49話
薬屋を出た俺がこれから向かうのは素材屋だ。素材屋と言ってもモンスター素材、金属素材、植物素材などと多種に渡るが今回向かうのは薬屋で聞いた植物素材を主に扱う素材屋だ。
薬屋から移動して30分以上は歩いてようやく目的の素材屋が見えてきた。
周りの店も多くが素材に関する店舗ばかりだから植物系素材を見てから他の素材屋も回って行こうと思う。
素材屋に入る前から店先に置かれている植物系素材が鉢植えに植えられて売られていたりしている。
「いらっしゃいませ。初めてのお客さんね。何が欲しいのかしら。」
素材屋の中に入ると店員から声をかけられた。
「今回は何が売られているのかの確認をしようと思って来ただけです。」
「そう。それなら好きに見て行ったね。それと高級品の素材はカタログがそこにあるからそれを見て確認するようにね。」
「分かりました。」
俺はとりあえず棚やテーブルに並べられている植物系素材を確認することにした。
店先に売られていた植物の多くが村の近くでも自然に生えている素材ばかりだったが、棚やテーブルに並べられている素材の多くは本で読んで知っている知識があるだけで実際に見たのは初めての素材ばかりだ。
情報収集も兼ねてアカシックレコードで売られている植物系素材の情報を収集して行きながら俺も自分の目で確認していく。
本当に学校の植物図鑑を読んでおいて良かった。村に居た頃にここに来ていても大半の植物系素材の名称が分からなかっただろう。
アカシックレコードで解析して得られた情報とこれまでに図書室も含めた本で学んだ情報を基にしてそれぞれの植物素材がどれなのかを照合する。
それが終われば売られている植物系素材の情報収集で得られた情報をシミュレーション内に送り、これからシミュレーションで薬品作成の魔法を作るのにも役に立ってくれるはずだ。
他にも薬品作りに使わないような植物系素材も多数置いてある。蔓や蔦に木材まで置かれているからそれらもアカシックレコードで情報を解析も忘れずに行なっていく。
加工された状態の素材から加工されていない状態の素材ではアカシックレコードで得られる情報が違っていたりするのは面白かったりしながら素材屋を見て回った。
素材屋の中で見て回れるところは見て回った俺はカタログを確認することにした。
貴重な植物系素材やこの店には置かれていない取り寄せるしかない素材なんかもカタログには載っていると表示の最初のページに書かれている。
カタログには素材屋の中にはなかった貴重な植物系素材が見本の絵と名前がページ1枚で描かれている。
大半が植物図鑑で見たことのある名前と絵だけど、読んだことも見たことのない名前と絵の植物系素材も売られているようだ。取り寄せないといけないようだけど。
何に使う素材なのか気になるところだけど店員に質問したとして分かるのだろうか?一応聞いてみることにした。
「すいません。この素材って何に使われるのか分かります?」
「ん?どれですか。あーそれはですね。」
どうやら知っていたようで店員に他にも俺が知らなかった植物系素材に付いて何に使われるのかを質問したりした。
薬品に使われる物や杖や防具として使われる物、それに魔装機に使う物から魔装機のパイロットスーツに使われる素材だってあった。
特に気になったのは魔力を通すのに通しやすくする素材だ。魔道具を作るのにも使われるし、何より魔装機を作るのにもパイロットスーツを作るのにも使われているそうだ。
アカシックレコードのお陰で魔道具の仕組みは知っている。だからあとは魔道具を作るのに必要な素材の情報が欲しかった。
素材が店に置いてあるのかを聞いたところ店の奥に在庫があると言うので見せて貰うことにした。




