29話
1回目の時よりも魔力測定機で測る魔力の隠蔽をより高めて挑戦した2回目の魔力測定の結果がどうなったのかと言えば、また「ピーーー。」と測定不能を示す音が鳴ることになった。
「測定機の問題じゃなかったな。76番は測定不能だ。この国で3人しかいない測定不能の者が出るとは思わなかったぞ。」
「そうなんですか?」
「そうだぞ。人間で魔力量が1万を超える者なんて世界全体を見ても極わずかだ。筆記試験の成績がどうであれ、お前は1組に組み分けされるだろうな。戻っていいぞ。次は77番だ。」
俺は魔力測定機の前から退いて元いた場所に戻りながら自身の失敗を悟っていた。
世界規模で見ても極わずかしかいないくらいに魔力を持っていると言われたけど、これでも隠蔽に成功していれば、それでもかなり魔力量を隠せていたはずだ。
それとも俺が考えた仮説が間違えていて俺自身の隠していない状態の魔力量を測られていた可能性もある。
まあ俺が異常なほどに魔力の量があることはバレてしまったから、もう仕方ないと思うことにしよう。
どちらにしても俺の魔力量が測定出来なかったのなら他人の魔力量を基にして俺自身の正確な魔力量を測るしかないか。
アカシックレコードを使えない状態でも俺自身の魔力感知で大体の魔力量をこの場の子供たち全員分は記録している。
あとはこの記録した情報を基にして俺自身の最大魔力量を測っていくのをシミュレーションを起動させて調査していく。
幾つもの思考を使ってシミュレーションを行ないながら戻った俺に待っていたのは子供たちからのすごい人を見る目だった。
子供たちから話しかけられることはないがそれでも俺が出した異常な記録は子供たちから見てもすごいものだったのだろう。
でもそんな中で俺に話しかけてくる者はいた。あの筆記試験で遅刻して、今回の魔力測定で今のところ一緒に試験を受けているこのメンバーで2番目の魔力量を誇っていた69番だ。
「お前の魔力量が測定不能だったとしても魔法は俺の方がすごいんだからな!!次の魔法試験であっと言わせてやる!!」
「あ、あぁ、そうなんだ。頑張ってね。」
いきなり話しかけられた上に俺に指差してまで挑発?してくるとは思ってもみなくて若干唖然としたまま答えてしまった。
「な!なんだ!その態度は!!馬鹿にしているのか!!!」
「そこ!静かにしなさい。今は試験の時間だ!分かったな。」
それを聞いて69番は怒り始めた時に試験官が注意したことで69番は元の場所に移動していく。
あれってなんだったんだ?と思いながらもまあ69番が俺よりも魔法がすごいなんてことはないだろうなとは思う。
今はなかったが俺は魔力量を正確に測定されないように隠蔽していても魔力量は測定されずに測定不能だったし。
それにもう中等魔法学園までの教科書に書かれていた内容は理解しているし、そこまでに教科書にあった魔法はすべて覚えられている。
そんな俺よりも魔法で上になると言うのなら高等魔法学園や研究所で習うような魔法や一族で代々秘匿しているような魔法くらいだろう。
いくら魔力量が多くあると呼ばれている69番でも、俺から見たらそんな少ない魔力量で?と思ってしまっている者に負けるなんて思わない。
それとも何か魔法試験で使えるようなすごい魔法を持っているのだろうか?
今までの試験では魔法を使うような試験はないからこそ分からないけど、今現在の体内の魔力の動きを見た限りでは大層な魔法を使えるとは思えないが。
一体あんな自信満々に挑発?してくるならどんな魔法を見せてくれるのだろうかと若干楽しみながら魔力測定の試験が終わるのを待つことになるが、実際はそこまで時間を待つことはなく次の魔法試験が始まることになるのだった。




