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婚約者に裏切られた田舎娘は、異国の地で獣人に甘やかされる  作者: にのまえ


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十三 王都にお出かけ

 今日はレオと王都に行く日。朝食後に支度を始めた、水色のワンピースを着込み、おさげの髪を今日はポニーテールしてリボンを結んだ。


「ティーさん、準備できた?」

「できました、いま行きますね」


 呼ばれて玄関に向かうと、レオはいつものもふもふが無く。シャツにベストとスラックスの格好で半獣の姿。


「お待たせしました」


「可愛い、その水色のワンピース似合ってる。尻尾穴のライオンのアップリケも可愛いね」


「ほんとですか? 嬉しい。このアップリケ、自分でも気にいっているから」


 レオに尻尾穴のアップリケを褒めてもらい、嬉しくてにやけた。もう一度"見せて"と言ってくれたレオにアップリケを見せた。


「俺にそっくりだ……可愛い」

「なんだか、照れますね」


 二人で見合って笑った。


「さてと、ティーさん行こっか」

「はい」


 いつも二人で買い出しに向かうときのように、レオは手を出してくれた。私はこの事とき、いつもレオの手を見てドキッとしてしまうのだ。


 手を繋がない私に彼は尻尾を揺らして、


「繋ぐのいや?」


「ううん。ち、違う、全然嫌じゃないの。もふもふの手じゃないから照れてしまっただけ……あっ、」


 本音をレオに言ってしまい、頬が赤くなる。

 そんな私を見てレオは笑った。


「なんだよそれ、どっちも俺の手だよ」

「それは分かってる。どっちも大きくて優しい手だって知っているわ」


(……また)


 口からポロッと本音がもれる。レオと一緒のお出かけが、嬉しくて浮かれた私の口は軽い。


「レオさん、は、早く行きましょう」

 

 ここにいたらもっと余計なことまで言ってしまう、慌ててレオの手を握り締めた。レオもそれがわかったのか笑って。


「うん、行こう。王都まで距離があるから少し歩くけど、疲れたら言ってね」


「はい」


 家を出てすぐ舗装された国道は、王都に向かう荷馬車、馬車がよく往来する。レオはその舗装された道をそれて脇道を進んだ。もしかしてここに来たすぐ、あの道を見て私が"怖い"と言ったのを、レオは覚えていてくれた。


 優しい。


「足元は平気? こっちは少し歩き辛い道だけど、馬車と荷馬車が通らないから安心だよ」


 やっぱり、私のために怖くない道を選んでくれたんだ。


「ありがとう、レオさん」

「気にしなくていいよ。そうだ、ティーさん。王都に着いたら先に冒険者ギルドに寄らせてもらうね」


「わかりました」


「そのあとは僕の仲間達が住む、獣人街にティーさんを連れて行くよ」


「獣人街にですか? 楽しみです。あの、服をいただいた店にも寄りますか?」


「寄るよ、冒険者ギルドの用事が終わったら、真っ先に向かうよ。ティーさんを連れて来いってうるさいから……」

 

 それなら、いただいた服のお礼を言わないと。

 どの服もデザインが素敵で、生地が良い物だったから。


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