまっている。
私まで抱えて走ってしまったら、追いつかれてしまう。
「待てぇ!糞餓鬼共がぁ!」
「包帯の方はどうでもいい!赤い眼の餓鬼は殺すなよ!」
「分かってらぁ!」
このままではどちらも捕まってしまう。
なら…お姉ちゃんだけでも……。
「ちょっ、リア!何やってるの!」
「はなっして!」
私はお姉ちゃんの手から無理やり転がり落ちた。
下に打ち付けられてすごく痛い……だけど、これで……。
目の前にこわい大人の人たちがたくさん来る。
「全く、手間かけさせやがって。お前が居なくなったら俺らが殺されちまうぜ……」
「さぁ鬼ごっこは終わりだ。戻ろうねぇ」
リアの視界が大人の大きい手で覆われる。
こわい…こわい……。
「リアーッ‼」
お姉ちゃんが私の方に戻ってきてしまった。
「だ、だめ!なんで!」
「顔無しが!てめぇのせいでこっちはよぉ!死んで詫びろや!」
「はははっ!おいやめてやれってぇ」
お姉ちゃんがわたしを助けようとしてくれるが、もうそれは叶わない。
ころされてしまう……みんなと同じように……。
「い、いや!ダメ!やめてぇ!」
眼からたくさんの涙がこぼれる。
ダメ……お姉ちゃん……!
もう何度も見た、だけどもう二度と見たくないような光景がまた起ころうとしていた。
耐えられなさから思わず眼を瞑ってしまいそうになった時…それは来た。
黒い何かがお姉ちゃんを傷つけようとした大人の人を倒した。
「…これは、どういう状況だ?」
その、黒い人は変なお面をつけていて、綺麗な赤い眼をしていた。




