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魔装機兵  作者: 甲羅に籠る亀


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28話

 魔力測定機を観察しながら次々に俺の前の受験番号の子供たちがそれぞれの魔力を測定しているのを待ちながら過ごしていると。


 「多いな、69番。魔力量が3764だ。これなら筆記試験が余程悪くない限りは1組だろうし、それに魔装機乗りになれるだろうな。」


 「よっしゃあーー!!!魔装機乗りになれるぜ!!!」


 試験官が多いと声を出して言うほど魔力を持った子供が現れた。その子供は筆記試験で遅れて来た子供だ。


 試験番号69番はすごい嬉しそうに飛び跳ねながら大はしゃぎしている。


 それにしても3700くらいで魔力量が多いと言われるのなら、俺よりも明らかに魔力量が少ない69番がそう言われるのなら、俺の魔力は一体どれくらいあるのだろうか?


 69番から感じ取れる魔力量よりも俺の魔力量は最低でも100倍以下なのだし。


 そうなると、と俺は悩んでしまう。


 69番の魔力量でも多いと言われるのなら俺の魔力量だと騒ぎになってしまうのではないかと。


 それも下手したら今後の人生が王国に縛られるような形になるそうな気がする。


 俺の今世の目標としては強くなることで、そして強くなってダンジョンを攻略してモンスターの巣窟となっている魔境を探索することだ。


 もし魔力量が多いからとこの国に束縛されてしまうことになってしまわないかと考えてしまう。


 問題はどうやって魔力量を測定されるあの魔力測定機を誤魔化すのかだ。


 アカシックレコードを使って調べている訳でないが、それでも魔力測定機がどうやって魔力を測定しているのかは、こうやって測定しているのではないかと仮説がある。


 俺の考えた仮説通りならと実際にシミュレーションを行なってみた結果は魔力測定機の魔力測定の隠蔽が可能だった。


 シミュレーションでは魔力の隠蔽が出来たとしても、問題はこの仮説の通りの仕組みを魔力測定機が行なっているのかだ。


 これが試験じゃなければアカシックレコードを使ってじっくりと調べられたし、そうすれば仮説じゃない状態でシミュレーションを使えたのに。


 まあでもとりあえず仮説通りならシミュレーションで問題ないことは分かったことだからと、これまで魔力感知などの知覚能力で知り得た情報を元に他にも仮説を立てられないかと考えてみることにした。


 そうして魔力測定機で調べられる魔力量を隠蔽するにはと考えて時間が経って俺の順番が回ってくる。


 「76番。測定機で魔力量を測りなさい。」


 「はい。」


 俺は魔力測定機の前に移動して魔力測定機に両の手のひらを付けた。


 「じっとしているように。」


 「分かりました。」


 俺がそう言って何やら魔力測定機を試験官が操作すると、魔力測定機の方から魔法と似た物を感じ取った。


 そして次の瞬間に魔力測定機の方から「ピーーー。」と音を立てて魔力測定機は動かなくなった。


 「な!?測定不能だと!!??」


 周りではなんだなんだと騒ついている子供たちの声、それに試験官は魔力測定機で表示された測定不能という表示に驚愕して目を見開いていた。


 俺は失敗したと思った。


 確かに魔力測定機が測ろうとするのに俺の魔力量の隠蔽は出来ていたと思うが、でもそれ以上に俺の魔力量が多過ぎたせいで魔力量の隠蔽が出来ていなかったように思う。あまりにも多い魔力量に隠蔽し切れなかったのだろう。


 「も、もう一度測定する。両手を離してから、もう一度手のひらを付けてくれ。」


 「分かりました。」


 言われた通りに手のひらを魔力測定機から離してから、俺はもう一度両手の手のひらを魔力測定機に触れさせた。


 「再度測定する。手を離さないように。」


 試験官がそう言ってまた魔力測定機が作動して俺の魔力量を測り始める。


 俺は先ほどの時の測定を行なった時よりも多くの思考の幾つかを魔力の隠蔽に回して測定される魔力量を少ないように見せかけようとした。

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