39話
昼食後、午後の2時から5時限目と6時限目の授業が終わった放課後に俺は図書室にやって来ていた。
「やっぱり広いな。一体どれだけの本があるんだろ?」
本の匂いのする図書室でどれだけの本があるのかと疑問に思いながらも俺はとりあえず何の本を読もうか探してみることにした。
図書室の中を一通り歩いてどんな本が置かれているのかを確認しながら移動すること30分以上。
早足でどんな本が置かれているのかを確認しながら移動したことでだいたいどんな本が置かれているのかは理解した。
4割近くが魔法関連の本がこの図書室に置かれており、2割は図鑑や歴史書などの本が、3割が小説や絵本などの本が、残りの1割に多数のジャンルの本が置かれていた。
優先順位を上げれば魔法関連の本と図鑑を読むのを優先するべきだと思う。魔法関連の本や図鑑から得られる情報を基にすればシミュレーションの精度も上がってくれるはずだ。
「まずは図鑑からにしよう。数も少ないし。」
多種多様な動植物から魔道具まで様々なものの図鑑が置かれている棚のあるコーナーまで移動した。
見た限りでは本棚に誰かが本を借りている空いているスペースは見当たらない。図鑑を借りている生徒は居ないようだ。
「とりあえずまずはこれから読もう。」
手に取ったのは植物図鑑だ。
最初のページを見てみると、どうやらこの国に生えている植物に関する記録をまとめた図鑑らしい。
パラパラとページを捲りながらページに書かれた内容をチート能力の力を活かして記憶しながら、俺は記憶した情報を全てシミュレーションへと送って行った。
1ページをしっかりと記憶しながらページを捲ること10分くらい経った頃に、ようやく植物図鑑を読み終えた。
「ふぅ、久しぶりだからどうかと思ったけど記憶するのも問題なさそうだ。」
一度読んだ本は記憶してシミュレーションに情報を送るから本を読むこと自体が1、2回で済んでほとんどなかったからこそ、速読で問題なく記憶することが出来るか不安だったけど問題なく杞憂だった。
速読でも問題なく図鑑の内容を覚えられたのかを確認する為に、俺はもう一度だけ植物図鑑を読むことにした。それも最初に読んだ速読の時よりも早いスピードで。
そうして読んだ植物図鑑の内容を記憶して最初に読んだ時と比べて違うところがないかを確認してみた。
「しっかりあってる。これならこのスピードで読んでも問題はなさそうだ。」
2回目に読んだ植物図鑑の内容も1回目に読んだ時と変わらないことを確認して、俺は速読でも十分に本の内容を記憶することが出来ると確認した。
これで1冊5分くらいで本を読めるから本当に半年も経たずに図書室の本を読み終えることは出来るだろう。
あとは読み終えて記憶したことを俺がしっかりと活用することが出来るかどうかだ。
その為にも記憶した内容をすぐにでも思い出せるようになるくらいには本の内容を理解するくらいは出来るようにならないといけない。
実家にある教科書を含めた本の内容もそれくらいは出来るようになっているから、本の内容の理解を目標にして頑張っていこうと思う。
とりあえずは今日だけでどれだけの本を記憶してシミュレーションに情報を送ることが出来るのかを確かめよう。
それによって1日にどれだけの本が読めるのかどうかが決まることになる。
それから俺は手当たり次第に図鑑の置いてある本棚の図鑑コーナーを読み漁って図鑑の内容を記憶して行った。
流石にしっかりと正確に記憶しているのかどうかを調べたのは植物図鑑の時だけだったが、どの図鑑を読んでも正確に記憶していると読みながらでも自負している。
時間は経ち、流石に夕食の時間に遅れる訳には行かないからと俺は寮に帰ることにした。
今日はもう校舎の図書室には行かずにあとは夕食を食べて個室で寝るだけになるだろう。
寝るまでの時間は今日読んで本の内容と授業の内容を思い出しながら過ごすとしよう。




