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修羅場

玄関に続く廊下にて、アイアンメイデンが二階に続く階段から降りてきた。


「………そちらの方は、どちら様でしょうか? ゆうへい、さ・ま?」


ヒィ!! アイアンメイデンが俺を様付けしていらっしゃる!!


これはデレ期か殺意しかない証拠だ!!


「あー………私、ますたー、の、給油、かかり」


水の精霊ウンディーネは、首を傾げながらそう言った。


「給油係?」


「あー………そう、ますたー、この人、私、給油」


魔力を給油する為に生まれてきた、と水の精霊ウンディーネはそう言った。


「給油係…………あぁ、万丈さんから届けられた使い魔ですか………私はてっきり…………」


てっきり? なんだその後の言葉は? 非常に気になるので教えろ下さい。


「ん? そんな大したものではありません、ただ私と同じ拷問器具かと思いまして、見るからに水責めの刑にしそうな子で、つい………」


いや、確かに水責めにあったけどさ…………。


これを言えば、「私よりも早く拷問された!?」とガッカリしてしまうので、俺は言わない事にする。


「あー………給油、口と、口」


ピッキーンと、ふわふわした空気が崩れる音がする。


これは所謂日常の終わりか(絶望)。


俺はこれ以上何も言わせないように、ウンディーネの口を手で塞いで何も言わせない様にする。


しかし崩れた空気は戻ることは無い。


「口と、口? それってまさか新しい拷問? ねえ、拷問ですよね、拷問と言いなさい、きっと拷問だから」


あ、これはヤバイ、アイアンメイデンの後ろに、酷く強大で巨大な鉄で出来たアイアンメイデンが見える。


アイアンメイデンはその美しい銀髪を指先に絡ませて、笑う。


しかし目が笑ってない、どーすんのコレ?


とりあえず拷問と言えば何とかなりそうな予感。


「あ、あぁ!! そうなんだ、コレは口と口でする新たな水責めの拷問でな………」


「やっぱりぃいいいい!! あーもう口は他の女の物にッ!! だけどまだ体は無傷ッ!! 私色に染めてあげます!!」


「おいぃいいいいいいいい!!何かキャラ変わってるぞぉおお!!アイアンメイデンがアイアンメイデンさんになってんぞぉおおおお!!?」


「問答無用、秘儀!!指刺し!!」


指先が針の様に鋭くなる、多分強度も鉄で、あれが刺さったら大惨事は免れない。


アイアンメイデンは大きく跳ぶ、俺は後ろに避ける。


ウンディーネは俺を包み込む。


俺、逃げられない。


アイアンメイデンの一撃が、俺のへそ辺りに……………。


直後、苦痛に近い悲鳴が家中に響く渡る。


その後にやってきた激痛と尿意は、どうしても避けられなかった。

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