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妖狩:特異超常現象捜査課  作者: 定春
『女王の器を奪還せよ。』

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EPISODE 59「ウェザー・リポート」

花を連れ去らったトラックを突き止めた八雲兄弟、しかしそこには白衣を着た天然パーマの謎の男が立っていた。


気絶させた花を謎の男に渡そうとした所で風雅たちが止めに入る。

そこで男の顔を見た二人に悪寒が走った。実はその男、過去に風雅たちを拉致し、人体実験を行った主犯だったのだ。


「覚えててくれたんだ嬉しい〜!」


「忘れたくても忘れられっかよ!」

「悪魔め…!」


「ともかく、僕たちの事邪魔されると面倒だからぁ…君たちやっちゃって〜。」


男の緩いような言葉遣いで白服の部下たちは彼の目の前で一列に並び、武器を構えた。


「来るぞ。」

「連携プレイだ兄貴!」「あぁ!」


部下は五人、しかし数は少なくとも力は二人の方が圧倒的に上だ。

連携プレイにより部下たちは反撃する暇もなく蹂躙。


妖でもないのに部下たちは灰化消滅してしまった。


「ほえーやっぱ強いね01号、02号。」


『その名前で呼ぶなっ!』


二人は花を抱き抱える男に向かって走り出す。



一方、凱と龍我は『死神』を惹きつけ、ニ対一の構図を作り出した。

さらに三人同時に“武装”を展開し、150%以上のポテンシャルを引き出すことに成功した。


「死ぬ気で来い…。」


「だってさ、どうする凱くん。」


「お前ならわかってんだろ…もちろんぶっ飛ばす!祭りの始まりだっ!!」

「そうこなくっちゃ!」


戦闘狂二人は『死神』に向かって走り出す。無策で飛び込んで来たと思った『死神』は刃を正面に突きだして凱に刺突攻撃を繰り出す。


だがそれは二人の読み通り、凱はバリアを展開して刃を受け止める。

それと同時に凱の背後から龍我が登場。


凱の肩に手を置いてからのキックを繰り出し、『死神』の顔に直撃した。

いつもは犬猿の仲の二人だが、この時は夢中で相手に向かっているのか無意識の協力関係が生まれた。


「使えるものは何でも使う。」その意識が「お互いを使える物」と認識させているのだろう。


凱は大剣を抜いて『死神』の刀と刃を交える。


「油断はしないことだな…『玄武』!」

「!?」


その時、刀を振ってもいないのに凱の体に大量の切り傷が出現し、血が噴き出した。


「なっ…コイツ、妖力のオーラを刃物みたいに飛ばしやがったのか!」


「凱くん離れな、オレがやる!」


拳にミニ龍を纏った龍我が『死神』の背後から攻撃するが、『鬼神オーガ・零式』を“武装”した左腕で軽々と受け止めた。


「攻撃する際に妖力を放出し続けるな、敵に気取られるぞ…。」


謎にアドバイスを与えた直後、後ろ蹴り一発で龍我を吹き飛ばした。

それでもめげずに『死神』に向かっていく。


鬼の左腕から正拳突きを繰り出して衝撃波を発生させ、龍我を吹き飛ばそうとするが遅かった。


体は引っ張られるものの、龍我はすでに必殺技の射程範囲内に立っていた。


「“流転”っ!!」


拳と足のミニ龍たちが飛び出して、『死神』の体に強烈な一撃を食らわせる。

その直後に背後で凱が動いた。


それを瞬時に感じ取った『死神』は振り返って左腕を突き出した。

しかし、パワーは遥かに凱の方が上だった。


「“仁王・砕”っ!!」


赤熱化した拳が鬼の腕に当たった瞬間に溜め込んだ大地のパワーと衝撃波で武装した左腕にヒビが入った。


そして今度は『死神』の全身から血が噴き出した。



風雅と雷牙もそれぞれの式神『神狼』と『雷獣』を“武装”して博士風の男に向かっていく。


風雅は拳、雷牙は蹴り、それぞれ得意な戦闘スタイルで攻撃を仕掛けた。

だが、その攻撃が相手に届くことはなかった。


なんと二人の拳と脚は男の目の前で止まっていた。まるで壁があるようだ。見えない壁だ。


「これは、空気の壁か…!」


「あったりー。じゃあこれは何か分かるかなぁ?」


何かに気づいた雷牙は風雅のマフラーを引っ張って男から遠ざかった。

その瞬間に男の周囲に赤い雷が落ちたのだ。


「空気に雷…こいつの術式は…!」


「こんなのも、あるよっ!!」


二人の周りには黒雲が出現し、そこからまた赤い雷が出現し、二人に攻撃を仕掛けた。

電撃によって痙攣した所に指をパチンと鳴らすと、どこからともなく雹が振り注ぎ、雷牙の脇腹を掠めた。


「兄貴!」



そして凱と龍我は連携をしながら『死神』と激闘を繰り広げていた。


『死神』の意識が龍我に向いていた所で凱は背後で足を振り下ろして地面に大地の衝撃を走らせ、『死神』を拘束することに成功した。


さらに彼の体に羽交い締めを仕掛け、龍我に命令する。


「俺ごとやりやがれ『青龍』!」

「貴様、何を…!」


「遠慮なくやらせてもらうよ!!」


五匹のミニ龍を一つに束ね、一斉放出する大技が二人に炸裂するのだ。


「“百龍ノ激”!!!!」


五匹のミニ龍たちが百匹に分裂して弾丸の雨のように彼らを穿っていく。


「おのれ、妖狩エージェント…!!」


「ウオオオラァァァァァ!!!!」


百連撃が終わると同時にその衝撃は凄まじく、大爆発が発生した。



八雲兄弟は男に完全敗北した。


雹、雷、強風の連撃により体はボロボロ、相手には何のダメージも与えられず地に這いつくばる。


「まさか…お前の術式は…!」


「そう、僕の術式は全ての天候を操る「“天元ウェザー”」!どう、すごいでしょ。じゃ、この子は僕がもらってくからバイバ~イ。」


男はワープホールを作り出し、花と共に何処かへと消えてしまった。

悔しさを隠しきれない風雅は拳に風を纏って地面を殴り、声を上げた。



      「うあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



「先輩…?」


その叫び声は龍我にも聞こえ、何事かと山の方を向いた。

すると二人の息を切らした声も聞こえた。


凱はその場に倒れ、重傷であった。

不死の術式で完治が間に合わないほどにボロボロになっていたのだ。


一方で『死神』も重傷であるが、凱のように身体全体に穴は空いていない。


「な、何で!」


「お前の攻撃が当たる直前に…影に潜って『玄武』と位置をすり替えた…!だが俺も一手遅かったようだな…。お前たち特異課の敗北は近いぞ…『器』はすでに確保した…!」


そしてそのまま『死神』は影に潜って姿を消してしまった。

龍我は追撃しようとするが、先程で妖力を半分以上消費してしまい、凱と共に倒れてしまった。



      次回、シーズン1最終章本格始動



        EPISODE 59「ウェザー・リポート」完

           次回 第60話

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